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気力
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きりょく
ふりがな文庫
“
気力
(
きりょく
)” の例文
旧字:
氣力
そうして、
苦
(
くる
)
しそうな
息
(
いき
)
づかいをしていました。
口笛
(
くちぶえ
)
を
吹
(
ふ
)
きましても、ついてくる
気力
(
きりょく
)
がもうボンにはなかったのであります。
おじいさんの家
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
壁を見詰めている彼の瞳の中に、なんだかこう新しい
気力
(
きりょく
)
が浮んできたように見えた。壁に、どうしたものかたくさんの蠅が止まっている。
蠅
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
と口をゆがめて
歯
(
は
)
ぎしりをしたまま、早足の燕作は、
腰
(
こし
)
を立てる
気力
(
きりょく
)
もなく、なにかわけのわからないことを
叫
(
さけ
)
びつづけた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
でもそのときには、もう奥がたも気が遠くなって、死んだようになっていましたから、とても立ちあがって、
兄弟
(
きょうだい
)
たちを
迎
(
むか
)
える
気力
(
きりょく
)
はありませんでした。
青ひげ
(新字新仮名)
/
シャルル・ペロー
(著)
それは
気力
(
きりょく
)
と、
権力
(
けんりょく
)
における
自信
(
じしん
)
とが
足
(
た
)
りぬので。
命令
(
めいれい
)
、
主張
(
しゅちょう
)
、
禁止
(
きんし
)
、こう
云
(
い
)
うことは
凡
(
すべ
)
て
彼
(
かれ
)
には
出来
(
でき
)
ぬ。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
しかしながらいまのこの人には、そんな
内心
(
ないしん
)
にいくぶん
自負
(
じふ
)
しているというような、
気力
(
きりょく
)
は
影
(
かげ
)
もとどめてはいない。きどって
黙
(
だま
)
っていた、むかしのおもかげがただその
形
(
かたち
)
ばかりに残ってるのだ。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
「
気分
(
きぶん
)
がわるいの?」と、
彼女
(
かのじょ
)
は、こんど
耳
(
みみ
)
もとへ
口
(
くち
)
を
近
(
ちか
)
づけて、いいました。けれど、
小僧
(
こぞう
)
さんには、
答
(
こた
)
えるだけの
気力
(
きりょく
)
がなかったのです。
波荒くとも
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
学士は一人でコツコツと組立を急いでいたけれど、十一時になると、もう
気力
(
きりょく
)
が無くなったと見え、ペンチを機械台の上に
抛
(
ほう
)
り出してしまった。
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
彼
(
かれ
)
は、
絶体絶命
(
ぜったいぜつめい
)
を
感
(
かん
)
じた。
数秒
(
すうびょう
)
の
後
(
のち
)
に、
自分
(
じぶん
)
の
体
(
からだ
)
が、
幾
(
いく
)
十
尺
(
しゃく
)
の
高
(
たか
)
いところから
地上
(
ちじょう
)
に
落下
(
らっか
)
して
粉砕
(
ふんさい
)
するのだと
意識
(
いしき
)
するや、
不思議
(
ふしぎ
)
にも、
気力
(
きりょく
)
が
出
(
で
)
て
跳
(
は
)
ね
上
(
あ
)
がった。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼らは、失敗してこっちへ戻ってくるともうすっかり
気力
(
きりょく
)
がなくなってね、そのうえにあの世界でいろいろな
邪悪
(
あく
)
に
染
(
そ
)
まって、それを洗いおとすために、それはそれはひどい苦しみをくりかえすのだ。
霊魂第十号の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
彼
(
かれ
)
らは、やがて
年
(
とし
)
をとり、
気力
(
きりょく
)
がなくなり、
永久
(
えいきゅう
)
にふるさとを
見捨
(
みす
)
てなければならないのでした。
砂漠の町とサフラン酒
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのうちにボンは、しだいに
気力
(
きりょく
)
が
衰
(
おとろ
)
えてゆきました。
正雄
(
まさお
)
や、
姉
(
ねえ
)
さんがその
名
(
な
)
を
呼
(
よ
)
びましたけれど、しまいには、まったくその
声
(
こえ
)
がボンには
聞
(
き
)
こえないようになりました。
おじいさんの家
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかし、いかにやさしい、
信仰深
(
しんこうぶか
)
いお
母
(
かあ
)
さんでも、
疲
(
つか
)
れれば、しぜんと
眠気
(
ねむけ
)
を
催
(
もよお
)
し、
眠
(
ねむ
)
ることによって、
気力
(
きりょく
)
を
回復
(
かいふく
)
する、
若
(
わか
)
い、
健康
(
けんこう
)
な
肉体
(
にくたい
)
の
持
(
も
)
ち
主
(
ぬし
)
たることに
変
(
か
)
わりはありません。
雲と子守歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
神
(
かみ
)
さまからもらった、
手
(
て
)
と
足
(
あし
)
にしかたよらないからだ。
気力
(
きりょく
)
のない
人間
(
にんげん
)
だけが
手
(
て
)
と
足
(
あし
)
を
持
(
も
)
ちながら、
働
(
はたら
)
くのを
忘
(
わす
)
れて、はじ
知
(
し
)
らずにも、
頭
(
あたま
)
ばかり
下
(
さ
)
げて、おめぐみにあずかろうとする。
きつねをおがんだ人たち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
太郎
(
たろう
)
は、これを
見
(
み
)
ると、きっとどこかで、わしかなにものかと
戦
(
たたか
)
って
傷
(
きず
)
を
受
(
う
)
けてきたにちがいない、そうして、ここまで
飛
(
と
)
んできて、ついに
気力
(
きりょく
)
を
失
(
うしな
)
って
落
(
お
)
ちたのだと
思
(
おも
)
いましたから、
彼
(
かれ
)
は
薬売り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
からすは、ようようのことで、
命
(
いのち
)
は
助
(
たす
)
かりましたけれど、
翼
(
つばさ
)
は
傷
(
きず
)
ついて、
体
(
からだ
)
は、うえと
寒
(
さむ
)
さのために、
綿
(
わた
)
のように
疲
(
つか
)
れて、
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
にしっかり
止
(
と
)
まっているだけの
気力
(
きりょく
)
もなくなってしまいました。
一本のかきの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
小
(
ちい
)
さなものの
耳
(
みみ
)
は、たしかだ。ほんとうに、
子供
(
こども
)
たちのいうとおり、このオルガンは、
愉快
(
ゆかい
)
な
音
(
ね
)
がしない。こわれているからだ。しかし
俺
(
おれ
)
には、もう、それを
新
(
あたら
)
しく
造
(
つく
)
るだけの
気力
(
きりょく
)
がなくなった。
楽器の生命
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「それだから、
気力
(
きりょく
)
も、
勇気
(
ゆうき
)
もなかったのだ。」
心の芽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
力
常用漢字
小1
部首:⼒
2画
“気”で始まる語句
気
気色
気遣
気勢
気持
気質
気障
気配
気味
気高