トップ
>
企
>
くはだ
ふりがな文庫
“
企
(
くはだ
)” の例文
それはあの弱々しい美しいお糸が考へさうも無い
惡魔
(
あくま
)
的な
企
(
くはだ
)
てですが、平次の推理には素より一點の疑ひを
挽
(
はさ
)
みやうもありません。
銭形平次捕物控:159 お此お糸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
厚
(
あつく
)
して問るべし
先
(
まづ
)
第一に天一坊の
面部
(
めんぶ
)
に
顯
(
あら
)
はれし
相
(
さう
)
は存外の事を
企
(
くはだ
)
つる相にて人を僞るの氣
慥
(
たしか
)
なり又眼中に
殺伐
(
さつばつ
)
の氣あり是は他人を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
乃
(
そこ
)
でペインに「小生も
貴君
(
きくん
)
と同様の事業を
企
(
くはだ
)
て居り候へども、貴君の
既
(
すで
)
に之を完成されたるは結構千万の儀にて、
先鞭
(
せんべん
)
の功は小生よりお譲り
可申
(
まうすべく
)
云々
(
うんぬん
)
」
リチャード・バートン訳「一千一夜物語」に就いて
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
〔譯〕智仁勇は、人皆
大徳
(
たいとく
)
企
(
くはだ
)
て難しと謂ふ。然れども凡そ
邑宰
(
いふさい
)
たる者は、固と
親民
(
しんみん
)
の
職
(
しよく
)
たり。其の
奸慝
(
かんとく
)
を察し、
孤寡
(
こくわ
)
を
矜
(
あはれ
)
み、
強梗
(
きやうかう
)
を
折
(
くじ
)
くは、即ち是れ三徳の實事なり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
思ふに畫と云ふ事に
初心
(
しよしん
)
な彼は當時繪畫に於ける寫生の必要を
不折
(
ふせつ
)
などから聞いて、それを一草一花の上にも實行しやうと
企
(
くはだ
)
てながら、彼が俳句の上で既に悟入した同一方法を
子規の画
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
とは
或
(
あ
)
る
向
(
むか
)
うの
消息通
(
せうそくつう
)
が
僕
(
ぼく
)
に
聞
(
き
)
かせた
詞
(
ことば
)
だが、ばくち
好
(
ず
)
きで、またばくちの
天才
(
てんさい
)
の
支那人
(
しなじん
)
だけに
麻雀道
(
マアジヤンだう
)
に
於
(
おい
)
ても
中
(
なか
)
には
恐
(
おそ
)
ろしい
詐欺
(
さぎ
)
、いんちきを
企
(
くはだ
)
てるものが
可成
(
かな
)
りあるらしい。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
しかし、先生を敬慕する弟子たちが集つて、先生の晩年を慰めようといふ
企
(
くはだ
)
てなんです。
双面神
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
けれども
人間
(
にんげん
)
には
智恵
(
ちゑ
)
といふものがあつて、これには
他
(
ほか
)
の
鳥
(
とり
)
だの、
獣
(
けだもの
)
だのといふ
動物
(
だうぶつ
)
が
企
(
くはだ
)
て
及
(
およ
)
ばない、といふことを、
私
(
わたし
)
が
川岸
(
かはぎし
)
に
住
(
す
)
まつて
居
(
ゐ
)
るからつて、
例
(
れい
)
をあげておさとしであつた。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
この男は、おきみ達が逃亡を
企
(
くはだ
)
てゝゐたことを既に感づいてゐたのである。
天国の記録
(旧字旧仮名)
/
下村千秋
(著)
何
(
なに
)
は
兎
(
と
)
もあれ
此
(
この
)
反古
(
ほご
)
新聞
(
しんぶん
)
の
記事
(
きじ
)
によると、
櫻木海軍大佐
(
さくらぎかいぐんたいさ
)
が
此
(
この
)
秘密
(
ひみつ
)
なる
旅行
(
りよかう
)
を
企
(
くはだ
)
てたのは
既
(
すで
)
に一
年
(
ねん
)
半
(
はん
)
も
以前
(
いぜん
)
の
事
(
こと
)
で、
前
(
まへ
)
にもいふ
通
(
とう
)
り
私
(
わたくし
)
がまだ
亞米利加
(
アメリカ
)
の
大陸
(
たいりく
)
を
漫遊
(
まんゆう
)
して
居
(
を
)
つた
時分
(
じぶん
)
の
事
(
こと
)
で、
其後
(
そのゝち
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
世帶の苦勞に、
虐
(
しひた
)
げ拔かれたお關が、伜の憂鬱症を救ふ唯一の道として、母子心中を
企
(
くはだ
)
てたことも、また考へられない節ではありません。
銭形平次捕物控:122 お由良の罪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
チユウヤといふ偉い武士が、彼れの友達のジオシツといふものと共に、皇帝に対する陰謀を
企
(
くはだ
)
てたことがある、このチユウヤの妻は、才色兼備の女だつた。
日本の女
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
足早
(
あしばや
)
に立去しは
恐
(
おそろ
)
しくもまた
巧
(
たく
)
みなる
企
(
くはだ
