大膽だいたん)” の例文
新字:大胆
このながれにいてけば、梯子段はしごだんころがりちる氣遣きづかひもなし!うちみンながどのくらゐわたし大膽だいたんだとおもふでせう!さうだ、斯麽こんなことなんにもはなすまい
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
『それこの拳骨げんこつでもくらへ。』と大膽だいたんにも鐵拳てつけん車外しやぐわい突出つきだし、猛獸まうじういかつて飛付とびついて途端とたんヒヨイとその引込ひきこまして
すなは熊公くまこうくちから自然しぜんほとばしりた『たまのでんぐりかへる』といふ大膽だいたん用語ようごむし奇拔きばつでいゝね。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
むしのやうだとつたが、あゝ、一層いつそ、くづれたかべひそんだ、なみ巖間いはまかひる。——これおもふと、おほいなるみやこうへを、つてつて歩行あるいた人間にんげん大膽だいたんだ。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
聞て思ず太息といきつき驚き入たる大膽だいたん振舞ふるまひ其性根そのしやうねならんには首尾しゆびよく成就じやうじゆなすべしとさすがの天忠もひそかした
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そんなをつとつてゐるより、自分じぶんつまになるはないか? 自分じぶんはいとしいとおもへばこそ、だいそれた眞似まねはたらいたのだ、——盜人ぬすびとはとうとう大膽だいたんにも、さうはなしさへした。
藪の中 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
莫迦ばかなことをおひでない』とつてあいちやんは大膽だいたんにも、『おまへだつてもおほきくなつてるぢやないの』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
頼みにかゝ大膽だいたんなることを致され申さんや此所能々御推察下すゐさつくださるべしと申しければ主税之助はたゝみ蹴立けたて扨々くちかしこく云ひぬかす女めおのれより外に此手引このてびきをする者なしさるに因て汝を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
らつしやいまし、と四十恰好しじふかつかうの、人柄ひとがらなる女房にようばうおくよりで、して慇懃いんぎん挨拶あいさつする。南無三なむさんきこえたかとぎよつとする。こゝおいてか北八きたはち大膽だいたんに、おかみさん茶棚ちやだなはいくら。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
だれでも説明せつめい出來できたものに』とあいちやんがひました、(此所こゝ少時しばらくあひだ大變たいへんおほきくなつたので、はゞかところもなく大膽だいたんくちれて)、わたしは十せんげてよ。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
わきまへずして大膽だいたんの者ども不屆千萬ふとゞきせんばん言語同斷ごんごどうだんの致し方なり然しながら御門の事なれば其方ともにも嚴敷きびしく取計も成難なりがたかくせよとて大岡殿白紙はくしへ一首の狂歌きやうかをなされ是を御門へはるべしとなり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)