トップ
>
函嶺
>
はこね
ふりがな文庫
“
函嶺
(
はこね
)” の例文
桂木は其の
病
(
や
)
まざる
前
(
ぜん
)
の性質に
復
(
ふく
)
したれば、貴夫人が
情
(
なさけ
)
ある贈物に
酬
(
むく
)
いるため——
函嶺
(
はこね
)
を越ゆる時汽車の中で
逢
(
あ
)
つた同窓の学友に、
何処
(
どちら
)
へ、と問はれて
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
紅葉
(
もみじ
)
はちょうど見ごろ、差迫った御用もない折を狙って、銭形平次は、
函嶺
(
はこね
)
まで湯治旅と
洒落
(
しゃれ
)
ました。
銭形平次捕物控:082 お局お六
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
愉快
(
ゆくわい
)
!
電車
(
でんしや
)
が
景氣
(
けいき
)
よく
走
(
はし
)
り
出
(
だ
)
す、
函嶺
(
はこね
)
諸峰
(
しよほう
)
は
奧
(
おく
)
ゆかしく、
嚴
(
おごそ
)
かに、
面
(
おもて
)
を
壓
(
あつ
)
して
近
(
ちかづ
)
いて
來
(
く
)
る!
輕
(
かる
)
い、
淡々
(
あは/\
)
しい
雲
(
くも
)
が
沖
(
おき
)
なる
海
(
うみ
)
の
上
(
うへ
)
を
漂
(
たゞよ
)
ふて
居
(
を
)
る、
鴎
(
かもめ
)
が
飛
(
と
)
ぶ、
浪
(
なみ
)
が
碎
(
くだ
)
ける
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
鮨
(
すし
)
を
奢
(
おご
)
られたりしたものだが、客の
覘
(
ねら
)
つてゐる若い朋輩の援護隊として、二三人一組になつて、
函嶺
(
はこね
)
へドライブした時には、留守が気になつて、まだ夜のあけないうちに
のらもの
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
六七月の
交
(
かう
)
に榛軒は暇を賜つて
函嶺
(
はこね
)
に遊んだ。
徳
(
めぐむ
)
さんの蔵する所の「湘陽紀行」一巻がある。其書には年号もなく干支もないが、渋江保さんが此年の著だと云ふことを鑑定した。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
弘独リ走ツテ帰リ泣イテ
家慈
(
かじ
)
ニ訴フ。家慈
嗚咽
(
おえつ
)
シテ
対
(
こた
)
ヘズ。
甫
(
はじ
)
メテ十歳家慈ニ従ツテ吉田ニ至ル。
偕
(
とも
)
ニ
函嶺
(
はこね
)
ヲ
踰
(
こ
)
ユ。
方
(
まさ
)
ニ春寒シ。山雨
衣袂
(
いべい
)
ニ
滴
(
したた
)
ル。
躓
(
つまず
)
キカツ
仆
(
たお
)
ルコトシバ/\ナリ。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
小田原よりか、
函嶺
(
はこね
)
からか、それとも三島、日金の方か、たとい家は崖の上でも、十里は見通し得る
筈
(
はず
)
がない。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
紅葉
(
もみぢ
)
は丁度見頃、差迫つた御用もない折を
狙
(
ねら
)
つて、錢形平次は、
函嶺
(
はこね
)
まで湯治旅と
洒落
(
しやれ
)
ました。
銭形平次捕物控:082 お局お六
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
天利
(
てんり
)
にて、
晝食
(
ちうじき
)
、
此
(
こ
)
の
料理屋
(
れうりや
)
の
角
(
かど
)
にて
小杉天外氏
(
こすぎてんぐわいし
)
に
逢
(
あ
)
ふ。それより
函嶺
(
はこね
)
に
赴
(
おもむ
)
く
途中
(
とちう
)
、
電鐵
(
でんてつ
)
の
線路
(
せんろ
)
に
踏
(
ふ
)
み
迷
(
まよ
)
ひ
危
(
あぶな
)
い
橋
(
はし
)
を
渡
(
わた
)
ることなどあり、
午後四時半
(
ごごよじはん
)
塔
(
たふ
)
