……これは、どうも少し、臆測に過ぎるかもしれない……けれども、どうしてもぼくの想像は、こんなふうにばかり傾いてくるんだ。
ところが必要な鎖の輪が欠けているために実際は関係のよくわからぬ事件が、史家の推定や臆測で結びつけられる場合が多いであろう。
私の臆測が若し間違っていなかったとするならばですね、私はやっぱり細田氏を三角形に脅かして間接に殺したことになるのです。
それも、これまでのような自動車旅行ではなく、謎と臆測と暗黒のうちにうずもれている、前人未踏の神秘境を指しているのだ。
この頃、何よりも彼女にとって興味があるのは、他人のことで、人の気持をあれこれ臆測したりすることが、殆ど病みつきになっていた。