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入江
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いりえ
ふりがな文庫
“
入江
(
いりえ
)” の例文
それは、しろ公を、
例
(
れい
)
の「さっぱ船」にのせ、自分が船をこいで、とうとうおっかさんのお
里
(
さと
)
まで、
入江
(
いりえ
)
を
渡
(
わた
)
ってしまったのです。
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
三鷹村
(
みたかむら
)
の方から千歳村を
経
(
へ
)
て世田ヶ谷の方に流るゝ大田圃の一の小さな
枝
(
えだ
)
が、
入江
(
いりえ
)
の如く彼が家の下を東から西へ入り込んで居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
その上
綾瀬川
(
あやせがわ
)
その他支流や
入江
(
いりえ
)
なども多く、捜査範囲は非常に広い地域に
亙
(
わた
)
り、
如何
(
いか
)
な警察力を以てしても、余りにも
漠然
(
ばくぜん
)
たる探し物であった。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
いや、必ずしも一首残らずわからなかつた次第ではない。「日の
下
(
した
)
の
入江
(
いりえ
)
音なし息づくと見れど音こそなかりけるかも」
変遷その他
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ヤーセ駅の一里ばかり東の方から、
入江
(
いりえ
)
のごとくになって居る湖水に流れ込んで居る川があります。その川に
架
(
かか
)
ってある石の小橋を南に渡ったです。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
▼ もっと見る
たしか
走水
(
はしりみず
)
という
所
(
ところ
)
は
浦賀
(
うらが
)
の
入江
(
いりえ
)
からさまで
遠
(
とお
)
くもない、
海
(
うみ
)
と
山
(
やま
)
との
迫
(
せ
)
り
合
(
あ
)
った
狭
(
せま
)
い
漁村
(
ぎょそん
)
で、そして
姫
(
ひめ
)
のお
祠
(
やしろ
)
は、その
村
(
むら
)
の
小高
(
こだか
)
い
崖
(
がけ
)
の
半腹
(
はんぷく
)
に
建
(
た
)
って
居
(
お
)
り
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
丁度
入江
(
いりえ
)
某という華族出の女優を見るような、品の良さと冷たさが、相対する京極三太郎を窒息させそうです。
奇談クラブ〔戦後版〕:14 第四次元の恋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そして、じゅうたんの穴や
裂
(
さ
)
けめに見えたのは、キラキラ光る
入江
(
いりえ
)
や小さな
湖
(
みずうみ
)
だったのです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
... いいですね、これはみんな
幾年
(
いくねん
)
も前のことですよ。ところできのう」と、月は語りつづけました。「わたしはシェラン島の東海岸にある、どこかの
入江
(
いりえ
)
を見おろしていました。 ...
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
巨椋
(
おほくら
)
の
入江
(
いりえ
)
響
(
とよ
)
むなり
射部人
(
いめびと
)
の
伏見
(
ふしみ
)
が
田居
(
たゐ
)
に
雁
(
かり
)
渡
(
わた
)
るらし 〔巻九・一六九九〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
清長
(
きよなが
)
型、
国貞
(
くにさだ
)
型、ガルボ型、ディートリヒ型、
入江
(
いりえ
)
型、
夏川
(
なつかわ
)
型等いろいろさまざまな日本婦人に可能な
容貌
(
ようぼう
)
の類型の標本を見学するには、こうした一様なユニフォームを着けた
自由画稿
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
お
秋
(
あき
)
は
夜
(
よ
)
とも
分
(
わ
)
かず
晝
(
ひる
)
とも
知
(
し
)
らず
朧夜
(
おぼろよ
)
に
迷出
(
まよひい
)
でて、あはれ十九を
一期
(
いちご
)
として、
同國
(
どうこく
)
浦崎
(
うらざき
)
と
云
(
い
)
ふ
所
(
ところ
)
の
入江
(
いりえ
)
の
闇
(
やみ
)
に
身
(
み
)
を
沈
(
しづ
)
めて、
蘆
(
あし
)
の
刈根
(
かりね
)
のうたかたに、
其
(
そ
)
の
黒髮
(
くろかみ
)
を
散
(
ち
)
らしたのである。
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