)
てなり稍五ツ時頃に
獵師
(
れふし
)
の傳九郎といふが
見付
(
みつけ
)
取散せし
笈摺
(
おひずる
)
并に
菅笠
(
すげがさ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
彼
(
かれ
)
は
悟
(
さとり
)
といふ
美名
(
びめい
)
に
欺
(
あざむ
)
かれて、
彼
(
かれ
)
の
平生
(
へいぜい
)
に
似合
(
にあ
)
はぬ
冒險
(
ばうけん
)
を
試
(
こゝろ
)
みやうと
企
(
くはだ
)
てたのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
これを一
揷話
(
さふわ
)
にして、熊井熊五郎はいよ/\最後の飛躍を
企
(
くはだ
)
てたのです。それから八日目の十月二十五日に、錢形平次の家に
斯
(
こ
)
んな手紙が投げ込まれました。
銭形平次捕物控:157 娘の役目
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
其方儀
(
そのはうぎ
)
先
(
せん
)
平助
(
へいすけ
)
養子
(
やうし
)
に相成候節約束を
背
(
そむ
)
き藤五郎藤三郎の兩人を
廢
(
はい
)
し我子
佐
(
すけ
)
五郎に
家督
(
かとく
)
を繼せん
爲
(
ため
)
種々
(
しゆ/″\
)
惡事等
(
あくじとう
)
企
(
くはだ
)
て候段
不屆
(
ふとゞき
)
に
思召
(
おぼしめし
)
改易
(
かいえき
)
の上八丈ヶ島へ
遠島
(
ゑんたう
)
仰付
(
おほせつけ
)
らる
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
思はず里言葉の出るお染の
薄墨
(
うすずみ
)
太夫は、此處まで來る前に、この無法な
企
(
くはだ
)
てをどんなに止めたことでせう。
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
騷擾など
企
(
くはだ
)
てる樣子もなく、それに見境もなく火を放つて、江戸の町人を苦しめるといふことは切支丹にしてもありさうもないことのやうに考へられるのでした。
銭形平次捕物控:135 火の呪ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
門松を焚いたドンド燒の匂ひが、宗吉の鼻へ十何年か前の親子心中を
企
(
くはだ
)
てた日のこと——父親と母親と三人並んで
梁
(
はり
)
にブラ下がつたあの時の光景を思ひ出させます。
銭形平次捕物控:316 正月の香り
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あの色白でポチヤポチヤして、
小股
(
こまた
)
の切上がつた娘——その癖妙に冷たいところのある娘が、大量の人殺しなどを
企
(
くはだ
)
てようとは八五郎にはどうしても信じられなかつたのです。
銭形平次捕物控:233 鬼の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
新吉は、兄の腕にも膝にもすがり寄つて、その無法な
企
(
くはだ
)
てを止め度い心持で一杯でした。
銭形平次捕物控:037 人形の誘惑
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その上、今朝江戸御留守居の大垣殿お長屋へ——國元居城の大修理は、籠城の用意と相見えた、
謀叛
(
むほん
)
の
企
(
くはだ
)
て證據の品を揃へて、公儀へ訴出るが何うだ——といふ投手紙が飛び込んだ
銭形平次捕物控:062 城の絵図面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次は早くも、この
企
(
くはだ
)
ての奧に、並々ならぬ用意のあることを見て取つたのです。
銭形平次捕物控:239 群盗
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
佐太郎の方でも一時は父親を自殺に
導
(
みちび
)
いた錢形平次を
怨
(
うら
)
みましたが、平次は御禁制の鐵砲買込みの
企
(
くはだ
)
てを
妨
(
さまた
)
げた外には他意がなく、
詮索
(
せんさく
)
すればわけもなく知れた筈の鐵砲の買主を
庇
(
かば
)
ひ
銭形平次捕物控:156 八千両異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「この家は
慶安
(
けいあん
)
の春、
謀叛
(
むほん
)
を
企
(
くはだ
)
てて御處刑になつた、丸橋忠彌の道場の跡だ」
銭形平次捕物控:124 唖娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「又浪人共を狩り集めて、
謀反
(
むほん
)
を
企
(
くはだ
)
てる者がないとも申されません——」
銭形平次捕物控:011 南蛮秘法箋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
企
(
くはだ
)
ててゐたことを、かなり突つ込んで言ふのです。
銭形平次捕物控:116 女の足跡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
企
常用漢字
中学
部首:⼈
6画
“企”を含む語句
企図
企画
企謀
企圖
企畫
悪企
目企
比企
企望
計企
企劃
惡企
発企者
調伊企儺
発企
比企判官
発企人
比企掃部介
比企藤四郎能員
比企郡
...