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大丈夫
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だいじょうぶ
ふりがな文庫
“
大丈夫
(
だいじょうぶ
)” の例文
特務曹長「はい
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
であります。後列の方の六人でよく拝見しろ。」(渡す。最後の六人これを受けとり直ちに一箇ずつちぎる。)
饑餓陣営:一幕
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
児を
棄
(
す
)
てる日になりゃア金の
茶釜
(
ちゃがま
)
も出て来るてえのが天運だ、
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
、銭が無くって
滅入
(
めい
)
ってしまうような
伯父
(
おじ
)
さんじゃあねえわ。
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
なに誰も居ないから
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
ですと、ちょっとおれの方を見たが、わざと顔をそむけてにやにやと笑った。おれは何だかやな心持ちがした。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「もう
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
です」と
猿
(
さる
)
はいいました。「人形は
盗賊
(
とうぞく
)
どもの
所
(
ところ
)
にあるに
違
(
ちが
)
いありません。私が行って取りもどしてきましょう」
人形使い
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
と指をかけようとする
爪尖
(
つまさき
)
を、
慌
(
あわただ
)
しく
引込
(
ひっこ
)
ませるを
拍子
(
ひょうし
)
に、
体
(
たい
)
を引いて、今度は
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
に、背中を土手へ寝るばかり、ばたりと腰を
懸
(
か
)
ける。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「お前はだらしがないからねエ」と
叱
(
しか
)
りつける母には、「あア、合宿に忘れてきたんだ。もう一度帰ってくる。
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
だよ」
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
何も南朝の歴史に限ったことはない、土地が土地だから、それからそれと変った材料が得られるし、二つや三つの小説の種は
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
見つかる。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
信長ほどの
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
も同性愛に目がくらんで、時々こんなメンタルテストを試みたかと思うと、何とも云えぬ親しみを感ずる。
大衆文芸作法
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
さればその歌に吾妹子の語多きに対してますらをの語多きが如きまた以て彼が堂々たる
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
を以て
自
(
みずか
)
ら任じたるを知るに足る。ますらをの歌
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
何
(
なに
)
も
食
(
く
)
いつくような
黒
(
くろ
)
じゃなし、
逃
(
に
)
げてなんぞ
来
(
こ
)
ないでも、
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
金
(
かね
)
の
脇差
(
わきざし
)
だわな。——こっちへおいで。
頭
(
あたま
)
を
撫
(
な
)
で
付
(
つ
)
けてあげようから。……
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
とにかく、この人はどこへ持って行っても大丈夫な人だ。
潔癖
(
けっぺき
)
な
倫理的
(
りんりてき
)
な見方からしても
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
だし、最も世俗的な意味から
云
(
い
)
っても大丈夫だ。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
おとうさんがもう
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
だから家にはいろうといったけれども、ぼくははいるのがいやだった。夜どおしでもポチといっしょにいてやりたかった。
火事とポチ
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
「
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
。あしたはさっそくたぬきを
誘
(
さそ
)
い
出
(
だ
)
して、ひどい目に
合
(
あ
)
わしてやります。しばらく
待
(
ま
)
っていらっしゃい。」
かちかち山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
一カ所ごとに
腰
(
こし
)
を落付けて、きちんとその点を片づけて、ここまでは
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
という段階を一段一段と上がって行くやり方が、この実験室の気風であった。
実験室の記憶
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
「どんなやつかしらないが、ここまでくれば
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
だよ。ドアはしめたし、そちらに
警官
(
けいかん
)
もいらっしゃるんだ」
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
おそらくあなたが世話をなさるよりも、かえって学校の世話のほうがゆきとどくだろうと思いますから、心配なさらずに、お帰りになっても
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
でしょう。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
さっきは、
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
だと思った。話がうますぎた。昨晩、
横着
(
おうちゃく
)
をしたのがわるかったのだ。
天罰覿面
(
てんばつてきめん
)
である。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
と、口をおさえたが、この博士の言葉から考えると、人造人間は、水にぬれても
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
のようにできあがっているらしい。どこまでもよくできた人造人間だった。
人造人間エフ氏
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
只今踏消して参りますと云うと、そんなら
後
(
あと
)
で消せよと云って
行
(
ゆ
)
くから、
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
だ、さア
此処
(
こゝ
)
へ
下
(
おろ
)
すべい
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
文麻呂
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
ですよ、お父さん。まだ大丈夫です。第一、この頃の
坊主
(
ぼうず
)
達のやることなんて何が当てになるもんですか? 勤行の時間なんて
出鱈目
(
でたらめ
)
ですよ、お父さん。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
すると、いや
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
だ、あの馬は追込みだ、と声がした。ふと振り向くと、ジャンパーを着た「あの男」がずっと向う正面を睨んで立っていた。白い顔が蒼ざめている。
競馬
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
そなたの
統一
(
とういつ
)
もその
辺
(
へん
)
まで
進
(
すす
)
めば
先
(
ま
)
ず
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
、
大概
(
たいがい
)
の
仕事
(
しごと
)
に
差支
(
さしつか
)
えることもあるまい。
従
(
したが
)
ってそなたがこの
上
(
うえ
)
ここに
居
(
お
)
る
必要
(
ひつよう
)
もなくなった
訳
(
わけ
)
……ではこれでお
別
(
わか
)
れじゃ……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
