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ふりがな文庫
“
平原
(
へいげん
)” の例文
王成
(
おうせい
)
は
平原
(
へいげん
)
の
世家
(
きゅうか
)
の生れであったが、いたって
懶
(
なま
)
け者であったから、日に日に
零落
(
れいらく
)
して家は僅か数間のあばら屋をあますのみとなり
王成
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
風が強く吹く折には倒れそうな見上げる様な石塔でございまして、此処は一里四方
平原
(
へいげん
)
で人家もなければ樹木もない処でございます。
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
去
(
さ
)
っていった
雨
(
あめ
)
は
月
(
つき
)
にささやいてでもいったものか、
月
(
つき
)
が、この
平原
(
へいげん
)
を
照
(
て
)
らしたときは、まずレールの
上
(
うえ
)
に、その
姿
(
すがた
)
を
映
(
うつ
)
しました。
負傷した線路と月
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「わたくしの知る範囲では、
平原
(
へいげん
)
の
禰衡
(
ねいこう
)
しかありません。禰衡ならば、荊州に使いしても、先にひるまず丞相のお名も辱めまいと思われますが」
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『ヴェッテルン
湖
(
こ
)
の近くの、メデヴィの
平原
(
へいげん
)
に、
鉱泉
(
こうせん
)
がわきでるようになります。そして、その鉱泉のおかげで、この
地方
(
ちほう
)
は
有名
(
ゆうめい
)
になるでしょう。』
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
▼ もっと見る
そうしてみると、いま北上の
平原
(
へいげん
)
になっている所は、
一度
(
いちど
)
は細長い
幅
(
はば
)
三里ばかりの大きなたまり水だったのです。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
余等は今一度眼を
平原
(
へいげん
)
に放った。最早日の名残も消えて、眼に入る一切のものは
蒼
(
あお
)
い
靄
(
もや
)
に包まれた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
また
登山
(
とざん
)
をする
場合
(
ばあひ
)
には、
平原
(
へいげん
)
から
山麓
(
さんろく
)
、
山腹
(
さんぷく
)
へかゝり、それから
山
(
やま
)
の
頂上
(
ちようじよう
)
に
着
(
つ
)
くまでの
間
(
あひだ
)
には、
植物
(
しよくぶつ
)
の
姿
(
すがた
)
がいろ/\に
變
(
かは
)
つていつて、
高
(
たか
)
い
山
(
やま
)
であれば
頂
(
いたゞ
)
き
近
(
ちか
)
くには、
木
(
き
)
がおのづとなくなつて
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
平原
(
へいげん
)
に
病人
(
びやうにん
)
の
舍營
(
しやえい
)
あり
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
すると、ある
停車場
(
ていしゃば
)
の
構内
(
こうない
)
に、ここからは、
遠
(
とお
)
くへだたっている
平原
(
へいげん
)
の
中
(
なか
)
のレールから
聞
(
き
)
いた
番号
(
ばんごう
)
の
汽罐車
(
きかんしゃ
)
がじっとして
休
(
やす
)
んでいました。
負傷した線路と月
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
即ち、その時から彼は
平原
(
へいげん
)
の
相
(
しょう
)
として、ようやく、一地方の相たる
印綬
(
いんじゅ
)
を帯びたのだった。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
𤍠帶地方
(
ねつたいちほう
)
はこの
三
(
みつ
)
つのものが、うんとそろつてゐるので
植物
(
しよくぶつ
)
が
一番
(
いちばん
)
よく
茂
(
しげ
)
つてゐますが、
次第
(
しだい
)
に
南
(
みなみ
)
と
北
(
きた
)
の
兩極
(
りようきよく
)
に
近
(
ちか
)
づくに
從
(
したが
)
つて、
草
(
くさ
)
や
木
(
き
)
も
少
(
すくな
)
くなり、
何一
(
なにひと
)
つ
生
(
は
)
えない
不毛
(
ふもう
)
の
平原
(
へいげん
)
