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師匠
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ししょう
ふりがな文庫
“
師匠
(
ししょう
)” の例文
俳諧師
(
はいかいし
)
松風庵蘿月
(
しょうふうあんらげつ
)
は
今戸
(
いまど
)
で
常磐津
(
ときわず
)
の
師匠
(
ししょう
)
をしている
実
(
じつ
)
の妹をば今年は
盂蘭盆
(
うらぼん
)
にもたずねずにしまったので毎日その事のみ気にしている。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「
冗談
(
じょうだん
)
じゃねえ。おせんちゃんは、
師匠
(
ししょう
)
に
頼
(
たの
)
まれて、おいらが
呼
(
よ
)
びに
行
(
い
)
ったんだぜ。——おめえはまだ、
顔
(
かお
)
を
洗
(
あら
)
わねえんだの」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
お
爺
(
じい
)
さんはあたかも
寺子屋
(
てらこや
)
のお
師匠
(
ししょう
)
さんと
言
(
い
)
った
面持
(
おももち
)
で、いろいろ
講釈
(
こうしゃく
)
をしてくださいました。お
爺
(
じい
)
さまは
斯
(
こ
)
んな
風
(
ふう
)
に
説
(
と
)
き
出
(
だ
)
されました。——
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「甘いなあ、これで一
霜
(
しも
)
かかればなお甘いんだ。おいらばかり
食
(
た
)
べているのはもったいない、お
師匠
(
ししょう
)
さまにも一つ
食
(
た
)
べさせてあげたいな……」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
宗十郎夫婦はその前は
荻江節
(
おぎえぶし
)
の
流行
(
はや
)
らない
師匠
(
ししょう
)
だった。何しろ始めは生きものをいじるということが
妙
(
みょう
)
に
怖
(
おそろ
)
しくって、と宗十郎は正直に白状した。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
それが大正六年の新年号から掲載され始めたので、引きつづいてその一月から「湯屋の二階」「お
化
(
ばけ
)
師匠
(
ししょう
)
」「半鐘の怪」「奥女中」を書きつづけました。
半七捕物帳の思い出
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
お
師匠
(
ししょう
)
さんの学校以来初めて見た不備な学校であったが、先生というのは
大酒呑
(
おおざけの
)
みでひどく乱暴な男だった。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
或
(
あ
)
るよく晴れた日、須利耶さまは
都
(
みやこ
)
に出られ、童子の
師匠
(
ししょう
)
を
訪
(
たず
)
ねて色々
礼
(
れい
)
を
述
(
の
)
べ、また
三巻
(
みまき
)
の
粗布
(
あらぬの
)
を
贈
(
おく
)
り、それから半日、童子を
連
(
つ
)
れて歩きたいと
申
(
もう
)
されました。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
彼の家のおむかいに住まっている習字のお
師匠
(
ししょう
)
の娘であった。赤い花模様の重たげな着物を着て五六歩はしってはまたあるき五六歩はしってはまたあるきしていた。
ロマネスク
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
あんまの
師匠
(
ししょう
)
は、そういう
弟子
(
でし
)
をとりたがらないのだが、マスノの骨折りで、彼のばあいは
首尾
(
しゅび
)
よく住みこめたという。その磯吉に、マスノはまるで弟あつかいの口をきき
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
お絹はお松を養って、今の神尾の家へ奉公に出した妻恋坂のお花のお
師匠
(
ししょう
)
さんであります。
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
いつも
師匠
(
ししょう
)
に、鐘をつくなら、鐘を仏と心得て、それにふさわしい心のつつしみを忘れてはならぬ、と言い聞かされておりましたので、今朝もそれを思い出し、ひとつきごとに
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
私
(
わし
)
は
師匠
(
ししょう
)
が
厳
(
きび
)
しかったし、経を読む
身体
(
からだ
)
じゃ、
肌
(
はだ
)
さえ脱いだことはついぞ覚えぬ。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「とうとうお
目出度
(
めでたく
)
なったそうだな、ほら、あの
槙町
(
まきちょう
)
の
二弦琴
(
にげんきん
)
の
師匠
(
ししょう
)
も。……」
少年
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そのころ
赤間
(
あかま
)
ガ
関
(
せき
)
に、
法一
(
ほういち
)
というびわ
法師
(
ほうし
)
がいました。この法師は生まれつきめくらでしたので、子どものときから、びわをならい、十二、三
才
(
さい
)
のころには
師匠
(
ししょう
)
に
負
(
ま
)
けないようになりました。
壇ノ浦の鬼火
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
今では共に亡びてしまって行くえが分らず、奥許しの
免状
(
めんじょう
)
に署名している茶の湯、生け花、琴三味線等の
師匠
(
ししょう
)
の家筋も、多くは絶えてしまっていたので、結局前に挙げた文を唯一の手がかりに