の
澤
(
さは
)
着
(
ちやく
)
。
熱海の春
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
何の用事で
函嶺
(
はこね
)
へ来たか、それはよく解っていますよ、——大公儀から、
駿府
(
すんぷ
)
へ送る御用金が六千両、二千両の箱が三つ、馬に積んで、
井上玄蕃
(
いのうえげんば
)
様が宰領をして、わざと
大袈裟
(
おおげさ
)
な守護はつけず
銭形平次捕物控:082 お局お六
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
後
(
のち
)
に
小田原
(
をだはら
)
の
町
(
まち
)
を
放
(
はな
)
れ、
函嶺
(
はこね
)
の
湯本
(
ゆもと
)
近
(
ぢか
)
に
一軒
(
いつけん
)
、
茶店
(
ちやみせ
)
の
娘
(
むすめ
)
、
窶
(
やつ
)
れ
姿
(
すがた
)
のいと
美
(
うつく
)
しきが、
路傍
(
みちばた
)
の
筧
(
かけひ
)
、
前
(
まへ
)
なる
山
(
やま
)
凡
(
およ
)
そ
三四百間
(
さんしひやくけん
)
遠
(
とほ
)
き
處
(
ところ
)
に
千歳
(
ちとせ
)
久
(
ひさ
)
しき
靈水
(
かたちみづ
)
を
引
(
ひ
)
いたりといふ
城の石垣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
函嶺
(
はこね
)
までは四里八町、夜道には少し遠すぎます。
銭形平次捕物控:082 お局お六
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
喜多八
(
きたはち
)
、さあ、
其
(
そ
)
の
氣
(
き
)
で
歩
(
あゆ
)
ばつしと、
今
(
いま
)
こそ
着流
(
きながし
)
で
駒下駄
(
こまげた
)
なれ、
以前
(
いぜん
)
は、つかさやをかけたお
太刀
(
たち
)
一本
(
いつぽん
)
一寸
(
ちよつと
)
極
(
き
)
め、
振分
(
ふりわけ
)
の
荷物
(
にもつ
)
、
割合羽
(
わりがつぱ
)
、
函嶺
(
はこね
)
の
夜路
(
よみち
)
をした、
内神田
(
うちかんだ
)
の
叔父的
(
をぢき
)
城の石垣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
峠を越して
函嶺
(
はこね
)
へ行ったのもございますし、湯河原を出て吉浜、もうその時分は、お関所
辺
(
あたり
)
で、ゆっくり
紙幣
(
さつ
)
を勘定しているものもあろうし、峠の
棄石
(
すていし
)
へ腰をかけて、盗んだ時計で
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
素
(
もと
)
より其のつもりぢや来たけれど、私だつて、これ当世の若い者、はじめから何、人の命を取るたつて、野に居る毒虫か、
函嶺
(
はこね
)
を追はれた
狼
(
おおかみ
)
だらう、
今時
(
いまどき
)
詰
(
つま
)
らない
妖者
(
ばけもの
)
が居てなりますか
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
函嶺
(
はこね
)
を絞る
点滴
(
したたり
)
に、
自然
(
おのずから
)
浴
(
ゆあみ
)
した貴婦人の
膚
(
はだ
)
は、滑かに玉を刻んだように見えた。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“函嶺(
箱根山
)”の解説
箱根山(はこねやま)は、日本の神奈川県足柄下郡箱根町を中心に、神奈川県と静岡県にまたがる火山の総称である(内訳は『主な山』節参照)。富士箱根伊豆国立公園に指定されている。地名「箱根」は古くは「函根」と記したが、同じく「箱根山」は函根山と記し、函嶺(かんれい)ともいった(函嶺洞門、函南町などといった地名に名残がある)。
(出典:Wikipedia)
函
漢検準1級
部首:⼐
8画
嶺
漢検準1級
部首:⼭
17画
“函”で始まる語句
函
函館
函根
函数
函南
函中
函迫
函入
函車
函谷関