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知合
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しりあひ
ふりがな文庫
“
知合
(
しりあひ
)” の例文
沈黙家
(
むつつりや
)
ではあつたが、世間並に
母親
(
おふくろ
)
が一人あつた。この
母親
(
おふくろ
)
がある時芝居へ
往
(
ゆ
)
くと、
隣桟敷
(
となりさじき
)
に
予
(
かね
)
て
知合
(
しりあひ
)
の
某
(
なにがし
)
といふ女が来合せてゐた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
改札口の所には平井夫婦、
外山
(
とやま
)
文学士などと云ふ鏡子の
知合
(
しりあひ
)
が来て居た、靜の弟子で株式取引所の書記をして居る大塚も来て居た。
帰つてから
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
其
(
そ
)
の
頃
(
ころ
)
からお
品
(
しな
)
のいふなりに
成
(
な
)
るのであつた。
二人
(
ふたり
)
は
遠
(
とほ
)
くは
行
(
ゆ
)
けないので、
隣村
(
となりむら
)
の
知合
(
しりあひ
)
へ
身
(
み
)
を
投
(
とう
)
じた。
兩方
(
りやうはう
)
の
姻戚
(
みより
)
が
騷
(
さわ
)
ぎ
出
(
だ
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
ロミオ
師
(
し
)
の
御坊
(
ごばう
)
か、
消息
(
たより
)
は
何
(
なん
)
とぢゃ?
殿
(
との
)
の
宣告
(
いひわたし
)
は
何
(
なん
)
とあったぞ? まだ
知
(
し
)
らぬ
何樣
(
どのやう
)
な
不幸
(
ふしあはせ
)
が、
予
(
わし
)
と
知合
(
しりあひ
)
にならうといふのぢゃ?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
そしてニズニイまでの道のりの半分まで来ますと、リアザンの町から来た、或
知合
(
しりあひ
)
の商人に出あひました。
ざんげ
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
▼ もっと見る
夫婦は三越の松居
松葉
(
しようえふ
)
さんのさんの旧い
知合
(
しりあひ
)
で、自分達も
松葉
(
しようえふ
)
さんの紹介で面会を求めて置いたのであつた。客室には広重や
其他
(
そのた
)
日本の版画が飾られてあつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
と
言
(
い
)
ふのが
情婦
(
いろ
)
で、「
一所
(
いつしよ
)
にキヤツと
言
(
い
)
つて、
跣足
(
はだし
)
で
露地
(
ろぢ
)
の
暗
(
くら
)
がりを
飛出
(
とびだ
)
しました。それつ
切
(
きり
)
音信
(
いんしん
)
が
分
(
わか
)
りませんから。」
慌
(
あわ
)
てて
歸
(
かへ
)
つた。——
此
(
こ
)
の
知合
(
しりあひ
)
を
誰
(
たれ
)
とかする。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
三四郎は原口と云ふ名前を聞いた時から、
大方
(
おほかた
)
あの
画工
(
ゑかき
)
だらうと思つてゐた。
夫
(
それ
)
にしても与次郎は交際家だ。大抵な先輩とはみんな
知合
(
しりあひ
)
になつてゐるから
豪
(
えら
)
いと感心して
硬
(
かた
)
くなつた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
武士は家もなかつたし、京都には
知合
(
しりあひ
)
もなかつた。売つてお金になるのは刀だけであつた。が、仇敵を討つための道具をどうして手離すことが出来よう。武士はどうしたものかと途方にくれた。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
あのお子は昔からのお
知合
(
しりあひ
)
といふ主張をなすつていゝのですし、それから今迄の習慣として權利を持つてゐらつしやいます。あなたがいつも
玩具
(
おもちや
)
を下さるのがならはしだつたと仰しやいますもの。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
殊
(
こと
)
に
永
(
なが
)
い
間
(
あひだ
)
野田
(
のだ
)
へ
身上
(
しんしやう
)
を
持
(
も
)
つて
近所
(
きんじよ
)
の
藏
(
くら
)
の
親方
(
おやかた
)
をして
居
(
ゐ
)
るのが
郷里
(
きやうり
)
の
近
(
ちか
)
くから
出
(
で
)
たので
自然
(
しぜん
)
知合
(
しりあひ
)
であつたが、それが
卯平
(
うへい
)
に
引退
(
いんたい
)
を
勸
(
すゝ
)
めた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
その真野博士が去年の夏、
樺太
(
かばふと
)
へ往つた事があつた。
知合
(
しりあひ
)
の男に二頭立の馬車を周旋して呉れるものがあつたので、博士は大喜びでその馬車に乗つた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
一驚
(
いつきやう
)
を
吃
(
きつ
)
した
私
(
わたし
)
の
机
(
つくゑ
)
の
前
(
まへ
)
でハタと
顏
(
かほ
)
を
合
(
あ
)
はせたのは、
知合
(
しりあひ
)
のその
男
(
をとこ
)
で……
眞青
(
まつさを
)
に
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其頃岡崎から
程近
(
ほどちか
)
い
黒谷
(
くろたに
)
の
寺中
(
ぢちう
)
の
一室
(
ひとま
)
を借りて
自炊
(
じすゐ
)
し、
此処
(
こヽ
)
から六条の
本山
(
ほんざん
)
に
通
(
かよ
)
つて
役僧
(
やくそう
)
の
首席
(
しゆせき
)
を勤めて居たが、亡くなつた道珍和上とも
知合
(
しりあひ
)
であつたし、
然
(
さ
)
う云ふ
碩学
(
せきがく
)
で
本山
(
ほんざん
)
でも
幅
(
はば
)
の
利
(
き
)
いた
和上
(
わじやう
)
を
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
『シエーキスピア物語』で日本人にもよく知られてゐるチヤールス・ラムが、ある時多くの
知合
(
しりあひ
)
と一緒に誰かの晩餐に
饗
(
よ
)
ばれた事があつた。皆が食卓につくと、主人役は
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
うちからの出が非常に遲かツたものだから、そこ/\に用は足したが、
知合
(
しりあひ
)
の店先で
月見の夕
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
處
(
ところ
)
で、その、お
差支
(
さしつかへ
)
のなさを
裏
(
うら
)
がきするため、
豫
(
かね
)
て
知合
(
しりあひ
)
ではあるし、
綴蓋
(
とぢぶた
)
の
喜多
(
きた
)
の
家内
(
かない
)
が、
折
(
をり
)
からきれめの
鰹節
(
かつをぶし
)
を
亻
(
にんべん
)
へ
買出
(
かひだ
)
しに
行
(
ゆ
)
くついでに、その
姉
(
ねえ
)
さんの
家
(
うち
)
へ
立寄
(
たちよ
)
つて、
同行三人
(
どうかうさんにん
)
の
日取
(
ひどり
)
をきめた。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
京都の西川一草亭氏は、相馬御風氏の論文を見て、こんなに
始終
(
しよつちゆう
)
人生の事ばかり考へて居ては、
嘸
(
さぞ
)
肩が凝つて溜るまいと、自分の
実弟
(
おとうと
)
で
予
(
かね
)
て相馬氏と
知合
(
しりあひ
)
の津田青楓に訊いてみた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
雨宿
(
あめやど
)
りに
駈込
(
かけこ
)
んだ
知合
(
しりあひ
)
の
男
(
をとこ
)
が
一人
(
ひとり
)
と、
内中
(
うちぢう
)
、
此
(
こ
)
の
店
(
みせ
)
に
居
(
ゐ
)
すくまつた。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
知
常用漢字
小2
部首:⽮
8画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“知合”で始まる語句
知合間