会社かいしゃ)” の例文
げんさんは会社かいしゃにつとめて、ごくほがらかな性質せいしつでありましたが、さんはそれにくらべて口数くちかずすくない、うちきなところがありました。
クラリネットを吹く男 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれは、どうかして、はやく、はは病気びょうきをなおしたいとねがいました。会社かいしゃにいてはたらいているも、たえずこころは、いえへひかれました。
新しい町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あには、会社かいしゃで、うえのものが権力けんりょくによって、したのものをおさえつけようとするのをて、なにより不愉快ふゆかいおもったらしいのでした。
兄の声 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれは、あめかぜくる渺茫びょうぼうたる海原うなばら想像そうぞうして感歎かんたんこえはなちました。龍夫たつお父親ちちおやは、南洋なんよう会社かいしゃつとめていて、その病死びょうししたのです。
台風の子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
けれど会社かいしゃにいるみんなから、しんせつにされているのを、わかれてかえらなければならぬかとおもうと、またかぎりなくかなしかったのであります。
なつかしまれた人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかし、おじいさんは、会社かいしゃからのかえりに、宴会えんかいがあって、そのほうへまわりました。そして、河骨こうほねのことは、それきりわすれてしまったのでした。
ガラス窓の河骨 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いつもいまごろは、弁当箱べんとうばこげて会社かいしゃからもどってくる父親ちちおや姿すがた彼方あちらみちうえるのであるが、今日きょうは、まだそれらしい姿すがたえません。
波荒くとも (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしは、社用しゃようで、方々ほうぼう会社かいしゃや、工場こうじょう訪問ほうもんします。そして、いくにんとなく情味じょうみのゆたかなひとたちとあいました。
兄の声 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのひるごろ、おじいさんは、会社かいしゃ応接室おうせつしつで、テーブルにかい、おおきなはらかかえて、パイプをすぱすぱいながら、おきゃくはなしをしていました。
ガラス窓の河骨 (新字新仮名) / 小川未明(著)
くるまうえから、ちたものは、勘太かんたじいさんの会社かいしゃるときまでにつけていた、半纒はんてん股引ももひきと帽子ぼうしでありました。
なつかしまれた人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
会社かいしゃ電話でんわをかけてみようか、電話でんわ番号ばんごうをよくきいておけばよかったと、おかあさんは、をもんでいられました。
夕焼けがうすれて (新字新仮名) / 小川未明(著)
まち問屋とんやや、工場こうじょうや、会社かいしゃなどでは、まぐるしく、ひとたちがはたらいているあいだかれは、鼻唄はなうたをうたいながら、さもたのしそうに、美人びじん姿すがたいていました。
生きている看板 (新字新仮名) / 小川未明(著)
なんでも臨終りんじゅうのさいまで、もう一故国ここくかえりたいといっていたことが、会社かいしゃともだちの便たよりでらされると
台風の子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
みつのおとうさんは、おおきな会社かいしゃつとめているとかで、みつは、いつも幸福こうふくそうでした。けれど、幸吉こうきちには、そのことが、なんの関係かんけいもなかったのです。
花の咲く前 (新字新仮名) / 小川未明(著)
おじいさん、さあはやかえりましょう。会社かいしゃ汽車きしゃにまにあわせたいものです。なにをかんがえていなさるのですか。
なつかしまれた人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それは、会社かいしゃで、社長しゃちょうましてもらったようなぶどうしゅに、滋養じようになりそうな、にくのかんづめでありました。
新しい町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「どうぞ、わたしをご主人しゅじんにあわせてください。わたしは、もとあなたの会社かいしゃ使つかわれたものです。」といいました。
船でついた町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
すみも、煉炭れんたんも、じき、切符制度きっぷせいどとなって、ぼく仕事しごとがなくなるから、工場こうじょうか、会社かいしゃつとめようとおもっているのさ。」と、かえりに勇蔵ゆうぞうが、達吉たつきちはなしました。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
「これは、会社かいしゃ自動車じどうしゃなんだ。社長しゃちょうがいったのだから、さありたまえ。」と、少年しょうねんはいいました。
新しい町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしは、会社かいしゃうちにいるときより、そとあるくときのほうが愉快ゆかいなのも、そのためです。
兄の声 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「いまは、会社かいしゃへのがけだから、どうすることもできない……。」と、かるく、こころのうちでいって、まどからはなれると、ちょうどそこへきあわせた、乗合自動車のりあいじどうしゃっていってしまいました。
ガラス窓の河骨 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おとうさん、あのカレンダーのが、わからないの?」と、かべほうしていったのは、もうまえのことであります。おとうさんが、会社かいしゃをやめてから、いえうちにもよるがきたようにくらくなったのです。
青い草 (新字新仮名) / 小川未明(著)
昼間ひるまは、会社かいしゃ給仕きゅうじをして、よる学校がっこうへいっているといっていた。」
少年の日二景 (新字新仮名) / 小川未明(著)
会社かいしゃが、いそがしいなら、いいよ。」
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)