一致いつち)” の例文
このとほりに器械觀測きかいかんそく結果けつか體驗たいけん結果けつかとは最初さいしよから一致いつちがたいものであるけれども、それを比較ひかくしてみることは無益むえきわざではない。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
然らば其時そのとき汝は宇宙うちう存在そんざいするすべての誠実せいじつなる人と一致いつちせしなり、一致のかたきは外が来て汝と一致せざるに非ずして汝の誠実せいじつならざるにあり。
時事雑評二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
これは世間せけん評判ひようばんと、ほんとうのもののねうちとは、たいていの場合ばあひ一致いつちしてゐないそのもっとも適當てきとうれいであります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
奧羽地方おううちほうではさらくだつて四千七百尺しせんしちひやくしやくから三千五百尺さんぜんごひやくしやくたかさまでになり、北海道ほつかいどう南部なんぶでは一千五百尺いつせんごひやくしやくくだり、その中央ちゆうおうではつひ海水面かいすいめん一致いつちしてゐます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
趣味しゆみ一致いつちしなければ理想も違ふし、第一人生觀が違ふ………、おツと、またお前のいやむづかしい話になツて來た。此樣こんなことは、あたらくちかぜといふやつなのさ。
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
それで彼等かれらこゝろにはつてやれ、んでやれ、さうしてらねばはらえぬといふ觀念くわんねんせずして一致いつちするのである。ざるはこんだ饂飩うどん多人數たにんずう彼等かれら到底たうていぶん滿足まんぞくあたるものではない。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
実際じつさい真面目しんめんもく生涯せうがい真味しんみあぢはひし人のみがたがひともはたらき得る人なり 宗教しふけうを以て茶話席ちやわせき活題くわつだいとなすにとゞまるものは言語的げんごてき捺印的なついんてき一致いつちはかれよ
時事雑評二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
こまかいところになると、むかしから多少たしよう別々べつ/\意見いけんはあつても、大體だいたいかういふふうに、意見いけん一致いつちしてゐます。ところが、わたしにいはせると、意味いみだいぶんちがつてます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ふたゝ火山脈かざんみやく辿たどつてみると、それが地震ぢしんおこすぢすなは地震帶ぢしんたい一致いつちし、あるひあひ竝行へいこうしてゐる場合ばあひおほみとめられる。しかしながら火山脈かざんみやくともなつてゐない地震帶ぢしんたい多數たすうあることをわすれてはならない。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
普通ふつうかんがへでは、はる正月しようがつとが一致いつちするものとしてあります。これは、習慣しゆうかんから心持こゝろもちであります。ところがときとすると、こよみうへにさういつたちがひが出來できます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
即ちくちびると手と一致いつちせざるものなり、即ち宗教をろうするものなり、即ち世の中に誠実せいじつてふものゝ実在じつざいするをしんぜざるものなり、即ち不実ふじつの人なり、即ちいま真理しんり会釈くわいしやくせざる人なり。
時事雑評二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
もつと具體的ぐたいてきにいふならば、初期微動しよきびどう空氣中くうきちゆうける音波おんぱのような波動はどうであつて、振動しんどう方向ほうこう進行しんこう方向ほうこうとがあひ一致いつちするもの、すなは形式けいしきからいへば縱波たてなみである。主要動しゆようどうはそれとことなり横波よこなみである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)