“荻江節”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おぎえぶし80.0%
おぎえ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かわらへ立つと、寒さに、骨が鳴った。石ころだの、水溜りだの、こおっている足袋たびの先が痛い。夜更よふけまで彼は荻江節おぎえぶしを流して歩いた。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
宗十郎夫婦はその前は荻江節おぎえぶし流行はやらない師匠ししょうだった。何しろ始めは生きものをいじるということがみょうおそろしくって、と宗十郎は正直に白状した。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
お喜代が、云い出したので、露八が、三味線をもち、芸妓おんなが唄った。また、芸妓の三味線で、露八がしぶい声で荻江節おぎえを唄った。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「やっぱり、貴方でしたね。……京都で荻江節おぎえを流す人なんて、ほかにはないと思った」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)