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糾合
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きゅうごう
ふりがな文庫
“
糾合
(
きゅうごう
)” の例文
また
管仲
(
かんちゅう
)
は、斉の
桓公
(
かんこう
)
をたすけて諸侯を
糾合
(
きゅうごう
)
しましたが、その身は
陪臣
(
ばいしん
)
でありながら、その富は列国の君主にまさっておりました。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
こうして、すでに
長蛇
(
ちょうだ
)
を逸し去った曹操は、ぜひなく途中に軍の行動を停止して、各地に散開した追撃軍を漢水の
畔
(
ほとり
)
に
糾合
(
きゅうごう
)
したが
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その
間部詮勝
(
まなべあきかつ
)
要撃
(
ようげき
)
のため、同志を
糾合
(
きゅうごう
)
し、京に入らんとし、その父、叔父、兄に向って訣別の書を作りしは、同十一月六日なり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
糾合
(
きゅうごう
)
しているのかもわからない。あいつは、僕に軽蔑されていることを知っているんだ。復讐心が強いそうだからなあ、犬は
畜犬談:―伊馬鵜平君に与える―
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
それやこれやで家の中ばかりの芝居は面白くなくなった、そこで手塚は同志を
糾合
(
きゅうごう
)
して少年劇をやろうと考えた。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
▼ もっと見る
興味と同情を持つ作家を
糾合
(
きゅうごう
)
して捕物小説の生みの親なる、岡本綺堂先生を記念するため、その作中の主人公半七の名を刻んだ「半七塚」を浅草に建立し
随筆銭形平次:14 捕物帖談義
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
猫よりはいつの
間
(
ま
)
にか人間の方へ接近して来たような心持になって、同族を
糾合
(
きゅうごう
)
して二本足の先生と
雌雄
(
しゆう
)
を決しようなどと
云
(
い
)
う量見は昨今のところ
毛頭
(
もうとう
)
ない。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それも
烏江
(
うこう
)
を渡って、江東の健児を
糾合
(
きゅうごう
)
して、再び
中原
(
ちゅうげん
)
の鹿を争った後でなら、仕方がないですよ。が、そうじゃない。立派に生きられる所を、死んでいるです。
英雄の器
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
伊豆国の
流人
(
るにん
)
頼朝はわしの見るところ、兵家の
棟梁
(
とうりょう
)
たる人物、また天下の源氏を
糾合
(
きゅうごう
)
するに足る材じゃ。
現代語訳 平家物語:05 第五巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
当時
決死
(
けっし
)
の士を
糾合
(
きゅうごう
)
して北海の
一隅
(
いちぐう
)
に苦戦を戦い、北風
競
(
きそ
)
わずしてついに
降参
(
こうさん
)
したるは
是非
(
ぜひ
)
なき
次第
(
しだい
)
なれども、
脱走
(
だっそう
)
の諸士は最初より氏を
首領
(
しゅりょう
)
としてこれを
恃
(
たの
)
み
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
女役者として
巍然
(
ぎぜん
)
と男優をも
撞着
(
どうちゃく
)
せしめた技量をもって、小さくとも三崎座に同志を
糾合
(
きゅうごう
)
し、後にはある一派の新劇に文士劇に、なくてならないお師匠番として
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
もし漢青年が
今日
(
こんにち
)
のように
切迫
(
せっぱく
)
した時局を知ったなら、彼は
立
(
た
)
ち
処
(
どころ
)
に
故山
(
こざん
)
に帰り、
揚子江
(
ようすこう
)
と
銭塘口
(
せんとうこう
)
との下流一帯を
糾合
(
きゅうごう
)
して、一千年前の
呉
(
ご
)
の王国を興したことだろう。
西湖の屍人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そして、山科の大石の
許
(
もと
)
へも立ち寄らず、大阪の原総右衛門、京の大高源吾など
上方
(
かみがた
)
の急進派を
糾合
(
きゅうごう
)
して、大石の一派とは別に、自分たちだけで大事を決行しようと計った。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
私は
窃
(
ひそ
)
かに、それが現下の問題となっている普通選挙の要求と関連して、女子の参政権をも認容した普通選挙運動の目標の下に、全国の婦人団体を
糾合
(
きゅうごう
)
されることであろうと期待していました。
新婦人協会の請願運動
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
国事寄人
(
こくじよりうど
)
として活動していた侍従中山
忠光
(
ただみつ
)
は官位を朝廷に返上し、長州に脱走して
毛利真斎
(
もうりしんさい
)
と称し、志士を
糾合
(
きゅうごう
)
して
鳳輦
(
ほうれん
)
を途中に奪い奉る計画があるというような、そんな風説も伝わったとある。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
