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頭髪
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とうはつ
ふりがな文庫
“
頭髪
(
とうはつ
)” の例文
旧字:
頭髮
(あまり
倉卒
(
そうそつ
)
にとり出すので、
頭髪
(
とうはつ
)
をすく小さいくしが、まつわってとび出したこともある)ハンケチで鼻をしっかりとおさえる。
屁
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
序
(
つい
)
でにお
爺
(
じい
)
さんの
人相書
(
にんそうがき
)
をもう
少
(
すこ
)
しくわしく
申上
(
もうしあ
)
げますなら、
年齢
(
とし
)
の
頃
(
ころ
)
は
凡
(
おおよ
)
そ八十
位
(
くらい
)
、
頭髪
(
とうはつ
)
は
真白
(
まっしろ
)
、
鼻下
(
びか
)
から
顎
(
あご
)
にかけてのお
髭
(
ひげ
)
も
真白
(
まっしろ
)
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
その日は
垢
(
あか
)
も落とさなかった。唯、一年間の
頭髪
(
とうはつ
)
が女のように伸びているので、わずかに櫛を加え、紐を以て結ばせたのみである。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
家来
(
けらい
)
は、
長
(
なが
)
い
旅
(
たび
)
をしたので、
顔
(
かお
)
の
色
(
いろ
)
は、
日
(
ひ
)
に
焼
(
や
)
けて、
頭髪
(
とうはつ
)
は、
雨
(
あめ
)
や、
風
(
かぜ
)
に、たびたび
遇
(
お
)
うたことを
思
(
おも
)
わせるように、
伸
(
の
)
びて
乱
(
みだ
)
れていました。
珍しい酒もり
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
頭髪
(
とうはつ
)
に手を
触
(
ふ
)
れるな、といった
食卓作法
(
テエブルマナア
)
も、まだ出発して一週間にならない、あの
頃
(
ころ
)
はよく守られていました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
▼ もっと見る
顔に、
髭
(
ひげ
)
がぼうぼうとはえ、黒い
鳥打帽子
(
とりうちぼうし
)
がぬげていてむき出しになっている
頭髪
(
とうはつ
)
は、
白毛
(
しらが
)
ぞめがしてあって、
一見
(
いっけん
)
黒いが、その根本のところはまっ白な白毛であった。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
と、
力
(
ちから
)
のない、
笑
(
わらひ
)
の
影
(
かげ
)
を
浮
(
う
)
かべて、
言
(
い
)
つて、
悵然
(
ちやうぜん
)
として
仰
(
あふ
)
いで、
額
(
ひたい
)
に
逆立
(
さかだ
)
つ
頭髪
(
とうはつ
)
を
払
(
はら
)
つた。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
綺麗
(
きれい
)
に
抜
(
ぬ
)
き取った〕
頭髪
(
とうはつ
)
もまた非常に多量で真綿のごとく柔くふわふわしていた手は
華車
(
きゃしゃ
)
で掌がよく
撓
(
しな
)
い絃を扱うせいか指先に力があり平手で頬を
撲
(
う
)
たれると相当に痛かった。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
また
頭髪
(
とうはつ
)
を洗うにも使われ、またあるいは
風呂
(
ふろ
)
に入れて入浴する人もある。すなわち毒を除くというのが主である。
佐渡
(
さど
)
ではドクマクリというそうだが、これは毒を追い出す意味であろう。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
然れども余は不幸にしていまだかつて油画の描きたる日本婦女の
髷
(
まげ
)
及び
頭髪
(
とうはつ
)
に対し、あるひは
友禅
(
ゆうぜん
)
、
絣
(
かすり
)
、
縞
(
しま
)
、
絞
(
しぼり
)
等の衣服の
紋様
(
もんよう
)
に対して、何ら美妙の感覚に触れたる事なく、また
縁側
(
えんがわ
)
、
袖垣
(
そでがき
)
、障子
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
紳士
(
しんし
)
ふうの
若
(
わか
)
い
男
(
おとこ
)
と、
頭髪
(
とうはつ
)
をカールして、
美装
(
びそう
)
した
女
(
おんな
)
の
人
(
ひと
)
がきかかり、やがて
彼
(
かれ
)
とすれちがったが、その
人
(
ひと
)
