そこ)” の例文
夫人ふじん牢屋らうやる』とつて女王樣ぢよわうさま死刑執行者しけいしつかうしやに、『此處こゝれてまゐれ』そこ死刑執行者しけいしつかうしやごとはしりました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
と勤務が堅いからたちまち評判が高くなりました。そこで有助という、根岸にいた時分に使った者を下男に致しまして、新規に林藏りんぞうという男を置きました。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そこでペインに「小生も貴君きくんと同様の事業をくはだて居り候へども、貴君のすでに之を完成されたるは結構千万の儀にて、先鞭せんべんの功は小生よりお譲り可申まうすべく云々うんぬん
そこでまた媒妁人を呼びにやると、媒妁人は花聟が戻つて來たのだと早合點して、喜びながら飛んで來たが、自分の役目は若い男女を取持つのでなくて
ごりがん (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
そこで彼はたちまち仲間の放浪芸術家たちを呼び寄せ、カフェからカフェへ居酒屋から居酒屋へ、久々で盛大なる「宴会」を催おし浩然の気を養った挙句、単独でモナコへ渡り
放浪作家の冒険 (新字新仮名) / 西尾正(著)
そこで叟のふには『如何どうです、石は矢張やは貴君あなたの物かね、それとも拙者せつしやのものかね。』
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
そしてそれをそうした学者は当時同局に勤務していた小野職慤もとよし氏であって、畢竟ひっきょう同氏の学力が足らずその真相がよく呑み込めなかったのでそこでその辺の事実を取り間違えたのである。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
そこで、わたくしほうでもそれに調子ちょうしわせて生活せいかつするようにいたし、丁度ちょうど現世げんせ人達ひとたちあさきて洗面せんめんをすませ、神様かみさま礼拝らいはいするとおなじように、わたくしあさになれば斎戒沐浴さいかいもくよくして、天照大御神様あまてらすおおみかみさまをはじめたてまつ
そこ種々いろ/\押問答おしもんだふしましたが、あいちやんのはうでも別段べつだんうま理屈りくつず、こと芋蟲いもむし非常ひじよう不興ふきようげにえたので、あいちやんは早速さつそくもどりかけました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
長「黙れ、其の方がどうも其の姿や顔色がんしょくにもじず、千代に惚れたなどとしからん奴だなア、そこで手前が割ったというも本当には出来んわ、馬鹿々々しい」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そこで今年の七夕たなばたは天の川が不意の洪水で、待ちに待つた逢瀬を妨げられるのであらうか。
兵隊の宿 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
そこ今度こんど産土うぶすな神様かみさまにおねがいして、その御計おはからいで首尾しゅびよく妊娠にんしんさせていただきましたが、これがつまりかみ申子もうしごもうすものでございましょう。ただそのくわしい手続てつづきはわたくしにもよくわかりかねますので……。
そこでそれがふたゝせないやうに、あいちやんはそれをわきしたみ、それからその友達ともだちほも談話はなしつゞけやうとしてもどつてきました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
人を不具かたわにする非道な事をする、東山てえ奴は悪人だと人にわせるように、御先祖さまが遺言状かきつけのこしたアだね、然うじゃアごぜえませんか、そこでどうも私も奉公してるから
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
落語らくご濫觴らんしやうは、昔時むかし狂歌師きやうかし狂歌きやうかひらきときに、たがひに手をつかねてツクネンと考込かんがへこんでつてはくつします、そこ其合間そのあひまに世の中の雑談ざつだんたがひに語りうて、一うつつたのが濫觴はじまりでござります。
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
矢張やはり判者はんじやはうからうとふので、烏亭焉馬うていえんば判者はんじやいたし、そこ狂歌師きやうかしひらきと共に此落語このらくごひらきもやらうとふ事になり、談洲楼焉馬だんしゆうろうえんば判者はんじやで、四方よも赤良あから補助ほじよといふ事で、披露文ちらしを配つたが
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)