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損失
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そんしつ
ふりがな文庫
“
損失
(
そんしつ
)” の例文
周旋屋では、一人の女のために、大事なお得意を棒にふることは堪へられないので、その女が遊廓へ掛けた
損失
(
そんしつ
)
を負はねばならない。
天国の記録
(旧字旧仮名)
/
下村千秋
(著)
實際
(
じつさい
)
大地震
(
だいぢしん
)
の
損害
(
そんがい
)
に
於
(
おい
)
て、
直接
(
ちよくせつ
)
地震動
(
ぢしんどう
)
より
來
(
きた
)
るものは
僅
(
わづか
)
に
其一小部分
(
そのいつしようぶぶん
)
であつて、
大部分
(
だいぶぶん
)
は
火災
(
かさい
)
のために
生
(
しよう
)
ずる
損失
(
そんしつ
)
であるといへる。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
畑
(
はたけ
)
の
作主
(
さくぬし
)
が
其
(
その
)
損失
(
そんしつ
)
以外
(
いぐわい
)
にそれを
惜
(
をし
)
む
心
(
こゝろ
)
から
蔭
(
かげ
)
で
勢
(
いきほ
)
ひ
激
(
はげ
)
しく
怒
(
おこ
)
らうともそれは
顧
(
かへり
)
みる
暇
(
いとま
)
を
有
(
も
)
たない。
勘次
(
かんじ
)
の
痩
(
や
)
せた
茄子畑
(
なすばたけ
)
もさうして
襲
(
おそ
)
はれた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
僕等
(
ぼくら
)
はもう
廣小路
(
ひろこうぢ
)
の「
常盤
(
ときわ
)
」にあの
椀
(
わん
)
になみなみと
盛
(
も
)
つた「おきな」を
味
(
あぢは
)
ふことは
出來
(
でき
)
ない。これは
僕等
(
ぼくら
)
下戸仲間
(
げこなかま
)
の
爲
(
ため
)
には
少
(
すくな
)
からぬ
損失
(
そんしつ
)
である。
しるこ
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
如何
(
いかん
)
となれば、
人間
(
にんげん
)
全體
(
ぜんたい
)
は、
餓
(
うゑ
)
だとか、
寒
(
さむさ
)
だとか、
凌辱
(
はづかし
)
めだとか、
損失
(
そんしつ
)
だとか、
死
(
し
)
に
對
(
たい
)
するハムレツト
的
(
てき
)
の
恐怖
(
おそれ
)
などの
感覺
(
かんかく
)
から
成立
(
なりた
)
つてゐるのです。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
其
(
その
)
物吝
(
ものをし
)
みが
甚
(
いか
)
い
損失
(
そんしつ
)
。
折角
(
せっかく
)
の
美
(
うつく
)
しさも、
其
(
その
)
偏屈
(
へんくつ
)
ゆゑに
餓死
(
うゑじに
)
をして、
其
(
その
)
美
(
うつく
)
しさを
子孫
(
しそん
)
には
能
(
よ
)
う
傳
(
つた
)
へぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
かの
明治二十九年
(
めいじにじゆうくねん
)
の
三陸地方
(
さんりくちほう
)
の
海嘯
(
つなみ
)
の
被害區域
(
ひがいくいき
)
は
長
(
なが
)
さ
百五十
(
ひやくごじゆう
)
まいるにわたり、
死者
(
ししや
)
二萬二千人
(
にまんにせんにん
)
、
重傷者
(
じゆうしようしや
)
四千四百人
(
しせんしひやくにん
)
、
家
(
いへ
)
や、
船
(
ふね
)
の
流
(
なが
)
されたもの、
農地
(
のうち
)
の
損失
(
そんしつ
)
などで
損害
(
そんがい
)
總額
(
そうがく
)
は
數千萬圓
(
すうせんまんえん
)
に
上
(
のぼ
)
りました。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
そして
此等
(
これら
)
の
損失
(
そんしつ
)
の
殆
(
ほと
)
んど
全部
(
ぜんぶ
)
は
地震後
(
ぢしんご
)
の
火災
(
かさい
)
に
由
(
よ
)
るものであつて、
被害民
(
ひがいみん
)
の
努力
(
どりよく
)
次第
(
しだい
)
によつては
大部分
(
だいぶぶん
)
免
(
まぬか
)
れ
得
(
う
)
られるべき
損失
(
そんしつ
)
であつた。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
如何
(
いかん
)
となれば、
人間
(
にんげん
)
全体
(
ぜんたい
)
は、
餓
(
うえ
)
だとか、
寒
(
さむさ
)
だとか、
凌辱
(
はずかし
)
めだとか、
損失
(
そんしつ
)
だとか、
死
(
し
)
に
対
(
たい
)
するハムレット
的
(
てき
)
の
恐怖
(
おそれ
)
などの
感覚
(
かんかく
)
から
成立
(
なりた
)
っているのです。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
然
(
しか
)
し
他人
(
たにん
)
を
悼
(
いた
)
む一
日
(
にち
)
は
其處
(
そこ
)
に
自己
(
じこ
)
のためには
何等
(
なんら
)
の
損失
(
そんしつ
)
もなくて十
分
(
ぶん
)
に
口腹
(
こうふく
)
の
慾
(
よく
)
を
滿足
(
まんぞく
)
せしめることが
出來
(
でき
)
る。
他人
(
たにん
)
の
悲哀
(
ひあい
)
はどれ
程
(
ほど
)
痛切
(
つうせつ
)
でもそれは
自己
(
じこ
)
當面
(
たうめん
)
の
問題
(
もんだい
)
ではない。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
のみならず
僕等
(
ぼくら
)
の
東京
(
とうきやう
)
の
爲
(
ため
)
にもやはり
少
(
すくな
)
からぬ
損失
(
そんしつ
)
である。
しるこ
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかも
其燒失區域
(
そのしようしつくいき
)
は
町
(
まち
)
の
最
(
もつと
)
も
重要
(
じゆうよう
)
な
部分
(
ぶぶん
)
を
占
(
し
)
めてゐたので、
損失
(
そんしつ
)
の
實際
(
じつさい
)
の
價値
(
かち
)
は
更
(
さら
)
に
重大
(
じゆうだい
)
なものであつたのである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
此
(
こ
)
の
季節
(
きせつ
)
を
空
(
むね
)
しく
費
(
つひや
)
すことが一
日
(
にち
)
でも
非常
(
ひじやう
)
な
損失
(
そんしつ
)
であるといふ
見易
(
みやす
)
い
利害
(
りがい
)
の
打算
(
ださん
)
から
彼
(
かれ
)
は
到頭
(
たうとう
)
打
(
う
)
ち
負
(
まか
)
されて
復
(
また
)
一
所懸命
(
しよけんめい
)
に
勞働
(
らうどう
)
に
從事
(
じうじ
)
した。
彼
(
かれ
)
はもう
卯平
(
うへい
)
と
一言
(
ひとこと
)
も
口
(
くち
)
を
利
(
き
)
かなくなつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
“損失”の意味
《名詞》
損すること。大切なものなどを損ない、失うこと。
失った量や額。
(出典:Wiktionary)
損
常用漢字
小5
部首:⼿
13画
失
常用漢字
小4
部首:⼤
5画
“損”で始まる語句
損
損害
損傷
損得
損亡
損料
損所
損耗
損毛
損徳