國々くに/″\)” の例文
新字:国々
さて、はなしなか物語ものがたり、わづらはしいからはぶく、……いはひ仲間ちうげんども一座いちざ酒宴しゆえん成程なるほど元二げんじ仕組しくんだとほり、いづれも持寄もちよりで、國々くに/″\はなしをはじめた。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そしてこの青銅器せいどうきから鐵器てつき時代じだいにおける文明ぶんめいはなしになりますと、みなその國々くに/″\によつてみなことなつたかたちあらはれてをりまして、もう歴史以後れきしいご時代じだいりますので
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
獨逸等ドイツとうおと名高なだか國々くに/″\名所めいしよ古跡こせき遍歴へんれきして、其間そのあひだつきけみすること二十有餘箇月いうよかげつ大約おほよそまん千里せんり長途ながたびあとにして、つひ伊太利イタリーり、往昔むかしから美術國びじゆつこく光譽ほまれたか
さていはひ中間ちうげんども一座いちざ酒宴しゆえん成程なるほど千助せんすけ仕組しくんだとほり、いづれも持寄もちよりで、國々くに/″\はなしをはじめた。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
イタリイはふる時代じだい文化ぶんかさかえたくにでありますから、これ博物館はくぶつかんをさめてあるものにはすぐれたしなおほく、とうてい國々くに/″\ではられないものがたくさんあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
其處そこちまして、手前てまへ了簡れうけんで、なんと、今年ことしひとつ、おもむきをかへて、おさけ頂戴ちやうだいしながら、各々めい/\國々くに/″\はなし土地とちところ物語ものがたりふのをしめやかにしようではあるまいか。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ながるゝみづとともに、武生たけふをんなのうつくしいところだと、むかしからひとふのであります。就中なかんづく蔦屋つたや——旅館りよくわんの——およねさん(恩人おんじんです)とへば、國々くに/″\評判ひやうばんなのでありました。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
以前いぜん持主もちぬし二度目にどめのはお取次とりつぎ一人ひとり仕込しこんだおぼえはないから、ひとたちは無論むろんことみなと出入ではひる、國々くに/″\島々しま/″\のものにたづねても、まるつきしつうじない、希有けう文句もんくうたふんですがね
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わかひとの、やつがほに、いろさつのぼつて、——國々くに/″\島々しま/″\方々はう/″\が、いづれもおわかりのないとある、たゞ一句いつく不思議ふしぎな、みじかい、鸚鵡あうむこゑまをすのを、わたくしさきまをしてませう……もしや?……
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
其處そこちまして、手前てまへ了簡れうけんで、なんと、今年ことしひとおもむきをかへておさけ頂戴ちやうだいしながら、各々めい/\國々くに/″\はなし土地とちところ物語ものがたりふのを、しめやかにしようではあるまいかと申出まをしでましたところ部屋頭へやがしらだいばん
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)