“八十路”の読み方と例文
読み方割合
やそじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大納言殿も来年は更に齢を加えられ、いよ/\八十路やそじに近くなられるとうけたまわるにつけても、縁につながるわれ/\共は慶賀に堪えない。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
死に近づいた頃、弟子共に歌をよませ、自分も歌をよんだが、其歌は随分増賀上人らしい歌である。「みづはさす八十路やそじあまりのおいの浪くらげのほねにあふぞうれしき」
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
清水につくと、魑魅すだまが枝を下り、茂りの中からあらわれたように見えたが、早く尾根づたいして、八十路やそじに近い、脊の低い柔和なおばあさんが、片手に幣結しでゆえるさかきを持ち、つえはついたが、すこやかに来合わせて
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)