暮の十二月二十五日と、中元の七月十日とが
入江
(
いりえ
)
道場の年二回の表彰日なので、修業の半期半期を、門人たちは、夏の陣、冬の陣、と呼びわけて免許取りの早さばかり
競
(
きそ
)
っていた。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
平助はいろいろ考えていましたが、ふと
名案
(
めいあん
)
が浮かんできました。村の側を流れてる川が海に
注
(
そそ
)
ごうという川口のそばに、大きな
入江
(
いりえ
)
がありまして、深い深い沼を作っていました。
正覚坊
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
若
(
わか
)
い女の人たちは、ちょうど
日下
(
くさか
)
の
入江
(
いりえ
)
のはすの花のように
輝
(
かがや
)
き
誇
(
ほこ
)
っている。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
酒かひにゆきの
中里
(
なかざと
)
ひとすぢにおもひ
入江
(
いりえ
)
の
江戸川
(
えどがわ
)
の
末
(
すえ
)
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
それは柳原さんや、
入江
(
いりえ
)
さんも知っている。
柳原燁子(白蓮)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
深く
黙
(
もだ
)
した
油壺
(
あぶらつぼ
)
の
入江
(
いりえ
)
に
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
青い
入江
(
いりえ
)
の見える
路
(
みち
)
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
午後六時
入江
(
いりえ
)
に来る
舟夫
(新字旧仮名)
/
渡久山水鳴
(著)
黄金色
(
こがねいろ
)
に藻の花の咲く
入江
(
いりえ
)
を出ると、広々とした沼の
面
(
おも
)
、絶えて久しい
赤禿
(
あかはげ
)
の駒が岳が忽眼前に
躍
(
おど
)
り出た。東の肩からあるか無いかの
煙
(
けぶり
)
が
立上
(
のぼ
)
って居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
私
(
わたくし
)
の
隠
(
かく
)
れていた
所
(
ところ
)
は
油壺
(
あぶらつぼ
)
の
狭
(
せま
)
い
入江
(
いりえ
)
を
隔
(
へだ
)
てた
南岸
(
なんがん
)
の
森
(
もり
)
の
蔭
(
かげ
)
、そこにホンの
形
(
かた
)
ばかりの
仮家
(
かりや
)
を
建
(
た
)
てて、一
族
(
ぞく
)
の
安否
(
あんぴ
)
を
気
(
き
)
づかいながら
侘
(
わび
)
ずまいをして
居
(
お
)
りました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
おかあさんのお里の村までは、
丘
(
おか
)
づたいに
入江
(
いりえ
)
をぐるりと
回
(
まわ
)
っていけば、二
里
(
り
)
あまりありましたが、舟でまっすぐに入江を横ぎっていけば、十四、五
丁
(
ちょう
)
しかありません。
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
本丸
(
ほんまる
)
の
庭先
(
にわさき
)
になる
山芝
(
やましば
)
の高いところに
床几
(
しょうぎ
)
をすえこんで、
浪華
(
なにわ
)
の
入江
(
いりえ
)
をながめている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
歩
(
ある
)
いた
道程
(
みちのり
)
は一
里
(
り
)
あまりでございましょうか、やがて一つの
奥深
(
おくふか
)
い
入江
(
いりえ
)
を
𢌞
(
まわ
)
り、二つ三つ
松原
(
まつばら
)
をくぐりますと、そこは
欝葱
(
うっそう
)
たる
森蔭
(
もりかげ
)
の
小
(
こ
)
じんまりとせる
別天地
(
べってんち
)
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
林太郎の家の
裏手
(
うらて
)
の
丘
(
おか
)
から北の方を見ると、霞ガ浦が
入江
(
いりえ
)
になっていて、そのむこうに一つの村があり、その村におっかさんのお
里
(
さと
)
があるので、それで「むこうの家」といっているのでした。
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
宛
(
えん
)
たる
船陣
(
せんじん
)
をしながら、四方の海から
整々
(
せいせい
)
と
入江
(
いりえ
)
へさして集まってくる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
江
常用漢字
中学
部首:⽔
6画
“入江”で始まる語句
入江若水