“木隠”のいろいろな読み方と例文
旧字:木隱
読み方割合
こがくれ50.0%
こがく50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
じんをくずした小姓組こしょうぐみの者をいつのまにかとびこえたのであろう、木隠こがくれ白球はっきゅうを手に、菊池半助きくちはんすけ紅球こうきゅうを手にして、最初さいしょ位置いちに立っている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はるか木隠こがくれの音のみ聞えし流の水上みなかみは浅くあらはれて、驚破すはや、ここに空山くうざんいかづち白光はつこうを放ちてくづれ落ちたるかとすさまじかり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
黄金丸がつけし、まなこの光に恐れけん、その矢もはなたで、あわただしく枝に走り昇り、こずえ伝ひに木隠こがくれて、忽ち姿は見えずなりぬ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
そのまるい帽子の影はやが木隠こがくれて見えなくなつたが、ミハイロは背後うしろで手を組むで、まだ立つてゐる。何処へ行処ゆきどころもない。
椋のミハイロ (新字旧仮名) / ボレスワフ・プルス(著)