百年ひやくねん)” の例文
かように人類じんるい文化ぶんか三階段さんかいだんがあるといふことをはじめてとなへたひとは、今日こんにちから百年ひやくねんばかり以前いぜんきてゐた、デンマルクの學者がくしやトムゼンであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
たゞ櫻島さくらじまはかういふ大噴火だいふんか百年ひやくねんあるひ二三百年にさんびやくねん間隔かんかくもつ繰返くりかへすので、したがつて鎔岩ようがん流出量りゆうしゆつりようおほく、前回ぜんかい場合ばあひいちろく立方粁りつぽうきろめーとる計算けいさんせられてゐるが
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
つぎに名高なだかうた書物しよもつは、萬葉集まんにようしゆう書物しよもつになつてのち百年ひやくねん以上いじようつてからた、古今集こきんしゆうといふ歌集かしゆうであります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
さだめし山口やまぐち百年ひやくねん不作ふさくだとでもひやうして、つまたるもの風上かざかみへもかれぬをんなはれましてしやう。
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
のをのこ國訛くになまりにや、百年ひやくねんといふが百年々々ハコネ/\きこゆるもをかしくいま名所めいしよとなりぬ。
逗子だより (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
はるからなつにかけてやまゆきえたころが、この山火事やまかじ一番いちばんおほときで、煙草たばこがらや、たきをしたひとのちよっとした不注意ふちゆういで、百年ひやくねんかゝつて出來上できあがつた森林しんりん數時間すうじかんもたゝないあひだ
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
これは立派りつぱなお姿すがただと感心かんしんして、佛教ぶつきようしんずるものもおほ出來できたのですが、そのうち日本につぽんでも佛像ぶつぞうつくるようになり、それから百年ひやくねんもたゝない奈良朝ならちようごろになつては
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
して、百年ひやくねん以来いらい天守てんしゆあるあやしいものゝさらはれて、いまらるゝとほりの苦艱くげんける……なにとぞおもむきを、温泉をんせんいま逗留とうりうするをつとつたへて、寸時すんじはや人間界にんげんかいたすけられたい。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
阿蘇あそはこの百年ひやくねんぐらゐのあひだ平均へいきん十一年目じゆういちねんめ活動かつどう繰返くりかへしてゐるが、それはそのみつつのいけのいづれかゞ活氣かつきていするにるものである。しかしながら、まれにはほか場所ばしよからすこともある。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
なかにも有名ゆうめいなのは、いまから百年ひやくねんばかりまへに、近江あふみ木内石亭きのうちせきていといふひとで、これらの人達ひとたちおほあつめてゐるあひだに、これは天狗てんぐ使つかつたものだとか神樣かみさまのものとかではなくて
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)