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水盤
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すいばん
ふりがな文庫
“
水盤
(
すいばん
)” の例文
その
金魚
(
きんぎょ
)
は
友
(
とも
)
だちもなく、
親
(
おや
)
や、
兄弟
(
きょうだい
)
というものもなく、まったくの
独
(
ひと
)
りぼっちで、さびしそうに
水盤
(
すいばん
)
の
中
(
なか
)
を
泳
(
およ
)
ぎまわっていました。
水盤の王さま
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ある友が
水盤
(
すいばん
)
といふものの桃色なるを持ちしを見てはそのうつくしさにめでて、彼は善き家に生れたるよと幼心に
羨
(
うらや
)
みし事もありき。
わが幼時の美感
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
お日さまの光が、ガラスの天井からさしこんできて、水の上や、大きな
水盤
(
すいばん
)
に
浮
(
うか
)
んでいる美しい水草を、キラキラと照らしていました。
人魚の姫
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
セエラは夢の中の人のように、幸福そうな
微笑
(
ほほえみ
)
をたたえながら、石鹸皿を
雪花石膏
(
アラバスタア
)
の
水盤
(
すいばん
)
に見たてて、薔薇の花を盛りました。
小公女
(新字新仮名)
/
フランシス・ホジソン・エリザ・バーネット
(著)
広場のまん中には、噴水塔があり、水晶のようなしずくが下におちて、大きな
水盤
(
すいばん
)
にたまる。空は青くかがやいている。
ふしぎ国探検
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
と云って、
縁先
(
えんさき
)
に
据
(
す
)
えてある切株の上の小さな
姫蘆
(
ひめあし
)
の
橢円形
(
だえんけい
)
の
水盤
(
すいばん
)
へ、
窃
(
そっ
)
と
拳
(
こぶし
)
の中のものを移した。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
あの朝鮮唐津のお大切な
水盤
(
すいばん
)
を、あの伊賀の山猿どもが持ち出して、まあ、なんにしていると思召す? さっきちょっと見ますと、あれをお廊下の真ん中に持ち出して
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
平次はその人達の視線に送られて、上州屋の
離室
(
はなれ
)
——ゆうべ勇次郎が殺された部屋の前まで行くと、ささやかな池のほとりに据えた、不似合に大きな青銅の
水盤
(
すいばん
)
に気が付きました。
銭形平次捕物控:113 北冥の魚
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
水盤
(
すいばん
)
の
中
(
なか
)
に、五ひきの
金魚
(
きんぎょ
)
を
入
(
い
)
れてやりますと、
去年
(
きょねん
)
からいた
金魚
(
きんぎょ
)
は、にわかににぎやかになったのでたいへんに
喜
(
よろこ
)
んだように
見
(
み
)
えました。
水盤の王さま
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
噴水
(
ふんすい
)
が大理石の
水盤
(
すいばん
)
の中でぴちゃぴちゃ音をたてているところではどこでも、わたしはその水に
浮
(
うか
)
んでいる都市のおとぎばなしを聞いているような気がします。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
このあいだから
見
(
み
)
ると、だいぶ
大
(
おお
)
きくなった。あの
穴
(
あな
)
の
中
(
なか
)
に
子供
(
こども
)
がいるんだね。
暑
(
あつ
)
いときは、
水盤
(
すいばん
)
の
水
(
みず
)
を
含
(
ふく
)
んでいって、
巣
(
す
)
の
上
(
うえ
)
を
冷
(
ひ
)
やしているよ。
ある夏の日のこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ガラスの
円天井
(
まるてんじょう
)
まで上がっていましたが、その天井からは、お日さまがさしこんで、噴水の水と大
水盤
(
すいばん
)
のなかにういている、うつくしい水草の上にきらきらしていました。
人魚のひいさま
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
むなしく、
水盤
(
すいばん
)
の
前
(
まえ
)
へもどると、
彼
(
かれ
)
は、もしや
彼女
(
かのじょ
)
ではなかったかと、いい
知
(
し
)
れぬ
悲
(
かな
)
しさにおそわれたのでありました。
北の少女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それからまた、戸口に書いてある名前や、
昔
(
むかし
)
のままにかかっている看板を見せてやったりしました。その人たちは、小さい中庭では貝がらで
飾
(
かざ
)
られた
噴水
(
ふんすい
)
受けの
水盤
(
すいばん
)
を見ました。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
少年
(
しょうねん
)
は、
去年
(
きょねん
)
のいまごろ、
川
(
かわ
)
からすくいあみで、ふなの
子
(
こ
)
を四、五ひきばかりとってきました。そして、
庭
(
にわ
)
においてあった、
水盤
(
すいばん
)
の
中
(
なか
)
に
入
(
い
)
れました。
川へふなをにがす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
おおかみも
今夜
(
こんや
)
は
寒
(
さむ
)
いとみえて、ふっ、ふっと
白
(
しろ
)
い
息
(
いき
)
を
吐
(
は
)
いていました。そして、
氷
(
こおり
)
の
張
(
は
)
った
水盤
(
すいばん
)
のような
月
