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雷
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いかづち
ふりがな文庫
“
雷
(
いかづち
)” の例文
さてこの
邊
(
あたり
)
は夜たりがたく晝たりがたき處なれば、我は遠く望み見るをえざりしかど、はげしき
雷
(
いかづち
)
をも
微
(
かすか
)
ならしむるばかりに 一〇—
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
『
此
(
この
)
畜類
(
ちくるゐ
)
、まだ
往生
(
わうじやう
)
しないか。』と、
手頃
(
てごろ
)
の
鎗
(
やり
)
を
捻
(
ひね
)
つて
其
(
その
)
心臟
(
しんぞう
)
を
貫
(
つらぬ
)
くと、
流石
(
さすが
)
の
猛獸
(
まうじう
)
も
堪
(
たま
)
らない、
雷
(
いかづち
)
の
如
(
ごと
)
く
唸
(
うな
)
つて、
背部
(
うしろ
)
へドツと
倒
(
たを
)
れた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
すずの(種々)
御供養
(
ごくやう
)
、
送給畢
(
おくりたびをはんぬ
)
。
大風
(
たいふう
)
の
草
(
くさ
)
をなびかし、
雷
(
いかづち
)
の
人
(
ひと
)
ををどろかすやうに候。よの
中
(
なか
)
に、いかにいままで御信用候けるふしぎさよ。
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
さるほどに「れぷろぼす」は両軍の唯中に立ちはだかると、その大薙刀をさしかざいて、
遙
(
はるか
)
に敵勢を招きながら、
雷
(
いかづち
)
のやうな声で
呼
(
よば
)
はつたは
きりしとほろ上人伝
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
雷
(
いかづち
)
、大風のやうに聞えければ、平家の
兵
(
つはもの
)
ども、あはや源氏の大勢の向ひたるは——”と名手の声曲で聞かせられると、真に迫ること一倍である。
随筆 新平家
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
この
歌
(
うた
)
は、
持統天皇
(
じとうてんのう
)
のお
伴
(
とも
)
をして、
雷
(
いかづち
)
の
岳
(
をか
)
——また、
神岳
(
かみをか
)
ともいふ——へ
行幸
(
ぎようこう
)
なされた
時
(
とき
)
に、
人麿
(
ひとまろ
)
が
奉
(
たてまつ
)
つたものなのです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
清きうしほに
漬
(
ひた
)
りつつ、
首
(
かうべ
)
をあげてまさに日の出でむとする方に向へば、
刃金
(
はがね
)
、
雷
(
いかづち
)
の連亙起伏する火山脈の極るところ
松浦あがた
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
遙
(
はるか
)
に
木隠
(
こがくれ
)
の音のみ聞えし流の
水上
(
みなかみ
)
は浅く
露
(
あらは
)
れて、
驚破
(
すは
)
や、ここに
空山
(
くうざん
)
の
雷
(
いかづち
)
白光
(
はつこう
)
を放ちて
頽
(
くづ
)
れ落ちたるかと
凄
(
すさま
)
じかり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
大小数百千
悉
(
こと/″\
)
く
方
(
しかく
)
をなして
削
(
けず
)
りたてたるごとく(かならず
方
(
かく
)
をなす事下に
弁
(
べん
)
ず)なるもの幾千丈の山の上より一
度
(
ど
)
に
崩頽
(
くづれおつ
)
る、その
響
(
ひゞき
)
百千の
雷
(
いかづち
)
をなし大木を
折
(
をり
)
大石を
倒
(
たふ
)
す。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
慌
(
あわただ
)
しい気圧の変化や、小さな波を呑み尽してしまうような大波の出現、
雷
(
いかづち
)
のような海底地震の轟き——などに気を打たれていたが、やがて、海の
階調
(
ハーモニー
)
のすべてを知り尽くしてしまうと
人魚謎お岩殺し
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
大君
(
おほきみ
)
は
神
(
かみ
)
にしませば
天雲
(
あまぐも
)
の
雷
(
いかづち
)
のうへに
廬
(
いほり
)
せるかも 〔巻三・二三五〕 柿本人麿
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
立雲
(
たちぐも
)
に
雷
(
いかづち
)
こもる
傍空
(
かたへぞら
)
風前
(
かぜさき
)
しるしここのまつかぜ
