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觀念
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くわんねん
ふりがな文庫
“
觀念
(
くわんねん
)” の例文
新字:
観念
どつと尻火を切つた中に、
觀念
(
くわんねん
)
の
眼
(
まなこ
)
を閉ぢたお六の姿、八五郎はさすがにその手を取つて引つかつぐ氣力もありませんでした。
銭形平次捕物控:082 お局お六
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
見拔
(
みぬか
)
れ追々證人等も引合せらるゝことになりしかば
流石
(
さすが
)
強惡
(
がうあく
)
の久兵衞も
巧
(
たく
)
みし事ども彌々露顯と
觀念
(
くわんねん
)
なし居たり
然
(
され
)
ば越前守殿の裁許は實に天眼通を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
良人
(
をつと
)
持
(
も
)
たんの
觀念
(
くわんねん
)
、
何
(
なに
)
として
夢
(
ゆめ
)
さら/\あらんともせず、
樂
(
たのし
)
みは
春秋
(
はるあき
)
の
園生
(
そのふ
)
の
花
(
はな
)
、ならば
胡蝶
(
こてふ
)
になりて
遊
(
あそ
)
びたしと、
取
(
とり
)
とめもなきこと
言
(
い
)
ひて
暮
(
くら
)
しぬ
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
が、
畢竟
(
ひつけう
)
それもまた名人上手とかいふ風な古來の形
式
(
しき
)
主
義
(
ぎ
)
が當
然
(
ぜん
)
作り出す
型
(
かた
)
に
捉
(
とら
)
はれた
觀念
(
くわんねん
)
と見られぬ事もない。
下手の横好き:―将棋いろいろ―
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
依頼心
(
いらいしん
)
が
多
(
おほ
)
くて、
憤發心
(
ふんぱつしん
)
が
少
(
すくな
)
くて、
秩序
(
ちつぢよ
)
とか
整理
(
せいり
)
とかいふ
觀念
(
くわんねん
)
が
乏
(
とぼ
)
しくて、どうして
此
(
こ
)
の
複雜
(
ふくざつ
)
な
社會
(
しやくわい
)
に
立
(
た
)
つて
家
(
いへ
)
を
治
(
をさ
)
めて
行
(
ゆ
)
くことが
出來
(
でき
)
やうかと
思
(
おも
)
ふ
位
(
くらゐ
)
であります。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
▼ もっと見る
「どうせ
食
(
た
)
べられるなら、こんな
孝行者
(
かうこうもの
)
の
親
(
おや
)
の
口
(
くち
)
にはいるのは
幸福
(
しあはせ
)
といふもんだ」と、よろこんでその
觀念
(
くわんねん
)
の
目
(
め
)
をとぢました。そして二
度
(
ど
)
と
再
(
ふたゝ
)
びひらきませんでした。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
休業
(
きうげふ
)
のはり
札
(
ふだ
)
して、ぴたりと
扉
(
とびら
)
をとざした、
何
(
なん
)
とか
銀行
(
ぎんかう
)
の
窓々
(
まど/\
)
が、
觀念
(
くわんねん
)
の
眼
(
まなこ
)
をふさいだやうに、
灰色
(
はひいろ
)
にねむつてゐるのを、
近所
(
きんじよ
)
の
女房
(
かみさん
)
らしいのが、
白
(
しろ
)
いエプロンの
薄
(
うす
)
よごれた
服裝
(
なり
)
で
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それで
彼等
(
かれら
)
の
心
(
こゝろ
)
には
喰
(
く
)
つてやれ、
飮
(
の
)
んでやれ、さうして
遣
(
や
)
らねば
腹
(
はら
)
が
癒
(
い
)
えぬといふ
觀念
(
くわんねん
)
が
期
(
き
)
せずして
一致
(
いつち
)
するのである。
笊
(
ざる
)
で
運
(
はこ
)
んだ
饂飩
(
うどん
)
が
多人數
(
たにんずう
)
の
彼等
(
かれら
)
に
到底
(
たうてい
)
十
分
(
ぶん
)
の
滿足
(
まんぞく
)
を
與
(
あた
)
へ
得
(
う
)
るものではない。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
現身
(
うつそみ
)
の世を
赦
(
ゆる
)
しえず、はた
詛
(
のろ
)
ひえぬ
觀念
(
くわんねん
)
の
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
心
(
こゝろ
)
は
變化
(
へんくわ
)
するものなり、
雪三
(
せつざう
)
が
徃昔
(
そのかみ
)
の
心裏
(
しんり
)
を
覗
(
うかゞ
)
はゞ、
糸子
(
いとこ
)
に
對
(
たい
)
する
觀念
(
くわんねん
)
の
潔白
(
けつぱく
)
なること、
其名
(
そのな
)
に
呼
(
よ
)
ぶ
雪
(
ゆき
)
はものかは、
主人
(
しゆじん
)
大事
(
だいじ
)
の
一
(
ひ
)
ト
筋道
(
すぢみち
)
、
振
(
ふり
)
むくかたも
無
(
な
)
かりし
物
(
もの
)
の
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
が、暫く自分の心持を落着けると、白々とした
觀念
(
くわんねん
)
の顏を擧げ、キツと平次を睨み、それから主人勘兵衞を見据ゑ乍ら、少しかすれたが、落着拂つた聲で
斯
(
か
)
う言ふのです。
銭形平次捕物控:100 ガラツ八祝言
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ずとも
最早
(
もはや
)
有體
(
ありてい
)
に白状致せと申さるゝに
流石
(
さすが
)
奸惡
(
かんあく
)
の九郎兵衞も茲に至て初めて
觀念
(
くわんねん
)
なし今は何を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
卯平
(
うへい
)
の
心
(
こゝろ
)
にも
同
(
おな
)
じく
死
(
し
)
の
觀念
(
くわんねん
)
が
止
(
や
)
まず
往來
(
わうらい
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
繃帶だらけの手を後ろに廻して、宗吉は
觀念
(
くわんねん
)
の眼をつぶるのです。
銭形平次捕物控:316 正月の香り
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
引捕
(
ひつとら
)
へ三次は
其邊
(
そこら
)
見廻
(
みまは
)
しつゝ
己
(
おれ
)
は元より
怨
(
うら
)
みもなけりや殺す心はなけれ共頼まれたのが
互
(
たが
)
ひの不運
斯
(
かう
)
なる上は
觀念
(
くわんねん
)
爲
(
し
)
ろと又も一太刀
切倒
(
きりたふ
)
され立んとしても
最
(
も
)
う
立
(
たゝ
)
れずばツたり其處へ打倒れ流るゝ
血汐
(
ちしほ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
觀
部首:⾒
24画
念
常用漢字
小4
部首:⼼
8画
“觀”で始まる語句
觀
觀察
觀音
觀世音
觀測
觀世縒
觀物
觀棚
觀外塔
觀光