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荻江節
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おぎえぶし
ふりがな文庫
“
荻江節
(
おぎえぶし
)” の例文
磧
(
かわら
)
へ立つと、寒さに、骨が鳴った。石ころだの、水溜りだの、
凍
(
こお
)
っている
足袋
(
たび
)
の先が痛い。
夜更
(
よふ
)
けまで彼は
荻江節
(
おぎえぶし
)
を流して歩いた。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
宗十郎夫婦はその前は
荻江節
(
おぎえぶし
)
の
流行
(
はや
)
らない
師匠
(
ししょう
)
だった。何しろ始めは生きものをいじるということが
妙
(
みょう
)
に
怖
(
おそろ
)
しくって、と宗十郎は正直に白状した。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
芝神明
(
しばしんめい
)
のはなやかな町へゆき、とある横町の
粋
(
いき
)
な造りの
家
(
うち
)
へはいる、近所できくと
荻江節
(
おぎえぶし
)
を教える
家
(
うち
)
だそうで、師匠は
園次
(
そのじ
)
という美しいので評判の女だということであった。
主計は忙しい
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
極
(
ごく
)
頭
(
あたま
)
だった処の
福吉
(
ふくきち
)
、おかね、
小芳
(
こよし
)
、
雛吉
(
ひなきち
)
、
延吉
(
のぶきち
)
、
小玉
(
こたま
)
、小さん、などという皆其の頃の有名の女
計
(
ばか
)
り、
鳥羽屋五蝶
(
とばやごちょう
)
に
壽樂
(
じゅらく
)
と申します
幇間
(
たいこもち
)
が二人、
是
(
こ
)
れは
一寸
(
ちょっと
)
荻江節
(
おぎえぶし
)
もやります。
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この二絃琴の特長は
粋上品
(
いきひとがら
)
なのである。
荻江節
(
おぎえぶし
)
も
一中
(
いっちゅう
)
も
河東
(
かとう
)
も、詩吟も、琴うたも、
投節
(
なげぶし
)
も、あらゆるものの、よき節を巧みにとり入れて、しかも楽器相当に短章につくったところに妙味があった。
旧聞日本橋:18 神田附木店
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
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東京では、山谷に一軒借りて、世帯を持ったが、
荻江節
(
おぎえぶし
)
で吉原へ出入りするうちに、金瓶大黒の楼主の大黒屋金兵衛の世話で、
幇間
(
たいこもち
)
の鑑札をうけた。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
荻江節
(
おぎえぶし
)
のお里という家だが……。もし藩邸の者にでも見つかると?」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“荻江節”の解説
荻江節(おぎえ-ぶし)は、長唄を母体として発達してきた三味線音楽の一種。現在では一中節・河東節・宮薗節と並んで「古曲」と総称される。1993年(平成5年)4月15日に国の重要無形文化財に指定された。現在では「荻江節保存会」を中心として活動する。
(出典:Wikipedia)
荻
漢検準1級
部首:⾋
10画
江
常用漢字
中学
部首:⽔
6画
節
常用漢字
小4
部首:⽵
13画
“荻江”で始まる語句
荻江
荻江露友
荻江里八
荻江露八
荻江喜三郎