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幽靈
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いうれい
ふりがな文庫
“
幽靈
(
いうれい
)” の例文
新字:
幽霊
「十八、父親が變りもので自分の名前に
鬼
(
おに
)
が付いてゐるくらゐだから、娘の名前にも
幽靈
(
いうれい
)
の幽の字を取つて、お幽とつけたといふことで」
銭形平次捕物控:300 系図の刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
こゝへ
立
(
た
)
つたお
救小屋
(
すくひごや
)
へ、やみの
夜
(
よ
)
は、わあツと
言
(
い
)
ふ
泣聲
(
なきごゑ
)
、たすけて——と
言
(
い
)
ふ
悲鳴
(
ひめい
)
が、
地
(
ち
)
の
底
(
そこ
)
からきこえて、
幽靈
(
いうれい
)
が
顯
(
あら
)
はれる。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「我が
影
(
かげ
)
の我を
追
(
おひ
)
けり
冬
(
ふゆ
)
の
月
(
つき
)
」と人之を
疑
(
うたが
)
ふ時は
柳
(
やなぎ
)
の
掛
(
かゝ
)
り
紙鳶
(
たこ
)
も
幽靈
(
いうれい
)
かと
思
(
おもひ
)
石地藏
(
いしぢざう
)
も
追剥
(
おひはぎ
)
かと
驚
(
おどろ
)
くが
如
(
ごと
)
し然ば大橋文右衞門の女房お政は
夫
(
をつと
)
の身の上を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
宗助
(
そうすけ
)
と
御米
(
およね
)
の
一生
(
いつしやう
)
を
暗
(
くら
)
く
彩
(
いろ
)
どつた
關係
(
くわんけい
)
は、
二人
(
ふたり
)
の
影
(
かげ
)
を
薄
(
うす
)
くして、
幽靈
(
いうれい
)
の
樣
(
やう
)
な
思
(
おもひ
)
を
何所
(
どこ
)
かに
抱
(
いだ
)
かしめた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
幽靈
(
いうれい
)
のやうに
細
(
ほそ
)
く
白
(
しろ
)
き
手
(
て
)
を
二
(
ふた
)
つ
重
(
かさ
)
ねて
枕
(
まくら
)
のもとに
投出
(
なげいだ
)
し、
浴衣
(
ゆかた
)
の
胸
(
むね
)
少
(
すこ
)
しあらはに
成
(
な
)
りて、
締
(
し
)
めたる
緋
(
ひ
)
ぢりめんの
帶
(
おび
)
あげの
解
(
と
)
けて
帶
(
おび
)
より
落
(
おち
)
かゝるも
艶
(
なまめ
)
かしからで
慘
(
いた
)
ましのさまなり。
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
定
(
さだ
)
めて
腐
(
くさ
)
りかけてゐるであらうし、また
眞夜中
(
まよなか
)
の
幾時
(
いくとき
)
かは
幽靈
(
いうれい
)
も
出
(
で
)
るといふ……えゝ、どうしょう、
目
(
め
)
が
覺
(
さ
)
めたら?……
厭
(
いや
)
らしい
其
(
その
)
臭
(
にほひ
)
と、
聞
(
き
)
けば
必然
(
きっと
)
狂亂
(
きちがひ
)
になるといふ
彼
(
あの
)
曼陀羅華
(
まんだらげ
)
を
根
(
ね
)
びくやうな
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
娯樂
(
ごらく
)
ものの
講談
(
かうだん
)
に、
近頃
(
ちかごろ
)
大立
(
おほだて
)
ものの、
岡引
(
をかつぴき
)
が、つけて、
張
(
は
)
つて、
見
(
み
)
さだめて、
御用
(
ごよう
)
と、
捕
(
と
)
ると、
其
(
そ
)
の
幽靈
(
いうれい
)
は……
女
(
わか
)
い
女
(
をんな
)
とは
見
(
み
)
たものの
慾目
(
よくめ
)
だ。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
江戸開府以來の捕物の名人と言はれた錢形の平次が、
幽靈
(
いうれい
)
から手紙を貰つたといふ不思議な事件は、子分のガラツ八こと、八五郎の思ひも寄らぬ
縮尻
(
しくじり
)
から始まりました。
銭形平次捕物控:164 幽霊の手紙
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
必定
幽靈
(
いうれい
)
か又は
狐狸
(
こり
)
の類か惣内に化たるか
予
(
よ
)
が目には見分らず汝等は親子の事故
目利
(
めきゝ
)
も
屹度
(
きつと
)
知れるで有う幽靈か又
化生
(
けしやう
)
か何ぢや汝等が目には何と見えるコレ九郎兵衞ふか頭を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
嘘
(
うそ
)
か
眞
(
まこと
)
か、
本所
(
ほんじよ
)
の、あの
被服廠
(
ひふくしやう
)
では、つむじ
風
(
かぜ
)
の
火
(
ひ
)
の
裡
(
なか
)
に、
荷車
(
にぐるま
)
を
曳
(
ひ
)
いた
馬
(
うま
)
が、
車
(
くるま
)
ながら
炎
(
ほのほ
)
となつて、
空
(
そら
)
をきり/\と
𢌞
(
まは
)
つたと
聞
(
き
)
けば、あゝ、その
馬
(
うま
)
の
幽靈
(
いうれい
)
が、
車
(
くるま
)
の
亡魂
(
ばうこん
)
とともに
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「よし行つて見よう。
幽靈
(
いうれい
)
を縛るのも
洒落
(
しやれ
)
て居るだらう。案内してくれ」
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
やあ、えらい
事
(
こと
)
に
成
(
な
)
りました。……
柳原
(
やなぎはら
)
の
燒
(
やけ
)
あとへ、
何
(
ど
)
うです。……
夜鷹
(
よたか
)
より
先
(
さき
)
に
幽靈
(
いうれい
)
が
出
(
で
)
ます。……
若
(
わか
)
い
女
(
をんな
)
の
眞白
(
まつしろ
)
なんで。——
自警隊
(
じけいたい
)
の
一豪傑
(
あるがうけつ
)
がつかまへて
見
(
み
)
ると、それが
婆
(
ばゞあ
)
だ。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「それが、
自分
(
じぶん
)
だといふのだらう。……
幽靈
(
いうれい
)
でもいゝ、
橋
(
はし
)
へ
連出
(
つれだ
)
してくれないか。」
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
眞個
(
まつたく
)
ですな、いまお
話
(
はなし
)
のその
邊
(
へん
)
らしい。……
私
(
わたし
)
の
友
(
とも
)
だちは
泥龜
(
すつぽん
)
のお
化
(
ばけ
)
どころか、
紺蛇目傘
(
こんじやのめ
)
をさした
女郎
(
ぢよらう
)
の
幽靈
(
いうれい
)
に
逢
(
あ
)
ひました。……おなじく
雨
(
あめ
)
の
夜
(
よ
)
で、
水
(
みづ
)
だか
路
(
みち
)
だか
分
(
わか
)
らなく
成
(
な
)
りましてね。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
幽
常用漢字
中学
部首:⼳
9画
靈
部首:⾬
24画
“幽靈”で始まる語句
幽靈坂
幽靈火
幽靈船