になつてしまひます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
ちょうど、このとき、あちらの
方
(
ほう
)
に
汽車
(
きしゃ
)
の
笛
(
ふえ
)
の
音
(
おと
)
がしたのでした。やがて
平原
(
へいげん
)
を、こちらに
向
(
む
)
かって
走
(
はし
)
ってくる
汽車
(
きしゃ
)
の
小
(
ちい
)
さな
影
(
かげ
)
を
認
(
みと
)
めたのでした。
窓の下を通った男
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
袁紹も、公孫瓚も、同日に兵馬をまとめて、おのおの帰国したが、その後、公孫瓚は、長安へ感謝の表を上せて、そのついでに、劉備玄徳を、
平原
(
へいげん
)
の
相
(
しょう
)
に封じられたいという願いを上奏した。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その
夜
(
よ
)
、
平原
(
へいげん
)
を
照
(
て
)
らした
月
(
つき
)
は、いつも
見
(
み
)
る
月
(
つき
)
よりは
清
(
きよ
)
らかで、その
光
(
ひかり
)
のうちには、
慈悲
(
じひ
)
の
輝
(
かがや
)
きを
含
(
ふく
)
んでいました。
負傷した線路と月
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「あります。
平原
(
へいげん
)
の令、
辛毘
(
しんび
)
ならきっといいでしょう」
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
見
(
み
)
わたすかぎり、
草
(
くさ
)
と
灌木
(
かんぼく
)
の
生
(
は
)
え
茂
(
しげ
)
った
平原
(
へいげん
)
であります。
真
(
ま
)
っ
青
(
さお
)
な
空
(
そら
)
は、
奥底
(
おくそこ
)
の
知
(
し
)
れぬ
深
(
ふか
)
さを
有
(
ゆう
)
していたし、
遙
(
はる
)
かの
地平線
(
ちへいせん
)
には、
砲煙
(
ほうえん
)
とも
見
(
み
)
まがうような
白
(
しろ
)
い
雲
(
くも
)
がのぞいていました。
戦友
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
春
(
はる
)
の
先駆者
(
せんくしゃ
)
であるひばりが、
大空
(
おおぞら
)
に
高
(
たか
)
く
舞
(
ま
)
い
上
(
あ
)
がって、しきりにさえずるときに、
謙遜
(
けんそん
)
なほおじろは、
田圃
(
たんぼ
)
の
畦道
(
あぜみち
)
に
立
(
た
)
っているはんのきや、
平原
(
へいげん
)
の
高
(
たか
)
い
木
(
き
)
のいただきに
止
(
と
)
まって、
村
(
むら
)
や
平原の木と鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
終日
(
しゅうじつ
)
、
風
(
かぜ
)
の
音
(
おと
)
と、
雨
(
あめ
)
の
音
(
おと
)
と、まれに
鳥
(
とり
)
の
声
(
こえ
)
しかしなかった
平原
(
へいげん
)
が、たちまちの
間
(
あいだ
)
に、
草
(
くさ
)
の
木
(
き
)
も
根
(
ね
)
こそぎにされて、
寸々
(
すんずん
)
にちぎられ、
空
(
そら
)
へ
吹
(
ふ
)
き
飛
(
と
)
ばされるような
大事件
(
だいじけん
)
が
持
(
も
)
ち
上
(
あ
)
がりました。
戦友
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
花
(
はな
)
たちは、そのちょうのくるのを
待
(
ま
)
っているのであるが、
今日
(
きょう
)
にかぎってちょうは、どうしたのか、
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
せなかったのです。まったく
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れかかると、
平原
(
へいげん
)
は、
静
(
しず
)
けさをとりもどしました。
戦友
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ちょうど、このとき、こまどりは、
平原
(
へいげん
)
の
上
(
うえ
)
を
飛
(
と
)
んでいました。
美しく生まれたばかりに
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“平原”の意味
《名詞》
平 原(へいげん)
平らで広い野原。
(出典:Wiktionary)
平
常用漢字
小3
部首:⼲
5画
原
常用漢字
小2
部首:⼚
10画
“平原”で始まる語句
平原県