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悦
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よろこび
ふりがな文庫
“
悦
(
よろこび
)” の例文
凡
(
す
)
べて
神聖
(
しんせい
)
な
物
(
もの
)
の
終
(
はて
)
は
悦
(
よろこび
)
に
在
(
あ
)
る。われらが
主
(
しゆ
)
の
君
(
きみ
)
はこの
紅
(
あか
)
い
茨
(
いばら
)
の
上
(
うへ
)
に、このわが
口
(
くち
)
に、わが
貧
(
まづ
)
しい
言葉
(
ことば
)
にも
宿
(
やど
)
つていらせられる。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
こゝろ
妬
(
ね
)
たくさへおもほゆ。彼また吾を
解
(
げ
)
したれば、おのれが
悦
(
よろこび
)
にえとゞかねばとて、卑しみ果つることつゆなかりき。
一僧
(旧字旧仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
自分
(
じぶん
)
が
濡鼠
(
ぬれねずみ
)
の
樣
(
やう
)
になつて
居
(
を
)
る
事
(
こと
)
も、
少
(
すく
)
なからず
潮水
(
しほみづ
)
を
飮
(
の
)
んで
腹
(
はら
)
が
苦
(
くる
)
しくなつて
居
(
を
)
る
事
(
こと
)
も
忘
(
わす
)
れて、
胸
(
むね
)
は
驚
(
おどろき
)
と
悦
(
よろこび
)
に、
跳
(
をど
)
りつゝ、
眤
(
じつ
)
と
眺
(
なが
)
むる
前方
(
かなた
)
の
海上
(
かいじやう
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「あしたからテニスをやろう。」そんなことも考へながら、「人の心といふものは、ちよつとした考へ方によつて、悲しくもなれば
悦
(
よろこび
)
にもなるものだ。」
蛍
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
何故なら彼の親友は、そのハガキを読んで苦笑したであろうから——
殆
(
ほとん
)
ど笑うということを知らない親友を苦笑にしろ笑わせたということは、彼自身の
悦
(
よろこび
)
でもあった。
あめんちあ
(新字新仮名)
/
富ノ沢麟太郎
(著)
▼ もっと見る
ばあさんにも、おのぶにも少しも気がつかなかつた様子でしたが、私は子供心に此老夫婦の
悦
(
よろこび
)
の中には私の一銭銅貨が
余
(
よつ
)
ほど役にたつて居るといふことを気づき升た。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
ねんごろに
客
(
きやく
)
をもてなす
花楸樹
(
はなかまど
)
、小鳥が
毎年
(
まいとし
)
當
(
あて
)
にする
降誕祭
(
ノエルまつり
)
の
飾木
(
かざりぎ
)
よ、わたしの悲しい心の
悦
(
よろこび
)
。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
眼はパツチリした
二皮瞼
(
ふたかはめ
)
で、瞳は
邪氣無
(
あどけな
)
い希望と
悦
(
よろこび
)
とに輝いてゐるかと見られた。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
民間に学校を設けて人民を教育せんとするは、余輩、積年の宿志なりしに、今、京都に来り、はじめてその実際を見るを得たるは、その
悦
(
よろこび
)
、あたかも故郷に帰りて知己朋友に逢うが如し。
京都学校の記
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「この間
拵
(
こしら
)
えた旦那様の
外套
(
マント
)
でも取られようものなら、それこそ騒ぎでございましたね。
御宅
(
おうち
)
でなくって坂井さんだったから、本当に結構でございます」と
真面目
(
まじめ
)
に
悦
(
よろこび
)
の言葉を述べたので
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
讃美の歌を
唱
(
とな
)
え、聖書を朗読し、かつて彼をしてその父母の安否を問わんがため一時郷里に帰省せしむる時讃美と祈祷とを以て彼の
旅出
(
たびで
)
を送りし時、暫時の離別も苦しけれどもまた遭う時の
悦
(
よろこび
)
を
楽
(
たのし
)
み
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
あるは
望
(
のぞみ
)
を
抱
(
いだ
)
きつゝ、
悦
(
よろこび
)
われにあらしめつ
ありとあらゆるわが思