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
彼女は数年
前
(
ぜん
)
夫に死別し、子供もなく、両親も兄弟もなく、ひどく淋しい身の上であったこと、少しは貯金もあったらしい様子だが、職業としては
生華
(
いけばな
)
の
師匠
(
ししょう
)
をしていたこと、弟子の娘さん達の外に
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
錆
(
さ
)
びたお
師匠
(
ししょう
)
さんの声が、
即
(
つ
)
かず離れず中間を縫ってゆく。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
と銀太夫君が
師匠
(
ししょう
)
の
令嬢
(
れいじょう
)
美代子
(
みよこ
)
さんに訊いた。
心のアンテナ
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「
春重
(
はるしげ
)
の
変
(
かわ
)
り
者
(
もの
)
だってこたァ、いつも
師匠
(
ししょう
)
がいってるじゃねえか。
今
(
いま
)
さら
変
(
かわ
)
り
者
(
もの
)
ぐれえに、
驚
(
おどろ
)
くおめえでもなかろうによ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「えッ、じゃあおじさんも
武田
(
たけだ
)
の浪人か——ふしぎだなア……おいらのお
師匠
(
ししょう
)
さまも、ずっと昔は
武田家
(
たけだけ
)
の
侍
(
さむらい
)
だったんだ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
おッ
師匠
(
ししょう
)
さん——子供達はそう呼ばされていた——は女で、四十五、六でもあったろうか、
総前髪
(
そうまえがみ
)
の小さな
丸髷
(
まるまげ
)
を
結
(
ゆ
)
うて、
垢
(
あか
)
じみた
浴衣
(
ゆかた
)
に
縞
(
しま
)
の前掛けを当てていた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
三味線
(
しゃみせん
)
の
稽古
(
けいこ
)
の
師匠
(
ししょう
)
をしている彼女のおふくろはさくらんぼうの
籠
(
かご
)
を膝の上に抱えた。
さくらんぼ
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
お
師匠
(
ししょう
)
さまはご
器量
(
きりょう
)
や芸能が諸人にすぐれておられたばかりに一生のうちに二度までも人の
嫉
(
ねた
)
みをお受けなされたお師匠さまの御不運は全くこの二度のご災難のお
蔭
(
かげ
)
じゃと云ったのを思い合わせれば
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
師匠
(
ししょう
)
の娘と
駈落
(
かけお
)
ちをした事だの、いろいろ悪い
噂
(
うわさ
)
も聞いています。
一夕話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「お
師匠
(
ししょう
)
さーん。」
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
何
(
なん
)
の
御用
(
ごよう
)
か
存
(
ぞん
)
じませんが、一
刻
(
こく
)
も
早
(
はや
)
くお
師匠
(
ししょう
)
さんにお
目
(
め
)
にかかって、お
願
(
ねが
)
いしたいことがあると、それはそれは、
急
(
いそ
)
いでおりますんで。……」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
うそなんかおいら大きらいだ、まったくの話をするとお
師匠
(
ししょう
)
さまが
呂宋兵衛
(
るそんべえ
)
に、おまえの
命
(
いのち
)
はこよいのうちにあぶないぞっておどかしたんだよ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鼓
(
つづみ
)
など
師匠
(
ししょう
)
を取って勉強していました。
鯉魚
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
「じゃア
師匠
(
ししょう
)
、夢にもあっしの
知合
(
しりあい
)
だなんてことは、いっちアいけやせんぜ。どこまでも
笊屋
(
ざるや
)
の
寅
(
とら
)
に聞いて来た、ということにしておくんなさらなきゃ。——」
歌麿懺悔:江戸名人伝
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「ねえや、あたいがお
師匠
(
ししょう
)
さんになってあげるから、今夜から一緒においで」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ところが
師匠
(
ししょう
)
、笑わねえでおくんなせえ。忠臣蔵の
師直
(
もろのお
)
じゃねえが、あっしゃア急に命が惜しくなって、はばかりへ行くふりをしながら、
褌
(
ふんどし
)
もしずに逃げ出して来ちまったんで。……」
歌麿懺悔:江戸名人伝
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
講書
(
こうしょ
)
、弓馬の
師匠
(
ししょう
)
もつけて、珠の如く守り育てていたのである。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「お
師匠
(
ししょう
)
さまでいらっしゃいますか」
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“師匠”の意味
《名詞》
学問や芸道などを教える人。
寄席芸人の敬称。
(出典:Wiktionary)
“師匠(
師弟
)”の解説
師弟(してい)とは、師匠(ししょう)と弟子(でし)のことを指す。
(出典:Wikipedia)
師
常用漢字
小5
部首:⼱
10画
匠
常用漢字
中学
部首:⼕
6画
“師匠”で始まる語句
師匠樣
師匠様
師匠番