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横目
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よこめ
ふりがな文庫
“
横目
(
よこめ
)” の例文
長庵は
横目
(
よこめ
)
でジロリと
眺
(
なが
)
め
空嘯
(
そらうそふ
)
けば十兵衞は何れ
歸村
(
きそん
)
を致せし上御禮の仕樣もありぬべしと
親
(
ちか
)
しき中にも
禮義
(
れいぎ
)
を知る弟が心ぞしほらしき
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
その水へ半分顔を
浸
(
ひた
)
して
泳
(
およ
)
ぎながら
横目
(
よこめ
)
で海岸の方を見ますと、
泥岩
(
でいがん
)
の向うのはずれは高い草の
崖
(
がけ
)
になって木もゆれ雲もまっ白に光りました。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
彼は
横目
(
よこめ
)
で時計を見た。時間は休みの
喇叭
(
らっぱ
)
までにたっぷり二十分は残っていた。彼は出来るだけ
叮嚀
(
ていねい
)
に、下検べの出来ている四五行を訳した。
保吉の手帳から
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その
絵巻
(
えまき
)
を
展
(
ひろ
)
げた
川筋
(
かわすじ
)
の
景色
(
けしき
)
を、
見
(
み
)
るともなく
横目
(
よこめ
)
で
見
(
み
)
ながら、千
吉
(
きち
)
と
鬼
(
おに
)
七は
肩
(
かた
)
をならべて、
静
(
しず
)
かに
橋
(
はし
)
の
上
(
うえ
)
を
浅草御門
(
あさくさごもん
)
の
方
(
ほう
)
へと
歩
(
あゆ
)
みを
運
(
はこ
)
んだ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「かまきりも
大
(
おお
)
きいから、かまを
振
(
ふ
)
り
上
(
あ
)
げて、
横目
(
よこめ
)
で、じっとひきがえるを
見
(
み
)
ていたぞ。」と、お
父
(
とう
)
さんは、
答
(
こた
)
えました。
宿題
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
さてやがて
乗込
(
のりこ
)
むのに、
硝子窓
(
ガラスまど
)
を
横目
(
よこめ
)
で
見
(
み
)
ながら、
例
(
れい
)
のぞろ/\と
押揉
(
おしも
)
むで
行
(
い
)
くのが、
平常
(
いつも
)
ほどは
誰
(
だれ
)
も
元気
(
げんき
)
がなさゝうで、
従
(
したが
)
つて
然
(
さ
)
まで
混雑
(
こんざつ
)
もしない。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
矢倉温泉の駅から、東京の方に近い第一番めの駅は、
横目
(
よこめ
)
駅で、そこに、横目町という、小さい町があるのです。
天空の魔人
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
おだやかならぬ一族の様子が
上
(
かみ
)
に聞えた。
横目
(
よこめ
)
が
偵察
(
ていさつ
)
に出て来た。山崎の屋敷では門を厳重に
鎖
(
とざ
)
して静まりかえっていた。市太夫や五太夫の宅は空屋になっていた。
阿部一族
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
われわれとて、軒並食って歩いたわけではないが、通りがかりに
横目
(
よこめ
)
で見て、上・中・下どんな寿司を売る店か分るのである。もちろん、こうなるまでには、
大分
(
だいぶ
)
寿司代を
払
(
はら
)
っている。
握り寿司の名人
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
「
勘次
(
かんじ
)
、
此
(
こ
)
の
竹
(
たけ
)
はどうしたんだな」
巡査
(
じゆんさ
)
は
横目
(
よこめ
)
に
勘次
(
かんじ
)
を
見
(
み
)
ていつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
蝸牛
(
かたつむり
)
めが
答
(
こた
)
へて
云
(
い
)
つた、『
早
(
はや
)
い、
早
(
はや
)
い!』と
横目
(
よこめ
)
で
睨
(
ね
)
めて——
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
ラクダルは
此
(
こ
)
の
樣
(
さま
)
をぢろり
横目
(
よこめ
)
で
見
(
み
)
たが、
默
(
だま
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
時に
獄丁
(
ごくてい
)
の
横目
(
よこめ
)
と申す者が
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
立会
(
たちあ
)
う“
横目
(
よこめ
)
”
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と
七輪
(
しちりん
)
の
上
(
うへ
)
を
見計
(
みはか
)
らひ、
風呂敷
(
ふろしき
)
を
受取
(
うけと
)
つて、
屋臺
(
やたい
)
へ
立
(
た
)
ち、
大皿
(
おほざら
)
からぶツ/\と
煙
(
けむり
)
の
立
(
た
)
つ、
燒
(
や
)
きたてのを、
横目
(
よこめ
)
で
睨
(
にら
)
んで、
竹
(
たけ
)
の
皮
(
かは
)
の
扱
(
しご
)
きを
入
(
い
)
れる、と
飜然
(
ひらり
)
と
皮
(
かは
)
の
撥
(
は
)
ねる
上
(
うへ
)
へ
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
鷺
(
さぎ
)
をつかまえてせいせいしたとよろこんだり、白いきれでそれをくるくる
包
(
つつ
)
んだり、ひとの
切符
(
きっぷ
)
をびっくりしたように
横目
(
よこめ
)
で見てあわててほめだしたり、そんなことを一々考えていると
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
明
(
あ
)
くる
日
(
ひ
)
も
男
(
おとこ
)
は、
昨日
(
きのう
)
と
同
(
おな
)
じほどの
重
(
おも
)
い
荷
(
に
)
を
引
(
ひ
)
かせたのです。
牛
(
うし
)
は、
汗
(
あせ
)
を
滴
(
た
)
らして
車
(
くるま
)
を
引
(
ひ
)
きました。そのうち、
餡
(
あん
)
ころもちを
売
(
う
)
る
店
(
みせ
)
の
前
(
まえ
)
へさしかかると、
男
(
おとこ
)
は、ちょっと
店
(
みせ
)
の
方
(
ほう
)
を
横目
(
よこめ
)
で
見
(
み
)
て
ある男と牛の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
拜見
(
はいけん
)
致しますから
何卒
(
どうぞ
)
夫までお寢なさらずにお待なすつて下さいと
言
(
いひ
)
つゝ
一寸
(
ちよつと
)
男の顏
横目
(
よこめ
)
で見たはお光の方に深き意の有とも知ず音羽小町と言るゝ程の
美人
(
びじん
)
にてらされ庄兵衞五
體
(
たい
)
宛然
(
さながら
)
蕩
(
とろけ
)
る如く
何
(
いつ
)
もピンシヤン
爲
(
す
)
る娘が今日に限つて自分の
方
(
はう
)
から夜が
更
(
ふけ
)
たらば忍んで行うと言のは
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
横目
(
よこめ
)
に
框
(
かまち
)
をすかして、
片頬
(
かたほ
)
に
笑
(
ゑみ
)
を
含
(
ふく
)
むで、
堪
(
たま
)
らないといつたやうな
聲
(
こゑ
)
で
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
横
常用漢字
小3
部首:⽊
15画
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
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横目役