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
雷
(
いかづち
)
落
(
お
)
ちて
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
イタリアの二の岸の間、汝の
郷土
(
ふるさと
)
よりいと遠くはあらざる處に
雷
(
いかづち
)
の音遙に下に聞ゆるばかり高く聳ゆる岩ありて 一〇六—一〇八
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
中にも娘はけたたましう泣き叫んで、一度は
脛
(
はぎ
)
もあらはに躍り立つたが、やがて
雷
(
いかづち
)
に打たれた人のやうに、そのまま大地にひれふしたと申す。
奉教人の死
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
法華經云、
諸法實相
(
しよほふじつさう
)
。
天台云
(
てんだいにいはく
)
、
聲爲佛事等云々
(
せいゐぶつじとううんぬん
)
。日蓮又かくの如く推し
奉
(
たてまつ
)
る。たとへば
雷
(
いかづち
)
の
音
(
おと
)
、
耳
(
みゝ
)
しい(
聾
(
つんぼ
)
)の爲に聞くことなく、日月の光り目くらのために
見
(
み
)
る
事
(
こと
)
なし。
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
おほきみは
神
(
かみ
)
にしませば、あまぐもの
雷
(
いかづち
)
が
上
(
うへ
)
にいほりせるかも
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
皇は神にしませば天雲の
雷
(
いかづち
)
の上に
廬
(
いほり
)
せるかも (柿本人麻呂)
愛国百人一首に関連して
(旧字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
閃
(
きらめ
)
くは
電
(
いなづま
)
か、
轟
(
とゞろ
)
くは
雷
(
いかづち
)
か。
砲火
(
ほうくわ
)
閃々
(
せん/\
)
、
砲聲
(
ほうせい
)
殷々
(
いん/\
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
立雲
(
たちぐも
)
に
雷
(
いかづち
)
こもる
傍空
(
かたへぞら
)
風前
(
かぜさき
)
しるしここのまつかぜ
白南風
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
雷
(
いかづち
)
の
音
(
おと
)
にひらきぬ。
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
輦
(
くるま
)
わが
對面
(
むかひ
)
にいたれるとき
雷
(
いかづち
)
きこえぬ、是に於てかかのたふとき民はまた進むをえざるごとく 一五一—一五三
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
やうやくに秋のふかまむ
山
(
やま
)
の
峡
(
かひ
)
朝の
雷
(
いかづち
)
鳴りとどろけり
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
その半身をもて坎をかこめる岸を卷けり(ジョーヴェはいまも
雷
(
いかづち
)
によりて天より彼等を
慴
(
おび
)
えしむ) —四五
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
はげしき
雷
(
いかづち
)
はわが
頭
(
かうべ
)
のうちなる
熟睡
(
うまい
)
を破れり、我は力によりておこされし人の如く我にかへり 一—三
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
およそ我に遇ふ者我を殺さむといひ、雲
遽
(
にはか
)
に裂くれば
音
(
おと
)
細
(
ほそ
)
りてきゆる
雷
(
いかづち
)
のごとく過ぐ 一三三—一三五
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
人の目いかなる海の
深處
(
ふかみ
)
に沈むとも、
雷
(
いかづち
)
の鳴るいと高きところよりその遠く
隔
(
へだ
)
たること 七三—七五
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
されど我はその
雷
(
いかづち
)
に堪へずして、聲の何たるを
解
(
げ
)
せざりき 一四二—一四四
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
“雷”の意味
《名詞》
(かみなり)雲と雲の間、または雲と地の間に起きる大規模な放電現象。
(出典:Wiktionary)
雷
常用漢字
中学
部首:⾬
13画
“雷”を含む語句
雷鳴
雷神
遠雷
大雷
雷光
雷電
雷火
雷鳥
春雷
雷除
雷雲
大雷鳴
雷霆
疾風迅雷
雷雨
地雷火
魚雷
雷声
雷公
百雷
...