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健
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すこやか
ふりがな文庫
“
健
(
すこやか
)” の例文
相「孝助殿誠に
宜
(
よ
)
く、いつもお
健
(
すこやか
)
に御奉公、今日はナ無礼講で、殿様の側で御酒、イヤなに酒は呑めないから御膳を
一寸
(
ちょっと
)
上げたい」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
夏は蘭軒が
健
(
すこやか
)
に過したことだけが知れてゐる。「夏日過両国橋。涼歩其如熱閙何。満川強半妓船多。関東第一絃歌海。吾亦昔年漫踏過。」
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
商人は
懐
(
ふところ
)
にありて
温
(
あたゝまり
)
のさめざる焼飯の大なるを二ツ食し、雪に
咽
(
のど
)
を
潤
(
うるほ
)
して
精心
(
せいしん
)
健
(
すこやか
)
になり前にすゝんで雪をこぎけり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
枕をも
得挙
(
えあ
)
げざりし病人の今かく
健
(
すこやか
)
に起きて、常に来ては親く慰められし人の
頑
(
かたくな
)
にも強かりしを、
空
(
むなし
)
く
燼余
(
じんよ
)
の断骨に
相見
(
あひみ
)
て、弔ふ
言
(
ことば
)
だにあらざらんとは
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
それに筋骨の
逞
(
たくま
)
しさ、腕力の
勝
(
すぐ
)
れていること、まあ野獣と
格闘
(
たたかい
)
をするにも
堪
(
た
)
えると言いたい位で、
容貌
(
かおつき
)
は醜いと言いましても、強い
健
(
すこやか
)
な農夫とは見えるのでした。
藁草履
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
今日に至ては
健
(
すこやか
)
にして、且つ本年は初めて牧塲の越年たるを以て、如何なる事あらんかと一同配慮するも、寒さにも耐えて、氷結の初めより
暁夕毎
(
ぎょうせきごと
)
に
堅氷
(
けんぴょう
)
を砕き
関牧塲創業記事
(新字新仮名)
/
関寛
(著)
かの肥えたる男は、杖を翁が前に横へて、これを跳り超えて行け、さらずは廓の門の閉ぢらるゝ迄えこそは通すまじけれ、我等は汝が足の
健
(
すこやか
)
さを見んと呼びたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
今日
(
こんにち
)
上野博物館の構内に残っている松は
寛永寺
(
かんえいじ
)
の
旭
(
あさひ
)
の
松
(
まつ
)
または
稚児
(
ちご
)
の
松
(
まつ
)
とも称せられたものとやら。首尾の松は既に跡なけれど根岸にはなお御行の松の
健
(
すこやか
)
なるあり。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
惟
(
おも
)
うに、身を恥じていずくにか立去りたまいしならむ。かの時の、その
夜
(
よ
)
より、
直
(
ただち
)
に小親に養われて、かく
健
(
すこやか
)
に丈のびたる、われは、狂言、舞、謡など教えられつ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
健
(
すこやか
)
なる心をもてよくこの事を思ひみよ、わが筆
解
(
げ
)
し易く、彼等の望み
徒
(
あだ
)
ならじ 三四—三六
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
烏こそはまことに鳥族の農夫である。彼らはその強い
嘴
(
くちばし
)
の
鋤
(
すき
)
をもって終日耕して
倦
(
う
)
むことをしらない。それゆえ彼らの衣は美しい紺黒に光り、
健
(
すこやか
)
な唄の声は野に山にひびきわたる。
島守
(新字新仮名)
/
中勘助
(著)
弟は
健
(
すこやか
)
に眠り、よく勉強した。彼はもう數學を一と通り濟ました後、難問題集を何處からか見つけて來てやつてゐた。彼の片つ端からそれを征服して行く樣子は、傍から見てゐてもてきぱきしてゐた。
受験生の手記
(旧字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
そうして民衆の品物たることにはいかに
健
(
すこやか
)
さが多いかを。
民芸とは何か
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
「私貴方がすきですワ、だから若し貴方が
健
(
すこやか
)
でいらっしゃる時に私が死ぬ様だったら呼んであげましょう、貴方の死ぬ時も行ってあげましょう。でもいざとなった時貴方は御ふるえになるでしょうネエ、キット」
千世子
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