この定家の略歴に見てもわかるように、後鳥羽院が御譲位になると、急に和歌についての中心が生れるのであって、新古今時代の歌人を
糾合
(
きゅうごう
)
されたのは、全く院のお力であることが判るのである。
中世の文学伝統
(新字新仮名)
/
風巻景次郎
(著)
大いに南を
図
(
はか
)
らんといい、自分は
徒手空拳
(
としゅくうけん
)
をもって、天下の新人を
糾合
(
きゅうごう
)
し、時代の革新を策さんといい、大いに笑ったこともあったが
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼ら
颺言
(
ようげん
)
して曰く、「
止
(
や
)
むなくんば同志三十余人を
糾合
(
きゅうごう
)
し、毛利家参府の駕を伏見に要し、三条、大原の諸公卿と
周旋
(
しゅうせん
)
し、京師に入りて事を
謀
(
はか
)
らん」
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
このとき、私のために立ってくれたのが、A君である。A君は、ただちに同志を
糾合
(
きゅうごう
)
して、ストライキを計った。全学級の大騒ぎになった。私は、恐怖のためにわなわな震えていた。
酒ぎらい
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
そのうちの四名は慎吾についている藩士だったが、あとの多くの若侍は、何かの場合の備えというつもりで、慎吾が
糾合
(
きゅうごう
)
したものらしい。
銀河まつり
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あるいは欧洲において、同志を
糾合
(
きゅうごう
)
して、「少年
欧羅巴
(
ヨーロッパ
)
」党を組織し、あるいは本国において、
蜂起者
(
ほうきしゃ
)
を募り、以て恢復の途を
拓
(
ひ
)
らき、その
画策
(
かくさく
)
の神秘、大胆、危険、雄放なる
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
僕はまた後で、ほかに同志を
糾合
(
きゅうごう
)
するから。
惜別
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
ひとたび、高坂弾正が、信玄味方の信濃衆を
糾合
(
きゅうごう
)
して、同時に、その
城戸
(
きど
)
を開いて襲いかかって来るならば——事、決して容易ではない。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ひとまず退いて、あくまで清洲城と三法師を
擁
(
よう
)
し、秀吉の非を鳴らして、諸侯を
糾合
(
きゅうごう
)
してから堂々とそれに当るのも一つの対策。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(たとえ、勝家の
轍
(
てつ
)
をふむまでも、まだ無傷の兵力と、残余の柴田党を
糾合
(
きゅうごう
)
して、抗戦を長びかせば、そのうちに、四囲の変化も起ろう)
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
三国山脈の一端まで逃げおわせれば、四顧、いずれへ出るも国々はあり、隠るる
術
(
すべ
)
もあり、なおお味方を
糾合
(
きゅうごう
)
し、御再起の便りもつきましょう
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
にわかに、さっとかえした丁奉軍は、
鼓
(
こ
)
を鳴らして、味方を
糾合
(
きゅうごう
)
し、追い疲れた牛金軍五百を袋の中の鼠としてしまった。
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それというのも、正成の出陣までに揃う予定数だった領下の諸武士が、意外に集まりがわるく、その
糾合
(
きゅうごう
)
に手間どっていたためにほかならない。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もっとも趙雲子龍や関興、張苞などの輩は、帝が城に入るのを見とどけると敗軍の味方を
糾合
(
きゅうごう
)
すべく、すぐ城外からもとの路へ引き返していた。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(汝、国を憂い、南陽諸道の軍馬を
糾合
(
きゅうごう
)
して、日を期し、長安に出るあらば、朕また
鸞駕
(
らんが
)
を備えて長安へむかい、相会してともに孔明をやぶらん)
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この情報をえた正成は、どこからか姿を郷里にあらわして、近郷にひそむ残党を
糾合
(
きゅうごう
)
し、弟の正季に一計をさずけ
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
陣を石浜(青梅線の多摩川原)に移して、甲州、相模、武蔵の兵をさらに
糾合
(
きゅうごう
)
した。そして次の戦略を慎重にした。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なお
糾合
(
きゅうごう
)
すれば、伊賀から随身して来た野武士で、今は転業している者など、十名以上はすぐ狩りあつめられよう。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大刀
(
どす
)
と
大刀
(
どす
)
の中から昼間の
闘鶏師
(
とりし
)
の声がする。仲間を
糾合
(
きゅうごう
)
してきたと見えて、台所の戸も途端に
外
(
はず
)
れていた。
蚊帳
(
かや
)
の吊り手が落ちる、今戸焼の釜が砕ける。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いつ彼が、兵を
