“おぎえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
荻江83.3%
荻江節16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あのころ、パリに遊びに来ていた豊沢大掾だいじょうがこれを聞いて、河東かとう荻江おぎえのウマ味だと、うがったことをいったが、歌うという芸道もここまでくると、もう東洋も西洋もない。
蝶の絵 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
暫しありて清二郎は湯にとて降りてきたらず、雨はあがりしその翌日あくるひの夕暮、荻江おぎえが家の窓の下に風鈴ふうりんと共にだんまりの小花、文子の口より今朝聞きし座敷の様子いぶかしく
そめちがへ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
お喜代が、云い出したので、露八が、三味線をもち、芸妓おんなが唄った。また、芸妓の三味線で、露八がしぶい声で荻江節おぎえを唄った。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「やっぱり、貴方でしたね。……京都で荻江節おぎえを流す人なんて、ほかにはないと思った」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)