蘭軒の家では、文化紀元八月十六日の晩に茶山がおとづれた時、蘭軒の父
隆升軒信階
(
りゆうしようけんのぶしな
)
が
猶
(
なほ
)
健
(
すこやか
)
であつたから、定て客と語を交へたことであらう。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
商人は
懐
(
ふところ
)
にありて
温
(
あたゝまり
)
のさめざる焼飯の大なるを二ツ食し、雪に
咽
(
のど
)
を
潤
(
うるほ
)
して
精心
(
せいしん
)
健
(
すこやか
)
になり前にすゝんで雪をこぎけり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
娘も美しいと言いたいが、さて強いと言った方が至当で、
健
(
すこやか
)
な
活々
(
いきいき
)
とした
容貌
(
おもざし
)
のものが多い。
藁草履
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
禪師
(
ぜんじ
)
、
斬
(
き
)
られたる
其
(
そ
)
の
首
(
くび
)
を
我手
(
わがて
)
に
張子
(
はりこ
)
の
面
(
めん
)
の
如
(
ごと
)
く
捧
(
さゝ
)
げて、チヨンと、わけもなしに
項
(
うなじ
)
のよき
處
(
ところ
)
に
乘
(
の
)
せて、
大手
(
おほで
)
を
擴
(
ひろ
)
げ、
逃
(
に
)
ぐる
數十
(
すうじふ
)
の
賊
(
ぞく
)
を
追
(
お
)
うて
健
(
すこやか
)
なること
鷲
(
わし
)
の
如
(
ごと
)
し。
尋
(
つい
)
で
瘡
(
きず
)
癒
(
い
)
えて
死
(
し
)
せずと
云
(
い
)
ふ。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
わが身常に
健
(
すこやか
)
ならず。寒暑共に苦しみ多し。
矢立のちび筆
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
当時
道瑛令図
(
だうえいれいと
)
が猶
健
(
すこやか
)
であつた。抽斎の祖父
本皓
(
ほんかう
)
の実子で、甲寅には七十二歳になつてゐた。令図の嫡子
道秀富穀
(
だうしうふこく
)
は四十八歳、富穀の子道悦は十九歳であつた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
其年九月のはじめ
安産
(
あんざん
)
してしかも男子なりければ、
掌中
(
てのうち
)
に
珠
(
たま
)
を
得
(
え
)
たる
心地
(
こゝち
)
にて
家内
(
かない
)
悦
(
よろこ
)
びいさみ、
産婦
(
さんふ
)
も
健
(
すこやか
)
に
肥立
(
ひだち
)
乳汁
(
ちゝ
)
も一子に
余
(
あま
)
るほどなれば
小児
(
せうに
)
も
肥太
(
こえふと
)
り
可賀名
(
めでたきな
)
をつけて
千歳
(
ちとせ
)
を
寿
(
ことぶき
)
けり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
緒に結んだ
状
(
さま
)
に、小菊まじりに、俗に坊さん花というのを挿して供えたのが——あやめ草あしに結ばむ——「奥の細道」の趣があって、
健
(
すこやか
)
なる神の、草鞋を飾る花たばと見ゆるまで、日に輝きつつも
夫人利生記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一老夫
(
いちらうふ
)
こゝに来り主人を
視
(
み
)
て
拱手
(
てをさげ
)
て礼をなし
後園
(
うらのかた
)
へ行んとせしを、
主
(
あるじ
)
呼
(
よび
)
とめ
老
(
らう
)
夫を
指
(
ゆびさし
)
ていふやう、此
叟父
(
おやぢ
)
は
壮年時
(
わかきとき
)
熊に助られたる人也、
危
(
あやふ
)
き
命
(
いのち
)
をたすかり今年八十二まで
健
(
すこやか
)
に
長生
(
ながいき
)
するは
可賀
(
めでたき
)
老人也
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
清水につくと、
魑魅
(
すだま
)
が枝を下り、茂りの中から
顕
(
あら
)
われたように見えたが、早く尾根づたいして、
八十路
(
やそじ
)
に近い、脊の低い柔和なお
媼
(
ばあ
)
さんが、片手に
幣結
(
しでゆ
)
える
榊
(
さかき
)
を持ち、
杖
(
つえ
)
はついたが、
健
(
すこやか
)
に来合わせて
神鷺之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
しかし何より、お
健
(
すこやか
)
で……
錦染滝白糸:――其一幕――
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
健
常用漢字
小4
部首:⼈
11画
“健”を含む語句
健康
壮健
健全
強健
壯健
健在
健児
御壮健
健啖
頑健
健脚
御健勝
榊原健吉
健足
健男
勇健
健者
健気
健氣
勁健
...