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ゑが
ふりがな文庫
“
画
(
ゑが
)” の例文
旧字:
畫
夜更
(
よふけ
)
の事とて
誰
(
たれ
)
も知らず、
朝
(
あした
)
になりて
見着
(
みつ
)
けたる、お春の
身体
(
からだ
)
は冷たかりき、蜘蛛の
這
(
は
)
へりし跡やらむ、縄にて
縊
(
くび
)
りし如く青き
条
(
すぢ
)
をぞ
画
(
ゑが
)
きし。
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
むかし
二
延長
(
えんちやう
)
の頃、
三
三井寺に
四
興義
(
こうぎ
)
といふ僧ありけり。絵に
巧
(
たくみ
)
なるをもて
五
名を世にゆるされけり。
嘗
(
つね
)
に
画
(
ゑが
)
く所、
仏像
(
ぶつざう
)
山水
(
さんすゐ
)
花鳥
(
くわてう
)
を
六
事とせず。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
頸
(
くび
)
は顔に比べると、
寧
(
むし
)
ろ
華奢
(
きやしや
)
すぎると評しても好い。その頸には白い
汗衫
(
かざみ
)
の襟が、かすかに香を焚きしめた、菜の花色の
水干
(
すゐかん
)
の襟と、細い一線を
画
(
ゑが
)
いてゐる。
好色
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
次いで死の廻りに大きい
圏
(
けん
)
を
画
(
ゑが
)
いて、
震慄
(
しんりつ
)
しながら歩いてゐる。その圏が
漸
(
やうや
)
く小くなつて、とうとう疲れた腕を死の
項
(
うなじ
)
に投げ掛けて、死と目と目を見合はす。
妄想
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
先づ大丈夫と思つた。書く、書く、と心に誓つた。ズウデルマンは、「芸術家よ、
画
(
ゑが
)
け、語る
勿
(
なか
)
れ。」と云つたと聞いた。自分は
慥
(
たしか
)
に語り過ぎた。交り過ぎた。
茗荷畠
(新字旧仮名)
/
真山青果
(著)
▼ もっと見る
ただ余り陳腐になつてゐるから、今までそれを味はぬのであつた。その陳腐さは、レオナルド・ダ・ヴインチの
画
(
ゑが
)
いた、モナ・リザ・ジヨコンダの像のやうなものであつた。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
私の
家
(
うち
)
の屋根の、とんがりのところへきて、一二度くるりと輪を
画
(
ゑが
)
き、太くたくましい足を、充分に宙にのばしてから、その目的物である私の屋根の上に立つ、そして二三度
小熊秀雄全集-02:詩集(1)初期詩篇
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
我
(
わ
)
が
蔵
(
ざう
)
する
菊塢
(
きくう
)
の手紙には、
梅
(
うめ
)
一枝
(
いつし
)
画
(
ゑが
)
きて
其上
(
そのうへ
)
に
園
(
その
)
の春をお
分
(
わか
)
ち
申
(
まを
)
すといふ意味の句あり、また
曲亭馬琴
(
きよくていばきん
)
が
明
(
めい
)
を
失
(
しつ
)
してのち、
欝憂
(
うさ
)
を忘るゝために
己
(
おの
)
れと
記臆
(
きをく
)
せし
雑俳
(
ざつぱい
)
を
書
(
かき
)
つらねて、友におくりし
中
(
うち
)
に
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
細く尖つた鐘楼の上で、鳩の群が輪を
画
(
ゑが
)
いてゐます。
けむり(ラヂオ物語)
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
相模のや三浦三崎は蕪の絵を湯屋の
廂
(
ひさし
)
に
画
(
ゑが
)
けるところ
雲母集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
不動
画
(
ゑが
)
く
琢磨
(
たくま
)
が庭の牡丹かな
俳人蕪村
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
とほき
野面
(
のもせ
)
を
画
(
ゑが
)
けかし
若菜集
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
飾り
画
(
ゑが
)
けるこの
殿
(
との
)
に
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
巌
(
いは
)
の
面
(
おもて
)
に
浮模様
(
うきもやう
)
、
末
(
すそ
)
を
揃
(
そろ
)
へて、
上下
(
うへした
)
に
香
(
かう
)
の
図
(
づ
)
を
合
(
あ
)
はせたやうな
柳条
(
しま
)
があり、
虹
(
にじ
)
を
削
(
けづ
)
つて
画
(
ゑが
)
いた
上
(
うへ
)
を、ほんのりと
霞
(
かすみ
)
が
彩
(
いろど
)
る。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
童子はみんなに腕をまくらせて、
前膊
(
ぜんはく
)
の内面のところに漆の汁で女陰と男根とを
画
(
ゑが
)
いた。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
其の弟子
八五
成光
(
なりみつ
)
なるもの、興義が
八六
神妙
(
しんめう
)
をつたへて
八七
時に名あり。
八八
閑院の
殿
(
との
)
の
八九
障子
(
しやうじ
)
に
鶏
(
にはとり
)
を
画
(
ゑが
)
きしに、生ける
鶏
(
とり
)
この絵を見て
蹴
(
け
)
たるよしを、
九〇
古き物がたりに
載
(
の
)
せたり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
八の頭の中では、空想が或る光景を
画
(
ゑが
)
き出す。土間の
隅
(
すみ
)
に大きな
水船
(
みづぶね
)
があつて、
綺麗
(
きれい
)
な水がなみなみと湛へてある。水道の口に
嵌
(
は
)
めたゴム管から、水がちよろちよろとその中に落ちてゐる。
金貨
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
腐
(
くさ
)
れたる石の
油
(
あぶら
)
に
画
(
ゑが
)
くてふ
麻利耶
(
まりや
)
の
像
(
ざう
)
よ
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
興義これより病
愈
(
い
)
えて、
杳
(
はるか
)
の後
八三
天年
(
よはひ
)
をもて
死
(
まか
)
りける。其の
終焉
(
をはり
)
に臨みて、
画
(
ゑが
)
く所の鯉魚
数枚
(
すまい
)
をとりて
湖
(
うみ
)
に
散
(
ちら
)
せば、画ける魚
八四
紙繭
(
しけん
)
をはなれて水に
遊戯
(
いうげ
)
す。ここをもて興義が絵世に伝はらず。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
その
間
(
ま
)
も、銀の
輪
(
わ
)
を
画
(
ゑが
)
くもの
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“画”の意味
《名詞》
(エ、ガ)「絵|え」に同じ。
(カク)(劃)漢字を構成する線や点(狭義では点は含まない。たとえば「点画」の「画」)。字画。
(出典:Wiktionary)
画
常用漢字
小2
部首:⽥
8画
“画”を含む語句
計画
画布
映画
画舫
画板
画像
彩画
画工
画帖
企画
画筆
画家
画図
春画
挿画
画餅
画師
区画
画架
画室
...