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附
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つけ
ふりがな文庫
“
附
(
つけ
)” の例文
前句をただ夕暮の淋しき景気と見てこの
附
(
つけ
)
ありたるならんか。但し田舎にては夕暮に棺を出す処多し。この句月を入れて秋季なり。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
御覧の通り、まことに下品な、シャクレた顔をした
中年増
(
ちゅうどしま
)
で、顔一面に塗り
附
(
つけ
)
ております泥は、厚化粧のつもりだそうで御座います。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
單純
(
たんじゆん
)
なレウマチス
性
(
せい
)
の
頭痛
(
づつう
)
ではあつたが、
閭
(
りよ
)
は
平生
(
へいぜい
)
から
少
(
すこ
)
し
神經質
(
しんけいしつ
)
であつたので、
掛
(
か
)
かり
附
(
つけ
)
の
醫者
(
いしや
)
の
藥
(
くすり
)
を
飮
(
の
)
んでもなか/\なほらない。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
熟
(
よ
)
く見れば白髪を
染
(
そめ
)
た者だ、シテ見ると老人だナ(大)ハイ私しも初めは老人と見込を
附
(
つけ
)
ましたが猶お考え直して見ると第一老人は身体も衰え
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
併
(
しか
)
し黄金は
砂中
(
しやちゆう
)
に在つて人間の手に触れない方が黄金の質を
汚
(
けが
)
さないで好い。詩は詩人の心に生きてさへ居れば満足であらうとヌエは
附
(
つけ
)
足した。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
▼ もっと見る
「かしこまりました……それはそうと、賢夫人は、どこだ? 北の端の
附
(
つけ
)
書院か……こう広くちゃ、ベル・ボーイでも雇わないと、急な用事は足りません」
我が家の楽園
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
思ひ出すには
閑靜
(
しづか
)
なる所がよきものなり因て
見張
(
みはり
)
を
附
(
つけ
)
るにより
明
(
あき
)
長屋
(
ながや
)
へ
到
(
いた
)
り
篤
(
とく
)
と考へ見よとて同心に
遠見
(
とほみ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
粥河は
素
(
もと
)
より遊山半分信心は
附
(
つけ
)
たりですから、眞葛の外に
長治
(
ちょうじ
)
という下男を連れて、それに
芳町
(
よしちょう
)
の
奴
(
やっこ
)
の
小兼
(
こかね
)
という芸者、この奴というのは男らしいという
綽名
(
あだな
)
で
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
花道の
附
(
つけ
)
ぎはにとまり「金がかたきの世の中とはよく云つたことだなあ」と云ふ
白
(
せりふ
)
、しんみりとせり。
両座の「山門」評
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
きっと
取
(
と
)
ッ
附
(
つけ
)
坑夫になれて、金がうんと
儲
(
もう
)
かるてえような
旨
(
うま
)
い話でもしたんでしょう。それがさ、実際やって見るととうてい話の十が一にも行かないんだからつまらないです。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
不動と云ったは
附
(
つけ
)
たりで、小歌菩薩が約束の縁日、いずれ暮過のこととそのあくる日貞之進は、学校から帰って理髪床に用を足し、つゞいて一風呂という時小雨がぽつり/\遣って来て
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
長範の腕は盗みをするだけに寸も長かつたし、納骨には
打
(
う
)
つて
附
(
つけ
)
の代物であつたが、山でもまだ一稼ぎしなければならぬので、一寸
出
(
だ
)
し
惜
(
をし
)
みをした。で、石でもつて前歯を一つ叩き折つた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
あなたあんな杯にお口をお
附
(
つけ
)
なさりたくって。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
(ちょっと順序を
附
(
つけ
)
よう。)
売色鴨南蛮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
しかもその
詐欺
(
インチキ
)
と
盗人
(
ぬすっと
)
の
附
(
つけ
)
景気のお蔭で、品物がドンドン
捌
(
さば
)
けて行きますので、地道に行きよったら
生物
(
なまもの
)
は腐ってしまいます。世の中チウものは不思議なもんだす。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
