“拱手”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょうしゅ75.0%
うでぐみ8.3%
こうしゅ8.3%
きようしゆ4.2%
てをさげ4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
同じではない理由を云っても君侯の事だった、君言をもって、やらせておけというのでは老臣もさじを投げて拱手きょうしゅしているほかはない。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
とはいえ、味方のためと知れていることを、拱手うでぐみして、なさずにいる——ということもできなかった。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
機会は次々ともたらされていたのに——会津救援には何をいてもけつけるべきであったのに——拱手こうしゅ傍観を強いられた彼らは、むざむざと数百の生命をほふらしたではないか。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
一同瞑目めいもくせり、拱手きようしゆせり、沈思せり、疑団の雲霧はやうやく彼等の心胸しんきように往来しめけるなり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
一老夫いちらうふこゝに来り主人を拱手てをさげて礼をなし後園うらのかたへ行んとせしを、あるじよびとめらう夫をゆびさしていふやう、此叟父おやぢ壮年時わかきとき熊に助られたる人也、あやふいのちをたすかり今年八十二まですこやか長生ながいきするは可賀めでたき老人也