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向島
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むかうじま
ふりがな文庫
“
向島
(
むかうじま
)” の例文
向島
(
むかうじま
)
の
武蔵屋
(
むさしや
)
の
奥座敷
(
おくざしき
)
が
閑静
(
しづか
)
で
宜
(
よ
)
からう、
丁度
(
ちやうど
)
桜花
(
さくら
)
も散つて
了
(
しま
)
うた四
月
(
ぐわつ
)
廿一
日
(
にち
)
ごろと決したが、
其披露文
(
そのちらし
)
の
書方
(
かきかた
)
が誠に
面白
(
おもしろ
)
い。
落語の濫觴
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
月島
(
つきしま
)
の
埋立工事
(
うめたてこうじ
)
が出来上ると共に、
築地
(
つきぢ
)
の海岸からは
新
(
あらた
)
に
曳船
(
ひきふね
)
の渡しが出来た。
向島
(
むかうじま
)
には人の知る
竹屋
(
たけや
)
の
渡
(
わた
)
しがあり、
橋場
(
はしば
)
には
橋場
(
はしば
)
の
渡
(
わた
)
しがある。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
圖
(
はか
)
らざりき、
急
(
せ
)
かずに/\と
二
(
に
)
の
句
(
く
)
を
續
(
つゞ
)
けるのを
聞
(
き
)
いて、
目
(
め
)
を
開
(
ひら
)
けば
向島
(
むかうじま
)
なり。それより
百花園
(
ひやくくわゑん
)
に
遊
(
あそ
)
ぶ。
黄昏
(
たそがれ
)
たり。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
宿入
(
やどいり
)
に出すが如き
仕成
(
しなし
)
にて名代に
遣
(
つか
)
はしけるに彼の仲間の若者は萬八の
崩
(
くづ
)
れより
向島
(
むかうじま
)
の花見と云ひなしその
實
(
じつ
)
花街
(
よしはら
)
の櫻の景氣を見んと言ひ立ち伊勢五の養子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
向島
(
むかうじま
)
の
木母寺
(
もくぼじ
)
。平舞臺の下手へよせて、藁ぶき屋根の茶店あり。軒にあづま屋といふ
行燈
(
あんどう
)
をかけ、門口に木振よき柳の立木あり。よきところに床几二脚ほどならべてあり。
箕輪の心中
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
彼は廉一の
紙石板
(
かみせきばん
)
へ、山や船を描いてやつた。「
向島
(
むかうじま
)
花ざかり、お茶屋の
姐
(
ねえ
)
さんちよいとお出で。」——どうかするとそんな昔の唄が、
覚束
(
おぼつか
)
ない筆蹟を見せる事もあつた。
庭
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
噫
(
あゝ
)
此行
(
このかう
)
、
氷川
(
ひかは
)
の
宮
(
みや
)
を
拜
(
はい
)
するより、
谷中
(
やなか
)
を
過
(
す
)
ぎ、
根岸
(
ねぎし
)
を
歩行
(
ある
)
き、
土手
(
どて
)
より
今戸
(
いまど
)
に
出
(
い
)
で、
向島
(
むかうじま
)
に
至
(
いた
)
り、
淺草
(
あさくさ
)
を
經
(
へ
)
て
歸
(
かへ
)
る。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
島なき場所も
柳島
(
やなぎしま
)
三河島
(
みかはしま
)
向島
(
むかうじま
)
なぞと呼ばれ、森なき処にも
烏森
(
からすもり
)
、
鷺
(
さぎ
)
の
森
(
もり
)
の如き名称が残されてある。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
向島
(
むかうじま
)
の
武蔵屋
(
むさしや
)
に
落語
(
らくご
)
の
会
(
くわい
)
が
権三
(
ごんざ
)
り
升
(
ます
)
と、
四方
(
よも
)
の
大人
(
うし
)
の
筆
(
ふで
)
にみしらせ、おのれ
焉馬
(
えんば
)
を
判者
(
はんじや
)
になれよと、
狂歌
(
きやうか
)
の友どち一
百
(
ぴやく
)
余人
(
よにん
)
、
戯作
(
げさく
)
の口を開けば、遠からん者は
長崎
(
ながさき
)
から
強飯
(
こはめし
)
の
咄
(
はなし
)
、近くば
落語の濫觴
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
同道
(
どうだう
)
したる男は疑ひもなき敵と
狙
(
ねら
)
ふ吾助にて有れば忠八は
汝
(
おの
)
れ吾助と
言
(
い
)
ひながらすツくと
立
(
た
)
ち
上
(
あが
)
る間に
早瀬
(
はやせ
)
なれば船は
疾
(
はや
)
三
反
(
たん
)
ばかり
隔
(
へだた
)
りし故其の船返せ戻せと呼はれ共
大勢
(
おほぜい
)
の
乘合
(
のりあひ
)
なれば船頭は耳にも入ず其
中
(
うち
)
に船は此方の
岸
(
きし
)
に
着
(
つき
)
けれとも忠八立たりし
儘
(
まゝ
)
船より
上
(
あが
)
らず又もや元の
向島
(
むかうじま
)
の方へと乘渡り
群集
(
ぐんじゆ
)
の中を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
父親
(
ちゝおや
)
合點
(
がてん
)
の
母親
(
はゝおや
)
承知
(
しようち
)
で、
向島
(
むかうじま
)
へ
花見
(
はなみ
)
の
歸
(
かへ
)
りが
夜櫻見物
(
よざくらけんぶつ
)
と
成
(
な
)
つて、おいらんが、
初會惚
(
しよくわいぼ
)
れ、と
云
(
い
)
ふ
寸法
(
すんぱふ
)
に
成
(
な
)
るのであるが、
耕地
(
かうち
)
二十石
(
にじつこく
)
の
百姓
(
ひやくしやう
)
の
次男
(
じなん
)
では
然
(
さ
)
うは
行
(
ゆ
)
かない。
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私は
向島
(
むかうじま
)
の
三囲
(
みめぐり
)
や
白髯
(
しらひげ
)
に新しく橋梁の出来る事を決して悲しむ者ではない。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「
這囘
(
このたび
)
向島
(
むかうじま
)
の
武蔵屋
(
むさしや
)
に
於
(
おい
)
て、
昔話
(
むかしばなし
)
の
会
(
くわい
)
が
権三
(
ごんざ
)
りやす」
落語の濫觴
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
以前
(
いぜん
)
、
牛込
(
うしごめ
)
の
矢來
(
やらい
)
の
奧
(
おく
)
に
居
(
ゐ
)
た
頃
(
ころ
)
は、
彼處等
(
あすこいら
)
も
高臺
(
たかだい
)
で、
蛙
(
かへる
)
が
鳴
(
な
)
いても、たまに
一
(
ひと
)
つ
二
(
ふた
)
つに
過
(
す
)
ぎないのが、もの
足
(
た
)
りなくつて、
御苦勞千萬
(
ごくらうせんばん
)
、
向島
(
むかうじま
)
の
三
(
み
)
めぐりあたり、
小梅
(
こうめ
)
の
朧月
(
おぼろづき
)
と
言
(
い
)
ふのを
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
向
常用漢字
小3
部首:⼝
6画
島
常用漢字
小3
部首:⼭
10画
“向島”で始まる語句
向島百花園