附
(
つけ
)
書院が化けた手頃な洋間に、五十雄君は、もと提灯部屋といっていたところを改造した、庭にむいた
吸気室
(
キュール
)
風のサン・ルームに、百々子は、五日の間、ワニ氏が潜伏していた
我が家の楽園
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
勿論
(
もちろん
)
さう
云
(
い
)
ふ
人
(
ひと
)
だから、
掛
(
か
)
かり
附
(
つけ
)
の
醫者
(
いしや
)
と
云
(
い
)
ふのも
善
(
よ
)
く
人選
(
にんせん
)
をしたわけではなかつた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
八百兩にて
請出
(
うけいだ
)
し
嫁
(
よめ
)
となし
吉之助
(
きちのすけ
)
が
勘當
(
かんだう
)
をも免し
目出度
(
めでたく
)
夫婦
(
ふうふ
)
として喜八夫婦には
横山町
(
よこやまちやう
)
角屋敷
(
かどやしき
)
穀物店
(
こくものみせ
)
に三百兩
附
(
つけ
)
て
與
(
あた
)
へ家主
平兵衞
(
へいべゑ
)
へは
右
(
みぎ
)
横山町
(
よこやまちやう
)
地面
(
ぢめん
)
間口
(
まぐち
)
十
間
(
けん
)
奧行
(
おくゆき
)
十八
間
(
けん
)
の
怙劵
(
こけん
)
に
種々
(
いろ/\
)
音物
(
いんもつ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
敲
(
たた
)
き
附
(
つけ
)
るように投込んだのは小歌の写真で、くるくると廻って沈んだと思うとすぐ浮上り、十二三分の間に写真は焦げ
爛
(
ただ
)
れて、昨日までは嬉しくながめられた目元口元、見る/\消て
失
(
なくな
)
ったを
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
食
(
た
)
べ
附
(
つけ
)
ない
旨
(
うま
)
い
物
(
もの
)
だからつい
食
(
た
)
べ過ぎてすつかり
通
(
つう
)
じが
留
(
とま
)
りましたので、
逆
(
のぼ
)
せて目が悪くなつて、誠にどうも向うが見えませんから
狭
(
せま
)
い
通
(
とほ
)
りへ
行
(
い
)
つて、
拝観人
(
はいくわんにん
)
の
中
(
なか
)
へでも
曳
(
ひ
)
き
込
(
こ
)
むやうな
事
(
こと
)
があつて
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其曲者を私しの云う通り藻西自身だとすれば全く違ッて参ります
何
(
ど
)
うでも左の手へ血を
附
(
つけ
)
て
置
(
おか
)
ねば成らぬのです、何故と
仰有
(
おっしゃ
)
れば藻西ならば其文字を本統に老人が書たものと認められては大変です
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
一、
規則
(
きそく
)
、
附
(
つけ
)
様等一々に説明しがたし。古書について見るべし。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
お気をお
附
(
つけ
)
なさいまし。今それが現れます。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
爲ながらも餘りに
不審
(
ふしん
)
と思ふ故此方に向ひて
膝
(
ひざ
)
を進めちと
失禮
(
しつれい
)
な事では御座れど
營業
(
しやうばい
)
ゆゑに貴君樣に伺ひまするは外でもなき只今
仰
(
おほ
)
せ
附
(
つけ
)
られし彼お藥の調合にて弊家共も代を
累
(
かさ
)
ね此營業を致しを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
云て自分でも聞き又
兼
(
かね
)
て頼み
附
(
つけ
)
の者にも捜らせた所
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
何卒
(
どうぞ
)
一ツ
何
(
なん
)
とでも
戒名
(
かいめう
)
をお
附
(
つけ
)
なすつて。
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「ああ……タタキ
附
(
つけ
)
られちゃった」
二重心臓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
さあ、お値段をお
附
(
つけ
)
なさいまし。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
“附(附指定)”の解説
附指定(つけたりしてい)あるいは単に附(つけたり)とは、建造物、美術工芸品、考古資料、歴史資料等を重要文化財や都道府県指定文化財等に指定する際に、文化財本体に関連する物品や資料等を本体と併せて文化財指定することである。
(出典:Wikipedia)
附
常用漢字
中学
部首:⾩
8画
“附”を含む語句
附着
附合
取附
打附
附添
附近
心附
言附
見附
片附
目附
寄附
引附
附属
縁附
押附
門附
吩附
肉附
附会
...