(
つき
)
に
向
(
む
)
かって、
訴
(
うった
)
えるようにほえるのでありました。
春になる前夜
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
どうしたらあれを
採
(
と
)
ることができるかな。うまく
根
(
ね
)
といっしょに
引
(
ひ
)
き
抜
(
ぬ
)
かれたなら、
家
(
うち
)
に
持
(
も
)
って
帰
(
かえ
)
って、
金魚
(
きんぎょ
)
の
入
(
はい
)
っている
水盤
(
すいばん
)
に
植
(
う
)
えようと
空想
(
くうそう
)
していたのでした。
銀河の下の町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
とうとう、こがらしのふく、
季節
(
きせつ
)
となりました。すると、
水盤
(
すいばん
)
の
水
(
みず
)
は、
氷
(
こおり
)
のように
冷
(
つめ
)
たかったのです。
水七景
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
なぜなら、
水盤
(
すいばん
)
は
自分
(
じぶん
)
ひとりのものではなくて、きょうだいたちみんなのものであったからです。
ちょうせんぶなと美しい小箱
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
かえって、
水盤
(
すいばん
)
の
中
(
なか
)
はそうぞうしくなりました。けれど、
去年
(
きょねん
)
からいた一ぴきの
金魚
(
きんぎょ
)
は、この
家
(
うち
)
は、やはり
自分
(
じぶん
)
の
家
(
うち
)
だというふうに、
悠々
(
ゆうゆう
)
として
水
(
みず
)
の
面
(
おもて
)
を
泳
(
およ
)
いでいました。
水盤の王さま
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「うちの
水盤
(
すいばん
)
の
中
(
なか
)
へ
入
(
い
)
れるよ。
入
(
い
)
れてもいいだろう?」と、
正吉
(
しょうきち
)
くんは
姉
(
ねえ
)
さんの
顔
(
かお
)
を
見
(
み
)
ました。
ちょうせんぶなと美しい小箱
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
庭先
(
にわさき
)
の、
大
(
おお
)
きな
水盤
(
すいばん
)
には、
夏
(
なつ
)
から、
秋
(
あき
)
へかけて、まっかな、すいれんの
花
(
はな
)
がさきました。
水七景
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
水盤
(
すいばん
)
の
水
(
みず
)
に
浮
(
う
)
いたすいれんの
葉
(
は
)
に、はちが
下
(
お
)
りて
止
(
と
)
まっているのを
見
(
み
)
ました。
ある夏の日のこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
今年
(
ことし
)
も、
金魚
(
きんぎょ
)
を
買
(
か
)
って
水盤
(
すいばん
)
へ
入
(
い
)
れると、
新
(
あたら
)
しく
仲間入
(
なかまい
)
りをした
金魚
(
きんぎょ
)
は、さすがに
飼
(
か
)
い
魚
(
ざかな
)
だけあって、あわてずゆうゆうと、
長
(
なが
)
い
尾
(
お
)
をふりながら、
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
くすいれんのかげを、いったり
川へふなをにがす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ぼく、
水盤
(
すいばん
)
に
入
(
い
)
れなければいいだろう。ほかの
入
(
い
)
れものに
入
(
い
)
れておけばいい?」
ちょうせんぶなと美しい小箱
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
けれど、
水盤
(
すいばん
)
の
中
(
なか
)
では、あいかわらず、きんぎょと、めだかが、
泳
(
およ
)
いでいました。
水七景
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
少年
(
しょうねん
)
は、
庭
(
にわ
)
へ
出
(
で
)
て、
先刻
(
さっき
)
女
(
おんな
)
が、じっと
目
(
め
)
を
落
(
お
)
としていた
垣根
(
かきね
)
のあたりを
見
(
み
)
ると、そこには、
水盤
(
すいばん
)
が
置
(
お
)
いてあって、いつか
北
(
きた
)
の
方
(
ほう
)
の
海岸
(
かいがん
)
へいったとき、あの
少女
(
しょうじょ
)
が
拾
(
ひろ
)
ってくれた
貝
(
かい
)
がらや
北の少女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
三びきの
金魚
(
きんぎょ
)
は、まだ
達者
(
たっしゃ
)
で
水盤
(
すいばん
)
の
中
(
なか
)
に
泳
(
およ
)
いでいます。
正雄
(
まさお
)
は、
青
(
あお
)
いボタンの一つをまくらもとに
置
(
お
)
いて
寝
(
ね
)
たある
晩
(
ばん
)
に、
赤
(
あか
)
い
家
(
うち
)
のたくさん
建
(
た
)
っている
港
(
みなと
)
の
景色
(
けしき
)
を
夢
(
ゆめ
)
に
見
(
み
)
たのでありました。
青いボタン
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ほかにも
水盤
(
すいばん
)
には、めだかや、
金魚
(
きんぎょ
)
がはいっていました。
川へふなをにがす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“水盤”の意味
《名詞》
水を張り花を生けたり盆石をいれたりするための浅い器。
(出典:Wiktionary)
水
常用漢字
小1
部首:⽔
4画
盤
常用漢字
中学
部首:⽫
15画
“水”で始まる語句
水
水際
水底
水溜
水上
水面
水晶
水嵩
水車
水瓶