)” の例文
新字:
はやだねとおきやうさとせば、そんならおめかけくをめにしなさるかとふりかへられて、れもねがふてところではいけれど
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一六六 他を利することは如何に重大なりとも、己を益することをむべからず、己の本分を識りて恆に本分に專心なれ。
法句経 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
でもそれも、ちやうどこちらへ參ります四日前に、めなければならなくなりました。その理由わけは私には申せませんし、また申上げない方がいゝと思ひます。
しかし更に考ふるに、此定五郎はいくばくならずしてめられ、天保弘化の間に明了軒がこれに代つてゐて、所謂五郎作改五郎兵衞は明了軒自身であつたかも知れない。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
らはあ、しばらくやんねえから、煙草たばこ身體からだ工合ぐえゝりいからつたんだからなんだが、さけぜねかせげねえし、ちつとでもめばまたみたくなつからめつちやつたな
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
いかにも清い幸福がこの一室をめてゐると思ふに相違なかつたらう、富之助の父はもう職務をめて、舊稿の詩文を集めるといつて一室に籠つてゐて、聖者のやうな生活をして居る。
少年の死 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
學校は勝手にめて來るし、あゝして毎日碌々ごろ/\してゐて何をする積りなんですか。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「然うセンチメンタルになつては困る。今あなたにめられては困る。」
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
うかしたかと氣遣きづかひてへば、にはか氣分きぶんすぐれませぬ、わたし向島むかふじまくのはめて、此處こゝからぐにかへりたいとおもひます、貴郎あなたはゆるりと御覽ごらんなりませ
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
小川町をがはまちのおみせをおめなされたといふうわさ他處よそながらいてもましたれど、わたしむかしのでなければ種々いろ/\さわことがあつてな、おたづまをすはさらなること手紙てがみあげることなりませんかつた
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いまにあのかた出世しゆつせをなさるに相違さうゐない、其時そのときはおまへこと奧樣おくさまとでもいふのであらうにいまつからすこをつけてあししたり湯呑ゆのみであほるだけはめにおしひとがらがわるいやねとふもあり
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
このせまりたることばれまづかなしく、今日けふこそはかならず返事へんじり、其方そちよろこやうにすれば、田舍ゐなかくことはめになし、何時いつまでも此處こヽれよ、突然だしぬけ田舍ゐなかきてはやぞと
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
さきくるまかへりますとちからなさゝうにしほれてへは、れはとよしらうあんはじめて、一人ひとりではなに面白おもしろくはい、又來またくるとして今日けふめにせうと美尾みをがいふまゝやさしう同意どういしてれるうれしさも
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
令孃ひめ鎌倉かまくらごもりのうはさむねとヾろきてさとししばしはあきれしが、なほ甚之助じんのすけくはしくへば、相違さうゐなき物語ものがたりなかばきながらにて、何卒なにとぞめにやう工風くふうきかとたのまれて、さてなにとせん
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)