をはり)” の例文
有爲轉變うゐてんぺんの世の中に、只〻最後のいさぎよきこそ肝要なるに、天にそむき人に離れ、いづれのがれぬをはりをば、何處いづこまでしまるゝ一門の人々ぞ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
ロレ さうした過激くわげき歡樂くわんらくは、とかく過激くわげきをはりぐる。煙硝えんせうとが抱合だきあへばたちま爆發ばくはつするがやうに、勝誇かちほこ最中さなかにでもほろせる。
添て持來りければ是は御世話と云ながら夫婦はやがて一合の酒をのみめしくひをはりて身支度をしながら御亭主是から江戸迄何里あるやと問ひけるに亭主は是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しやあはれな勞働者は其の唄のをはらぬうち惡魔あくまのやうな機械の運轉うんてん渦中くわちう身躰からだ卷込まきこまれて、唄の文句もんくの其のとほり、ながくもない生涯しようがいをはりげたのではあるまいか。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
こたへてまづしよくをはりてテンプラの来由らいゆかたるべしといひつゝさけのてんぷらをあくまでにしよくせり。
院長ゐんちやうをはりとひには赤面せきめんして。『いや、あれ病人びやうにんです、しか面白おもしろ若者わかもので。』とこたへた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
尤も、近藤勇が五稜郭で戦死してゐたら、をはりを全うした事になるのは勿論である。
おのれ善をなして、おのれそのむくひの来るを待つはなほきこころにもあらずかし。又悪業あくごふ慳貪けんどんの人のさかふるのみかは、寿いのちめでたくそのをはりをよくするは、一〇四我にことなることわりあり。
靄こそもだせ、日のをはり
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
はじめある物はをはりあり。
カンタタ (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)
をはりはれの勝負せむ。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
かなしきをはり堪へがたし
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
をはりはすべて
枯草 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
かく參向さんかうの公家衆例年の通り八幡宮御寶前はうぜんに於て御神拜しんはいをはり御式路淀の城下に差掛られしが茲に木津川きづがは淀川よどがは桂川かつらがはと云ふ三所の大川あり是に大橋小橋孫橋といへる三橋を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こたへてまづしよくをはりてテンプラの来由らいゆかたるべしといひつゝさけのてんぷらをあくまでにしよくせり。
さうして各人かくじん正當せいたうをはりであるとするなれば、なんため人々ひと/″\邪魔じやまをするのか。かりにある商人しやうにんとか、ある官吏くわんりとかゞ、五ねんねん餘計よけい生延いきのびたとしてところで、れがなんになるか。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
をはりはれの勝負せむ。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
七〇 をはりはなし
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
はげむゆゑに山伏といふ又修驗しゆけんといツパ其修行そのしゆぎやう終り修行滿みちたる後の本學ほんがくとあれば難行苦行をなし修行しゆぎやうをはりて後の本名ほんみやうなりかるがゆゑに十かい輪宗りんしう嘲言てうげんてつすればいとふべき肉食にくじきなし兩部りやうぶ不二の法水を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
よく人になれてはなはだあいすべきもの也。こゝかしこに持あるきしがそのをはりをしらず。
はじめなり、をはりなり。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)