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
實
(
げ
)
に靜まれる日の朝け、曾て覺えぬ
悦
(
よろこび
)
に
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
悦
(
よろこび
)
はすべて飛躍である。
不可能
(旧字旧仮名)
/
エミール・ヴェルハーレン
(著)
いや
勿論
(
もちろん
)
、これには
御主
(
おんあるじ
)
の
擁護
(
おうご
)
もあらうて。
自分
(
じぶん
)
の
言
(
い
)
ふことは、
兎角
(
とかく
)
出放題
(
ではうだい
)
になる、
胸一杯
(
むねいつぱい
)
に
悦
(
よろこび
)
があるので、いつも
口
(
くち
)
から
出
(
で
)
まかせを
饒舌
(
しやべ
)
る。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
急
(
いそ
)
ぎ
其方
(
そなた
)
を
見
(
み
)
ると
少年
(
せうねん
)
は、
今
(
いま
)
の
聲
(
こゑ
)
に
驚
(
おどろ
)
き
目醒
(
めざ
)
め、むつと
起
(
お
)
きて、
半身
(
はんしん
)
を
端艇
(
たんてい
)
の
外
(
そと
)
へ
出
(
だ
)
したが、
忽
(
たちま
)
ち
驚
(
おどろ
)
き
悦
(
よろこび
)
の
聲
(
こゑ
)
で
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
あなた僕の履歴を話せって
仰
(
おっしゃ
)
るの? 話しますとも、
直
(
じっ
)
き話せっちまいますよ。だって十四にしかならないんですから。別段
大
(
たい
)
した
悦
(
よろこび
)
も苦労もした事がないんですもの。
忘れ形見
(新字新仮名)
/
若松賤子
(著)
すこしは
駈引
(
かけひき
)
もありさうな戀人、しやれた心配もする柳の木よ、わたしの悲しい心の
悦
(
よろこび
)
。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
都
(
すべ
)
ての
悦
(
よろこび
)
も
満足
(
まんぞく
)
も
自負
(
じふ
)
も
自信
(
じゝん
)
も、
悉
(
こと/″\
)
く自分を
去
(
さ
)
ツて
了
(
しま
)
ツて、
代
(
かはり
)
に
恐怖
(
きようふ
)
が來る。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
と
眞面目
(
まじめ
)
に
悦
(
よろこび
)
の
言葉
(
ことば
)
を
述
(
の
)
べたので、
宗助
(
そうすけ
)
も
御米
(
およね
)
も
少
(
すこ
)
し
挨拶
(
あいさつ
)
に
窮
(
きゆう
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
置きたれど、
新
(
あらた
)
の
悦
(
よろこび
)
得させむと
きその日は
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
わたしの爲に祈つてくれ、
翁
(
おきな
)
びた
水松
(
いちゐ
)
の木よ、
憐愍
(
あはれみ
)
深き木、わたしの悲しい心の
悦
(
よろこび
)
。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
ものみな、こゝに命無く、
悦
(
よろこび
)
も無し、はた憂無し。
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
ものみな、こゝに命無く、
悦
(
よろこび
)
も無し、はた憂無し。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
ゆめ、な語りそ、人の世は
悦
(
よろこび
)
おほき
宴
(
うたげ
)
ぞと。
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
ゆめ、な語りそ、人の世は
悦
(
よろこび
)
おほき
宴
(
うたげ
)
ぞと。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
“悦”の解説
悦(えつ)は、漢姓の一つ。『鄭通志』、商の武丁に仕えた大臣が姓とした。北魏の時代に昌黎郡を本貫とする鮮卑族の姓として、悦綰、悦寿、悦真の名前が見える。昌黎悦氏は鮮卑の二字姓であった悦力氏を漢風に一字姓の悦氏に改めたものだと言われている。2023年においても、河北省や山西省、四川省で言い伝えられている。また、総人口1億人の稀姓とされた。
(出典:Wikipedia)
悦
常用漢字
中学
部首:⼼
10画
“悦”を含む語句
喜悦
大悦
法悦
恐悦
悦喜
光悦
愉悦
悦服
御喜悦
大恐悦
底悦喜
宗悦
悦気
不悦
打喜悦
満悦
悦楽
怡悦
本阿弥光悦
大満悦
...