糾合
(
きゅうごう
)
して、報復に出てくるか分らないし、何よりは、筑波羽鳥の自分の留守が、不安になった。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
伏見城では、新政策や武家制度を組んでいるが、この大坂城では、人材を
糾合
(
きゅうごう
)
して、牢人軍を組織しているらしかった。もとよりそれは、公然とではないが。
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(官兵衛が帰って来たからは、必ずや姫路の城に
拠
(
よ
)
って、父宗円の兵力と、近郷の味方を
糾合
(
きゅうごう
)
し、一面、浮田家にも助力を求めて、この御着を攻めるだろう)
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
糾合
(
きゅうごう
)
したッてわけさ。トム公、おまえ、いくら歯ぎしりしたッて、そんなどじじゃ仕返しはできやしないよ
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さてはと
慌
(
あわ
)
てて兵馬を
糾合
(
きゅうごう
)
し、劉封自身、追手となって急追したが、時すでに遅しで、
空
(
むな
)
しく帰ってきた。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
家の子郎党の
糾合
(
きゅうごう
)
などに手間取るものは、急いであとより追ッかけて来い。——
柵
(
さく
)
の留守には、南部
師行
(
もろゆき
)
、
冷泉
(
れいぜい
)
家行らを残す。——あとはすべてわしにつづけ。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「よく分りませぬが、
龍泉
(
りゅうせん
)
の郎党はもとより、日ごろ語ろうていた附近の若者ばらも
糾合
(
きゅうごう
)
し、かつは
中院
(
ちゅういん
)
の
雑掌俊秀
(
ざっしょうとしひで
)
も、けさから姿を失せたといわれております」
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ここ厩橋城を本拠として、
房総
(
ぼうそう
)
の小国を
糾合
(
きゅうごう
)
し、彼の小田原攻略の大策は、いまその半途にかかりつつ、明けて永禄四年の新春を、この城中に迎えたわけであった。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
紫紐
(
むらさきひも
)
の
丹三
(
たんぞう
)
、赤星
重兵衛
(
じゅうべえ
)
などと、第二の
緑林
(
りょくりん
)
の徒を
糾合
(
きゅうごう
)
して、東海に白浪の悪名をほしいままにしたのは、それから彼が二十九歳に刑刀をうけるまでの
短
(
たん
)
生涯の話で
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
民衆に檄を伝えて街頭から義兵を
糾合
(
きゅうごう
)
するつもりで、大いに活躍していたが、たちまちこれへ殺到した夏侯惇の大軍に出会うや、ひとたまりもなく
剿滅
(
そうめつ
)
され、吉邈も
吉穆
(
きつぼく
)
も
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
殊に、この
弔合戦
(
とむらいがっせん
)
の主唱者が明確に秀吉であり、その
糾合
(
きゅうごう
)
に応じて立った以上、今となって
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ちかく
出師
(
すいし
)
せんとする
柴田
(
しばた
)
がたの滝川
征伐
(
せいばつ
)
、その兵を
糾合
(
きゅうごう
)
する
諸大名
(
しょだいみょう
)
への
檄文
(
げきぶん
)
であるらしい。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
泰山
(
たいざん
)
の強盗群、
孫観
(
そんかん
)
、
呉敦
(
ごとん
)
、
尹礼
(
いんれい
)
、
昌豨
(
しょうき
)
などの賊将が手下のあぶれ者、三万余を
糾合
(
きゅうごう
)
して
三国志:04 草莽の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして伊勢に、北畠親房、河内和泉には、四条
隆資
(
たかすけ
)
と、それぞれの地に、それぞれな宮方の
驍将
(
ぎょうしょう
)
がたたかっている。あるいは、
四隣
(
しりん
)
の兵を
糾合
(
きゅうごう
)
して、次の地盤をつくりつつある。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一揆
(
いっき
)
を
煽動
(
せんどう
)
しておいて、北からは浅井、朝倉の兵を呼び、南からは長嶋の一向宗徒を
糾合
(
きゅうごう
)
し、石山本願寺の門徒兵や、叡山や、また
畿内
(
きない
)
の三好、その他の残党もあつめ、一挙に
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
これらが蛮国王
孟獲
(
もうかく
)
の打ち揚げた
狼煙
(
のろし
)
によって、久しぶりに大きな刺戟を得、諸邦から軍勢をひきつれて、続々と
糾合
(
きゅうごう
)
に応じ、たちまち
雲霞
(
うんか
)
のごとき大軍団を成したのであった。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“糾合”の意味
《名詞》
一つに集めてまとめること。
(出典:Wiktionary)
糾
常用漢字
中学
部首:⽷
9画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“糾”で始まる語句
糾
糾問
糾弾
糾明
糾々
糾纏
糾然
糾紛
糾縄
糾繩