兄は弟と違って気長な子供でしたから「
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
、榎木の実はもう紅くなって居る。」
二人の兄弟
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「それなら
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
。でも、口をきいちゃ
駄目
(
だめ
)
だよ。」とわか姉さんは注意しました。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
「もう
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
ですよ。内藤君、見たまえ。
芙蓉
(
ふよう
)
だ。これは花壇のを写生したんだぜ」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
だ、大丈夫だ。死にゃアしない、生きているぞおれは、たしかに生きている。その
証拠
(
しょうこ
)
には
星
(
ほし
)
が見える。月だってありありと見えるじゃないか。だが今は、死んだかと思った。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「わたしにまかせておけば、
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
!」と、オーレ・ルゲイエは言いました。
眠りの精
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
雷雨が過ぎて、最早
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
と思うと、彼は急に劇しい疲労を覚えた。
濡
(
ぬ
)
れた洋服の冷たさと重たさが身にこたえる。足が痛む。腹はすく。彼は重たい/\足を曳きずって、一足ずつ歩いた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「確かだわ。今晩は夕立ち、明日から四五日お天気は
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
よ」
渾沌未分
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
「
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
です。僕は後悔などはしません。」
河童
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「硝子がはいったけど
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
だろう」
清貧の書
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
。大丈夫だ。〕おりるおりる。がりがりやって来るんだな。ただそのおしまいの一足だけがあぶないぞ。
裸
(
はだか
)
の青い岩だし
急
(
きゅう
)
だ。
台川
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「もう
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
ですね。
邪魔
(
じゃま
)
ものは追っ払ったから」
正
(
まさ
)
しく野だの声である。「強がるばかりで策がないから、仕様がない」これは赤シャツだ。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
今度こそ
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
だと彼は思いました。自分の身体が誰にも見えないというのだから、どんなことをしたって平気です。昼間から町へやって行きました。
泥坊
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
「
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
、君たちこそ気をつけたまえ。警部さんがくるまで、むやみに手だしをするんじゃないよ」
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
、わたしがおぶっていって
上
(
あ
)
げますよ。だから、さあ、行きましょう、行きましょう。」
くらげのお使い
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「と、とんでもねえ。うらぎったりするものですか……
心配
(
しんぱい
)
しねえでも
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
ですよ。あっしにできることなら、なんでもいたしますよ——なんなりと言いつけてくだせえ」
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
「それは
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
だ。きみのところはみんなそろって抜群の成績だそうだな」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「ふん、
重
(
しげ
)
さん。
眼
(
め
)
をつぶさねえように、
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
か」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
『お
爺
(
じい
)
さまモー
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
でございますとも……。』
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
、むずかしいことはしないのさ。」
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
「あ、
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
、死にはしません」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
二十分かかりません。なるべくせいの
似
(
に
)
たような人と、
二人
(
ふたり
)
で一つずつかついで下さい。そうです、町の裏を通って行くのです。
イーハトーボ農学校の春
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「そうか、
大抵
(
たいてい
)
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
だろう。それで赤シャツは人に
隠
(
かく
)
れて、
温泉
(
ゆ
)
の町の
角屋
(
かどや
)
へ行って、芸者と会見するそうだ」
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「まあいいや、二月の末まで待ってみよう。
害
(
がい
)
はしないとあいつは約束したんだから、たいてい
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
だろう」
天下一の馬
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
「
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
、しっかりお
留守居
(
るすい
)
をいたしますから、
気
(
き
)
をつけて、ぶじに
早
(
はや
)
くお
帰
(
かえ
)
りなさいまし。」
松山鏡
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「先生、
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
ですか。ここは地上二万五千メートルの高空、宇宙航空船の中ですよ」
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「なアに
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
、これでごンす」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「さあ、もう
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
だよ」
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
「
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
かの」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
“大丈夫(
丈夫
)”の解説
丈夫(じょうふ、じょうぶ、ますらお)は、一人前の男子のことであり、転じて健康なさまやしっかりしていて壊れないさまをさす。また大丈夫(だいじょうふ、だいじょうぶ)は、「丈夫」にさらに物事が優れていることを意味する接頭語の「大」をつけたもので「一人前の男子のなかでも、とりわけ優れている者」をさし、転じて、「危なげがなく非常にしっかりした様や間違いのない様」を意味している。
(出典:Wikipedia)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
丈
常用漢字
中学
部首:⼀
3画
夫
常用漢字
小4
部首:⼤
4画
“大丈夫”で始まる語句
大丈夫だ
大丈夫々々
大丈夫当雄飛