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初手
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しよて
ふりがな文庫
“
初手
(
しよて
)” の例文
髭
(
ひげ
)
むしやの
鳥居
(
とりゐ
)
さまが
口
(
くち
)
から、
逢
(
あ
)
ふた
初手
(
しよて
)
から
可愛
(
かわい
)
さがと
恐
(
おそ
)
れ
入
(
い
)
るやうな
御詞
(
おことば
)
をうかゞふのも、
例
(
れい
)
の
澤木
(
さわぎ
)
さまが
落人
(
おちうど
)
の
梅川
(
うめがは
)
を
遊
(
あそば
)
して
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
処
(
ところ
)
で、
随筆
(
ずゐひつ
)
に
書
(
か
)
いた
方
(
はう
)
は、
初手
(
しよて
)
から
筆者
(
ひつしや
)
の
用意
(
ようい
)
が
深
(
ふか
)
い。これは
前
(
まへ
)
にも
一寸
(
ちよつと
)
言
(
い
)
つた。——
奥州
(
おうしう
)
会津
(
あひづ
)
に
諏訪越中
(
すはゑつちう
)
と
云
(
い
)
ふ
大力
(
だいりき
)
の
人
(
ひと
)
あり。
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ヱヽと驚く十兵衞がヤアお前は兄の長庵殿何故あつて此の
私
(
わし
)
を
切殺
(
きりころ
)
すとはサヽ
扨
(
さ
)
ては娘を賣つた此の金が
初手
(
しよて
)
から
欲
(
ほし
)
さに
深切
(
しんせつ
)
を
表
(
おもて
)
に
飾
(
かざ
)
つて我を欺むき八ツを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
縁附
(
えんづ
)
きてより
巳
(
すで
)
に
半年
(
はんとし
)
となるに、
何
(
なに
)
一つわが
方
(
かた
)
に
貢
(
みつ
)
がぬは
不都合
(
ふつがふ
)
なりと
初手
(
しよて
)
云々
(
うん/\
)
の約束にもあらぬものを
仲人
(
なかうど
)
の
宥
(
なだ
)
むれどきかず
達
(
たつ
)
て娘を
引戻
(
ひきもど
)
したる母親
有之候
(
これありそろ
)
。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
二三度ぱツぱと使つて見せ、それから格子のさきに立つて、ちびりちびり無心を云ひかければ、
初手
(
しよて
)
の女なら、大抵それで釣られてしまふといふことを語つた。
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
▼ もっと見る
初手
(
しよて
)
は
此
(
こ
)
の
毛布
(
けつと
)
に
包
(
くる
)
んで、
夜路
(
よみち
)
を
城趾
(
しろあと
)
へ、と
思
(
おも
)
つたが、——
時鳥
(
ほとゝぎす
)
は
啼
(
な
)
かぬけれども、
然
(
さ
)
うするのは、
身
(
み
)
を
放
(
はな
)
れたお
浦
(
うら
)
の
魂
(
たましひ
)
を
容
(
い
)
れたやうで
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
樂隱居
(
らくいんきよ
)
なされ
度
(
たき
)
おのぞみのよし、これ
然
(
しか
)
るべき
事
(
こと
)
と
御親類
(
ごしんるい
)
一
同
(
どう
)
の
御决義
(
ごけつぎ
)
、
私
(
わたくし
)
は
初手
(
しよて
)
から
貴君樣
(
あなたさま
)
を
東京
(
とうけう
)
へお
出
(
だ
)
し申すは
氣
(
き
)
に
喰
(
く
)
はぬほどにて、申しては
失禮
(
しつれい
)
なれどいさゝかの
學問
(
がくもん
)
など
何
(
ど
)
うでも
宜
(
よ
)
い
事
(
こと
)
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
雖然
(
けれども
)
、
驚
(
おどろ
)
くぢやありませんか。
突然
(
いきなり
)
、ばら/\と
擲附
(
ぶつか
)
つたんですからね。
何
(
なに
)
をする……も
何
(
なん
)
にもありはしない。
狂人
(
きちがひ
)
だつて
事
(
こと
)
は
初手
(
しよて
)
から
知
(
し
)
れて
居
(
ゐ
)
るんですから。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さも
無
(
な
)
ければ
那樣
(
そんな
)
ことを
恐
(
こは
)
がると
云
(
い
)
ふ
理窟
(
りくつ
)
がないて。
一體
(
いつたい
)
お
前
(
まへ
)
さんに
限
(
かぎ
)
らず、
乘合
(
のりあひ
)
の
方々
(
かた/″\
)
も
又
(
また
)
然
(
さ
)
うぢや、
初手
(
しよて
)
から
然
(
さ
)
ほど
生命
(
いのち
)
が
危險
(
けんのん
)
だと
思
(
おも
)
ツたら、
船
(
ふね
)
なんぞに
乘
(
の
)
らぬが
可
(
い
)
いて。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
初手
(
しよて
)
は
若
(
わか
)
い
男
(
をとこ
)
ばかりに
利
(
き
)
いたが、
段々
(
だん/″\
)
老人
(
としより
)
にも
及
(
およ
)
ぼして、
後
(
のち
)
には
婦人
(
をんな
)
の
病人
(
びやうにん
)
もこれで
復
(
なほ
)
る、
復
(
なほ
)
らぬまでも
苦痛
(
いたみ
)
が
薄
(
うす
)
らぐ、
根太
(
ねぶと
)
の
膿
(
うみ
)
を
切
(
き
)
つて
出
(
だ
)
すさへ、
錆
(
さ
)
びた
小刀
(
こがたな
)
で
引裂
(
ひツさ
)
く
医者殿
(
いしやどの
)
が
腕前
(
うでまへ
)
ぢや
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“初手”の意味
《名詞》
将棋や囲碁で、最初の手。
最初。初め。
(出典:Wiktionary)
初
常用漢字
小4
部首:⼑
7画
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
“初”で始まる語句
初
初心
初々
初夏
初春
初陣
初秋
初午
初旬
初更