たちは、まんざら
学問
(
がくもん
)
のない
人
(
ひと
)
とは
思
(
おも
)
われなかったのに
村へ帰った傷兵
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
頭髪
(
とうはつ
)
も
髭
(
ひげ
)
ものびっぱなしで、顔の中から出ているのは色の悪いソーセージのような大きな鼻だけだった。
両眼
(
りょうがん
)
の
所在
(
ありか
)
は、
煙色
(
けむりいろ
)
のレンズの入った眼鏡に
遮
(
さえぎ
)
られて、よくは見えない。
見えざる敵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
娘
(
むすめ
)
は手をさしのべて木犀の花をたおり、若者のうしろにまわって冠にさしてやり、自分の
頭髪
(
とうはつ
)
にもかざした。ふたりが
肩
(
かた
)
をよせあってそこにしゃがむと、ふたりの頭はくすぶりはじめた。
おしどり
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
然れども余は不幸にしていまだかつて油画の描きたる日本婦女の
髷
(
まげ
)
及び
頭髪
(
とうはつ
)
に対し、あるひは
友禅
(
ゆうぜん
)
、
絣
(
かすり
)
、
縞
(
しま
)
、
絞等
(
しぼりとう
)
の衣服の
紋様
(
もんよう
)
に対して、なんら美妙の感覚に触れたる事なく、また
縁側
(
えんがわ
)
、
袖垣
(
そでがき
)
、
障子
(
しょうじ
)
浮世絵の鑑賞
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
それよりも
驚
(
おどろ
)
いたのは、
鏡
(
かがみ
)
に
映
(
うつ
)
った
自分
(
じぶん
)
の
姿
(
すがた
)
でありました。
頭髪
(
とうはつ
)
は、
半分
(
はんぶん
)
白
(
しろ
)
く、
顔
(
かお
)
には
小
(
こ
)
じわが
寄
(
よ
)
って、
当年
(
とうねん
)
の
若々
(
わかわか
)
しさが、まったく
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せてしまったことです。
風はささやく
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
X号は鬼のように、
頭髪
(
とうはつ
)
を
逆立
(
さかだ
)
てさせて、火花の息を吹きだした
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そのとき、三十五、六の
女
(
おんな
)
が、
頭髪
(
とうはつ
)
を
乱
(
みだ
)
して、ぶつぶつとつぶやきながら、せわしそうな
足
(
あし
)
どりで、なにかざるにいれて、
小
(
こ
)
わきに
抱
(
かか
)
えながら、
平三
(
へいぞう
)
の
前
(
まえ
)
を
通
(
とお
)
り
過
(
す
)
ぎようとしました。
赤いガラスの宮殿
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
のねずみはのぞくと、
天井
(
てんじょう
)
から、ぼろきれが
釣
(
つ
)
るしてあり、バケツには、
川水
(
かわみず
)
が
汲
(
く
)
んであって、
頭髪
(
とうはつ
)
の
伸
(
の
)
びた
父親
(
ちちおや
)
らしい
乞食
(
こじき
)
が、
曲
(
ま
)
がった
指頭
(
ゆびさき
)
で、もらってきた
銭
(
ぜに
)
を
数
(
かぞ
)
えていました。
縛られたあひる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
風彩
(
ふうさい
)
からいえば、その
男
(
おとこ
)
のほうが、
上役
(
うわやく
)
よりりっぱでした。
頭髪
(
とうはつ
)
をきれいに
分
(
わ
)
け、はいているくつも
出
(
で
)
かける
前
(
まえ
)
に、
哀
(
あわ
)
れな
細君
(
さいくん
)
が
念
(
ねん
)
をいれてみがいたので、ぴかぴかと
光
(
ひか
)
っています。
風はささやく
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
短
(
みじか
)
い
黒
(
くろ
)
い
着物
(
きもの
)
をきて、
延
(
の
)
びた
頭髪
(
とうはつ
)
は、はりねずみのように
光
(
ひか
)
っていました。
角笛吹く子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“頭髪”の解説
頭髪(とうはつ)は、ヒトの頭部に生える毛である。毛髪(もうはつ)、髪の毛(かみのけ)、また単に髪(かみ)ともいう。
(出典:Wikipedia)
頭
常用漢字
小2
部首:⾴
16画
髪
常用漢字
中学
部首:⾽
14画
“頭髪”で始まる語句
頭髪飾