“慾目”の読み方と例文
読み方割合
よくめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
娯樂ごらくものの講談かうだんに、近頃ちかごろ大立おほだてものの、岡引をかつぴきが、つけて、つて、さだめて、御用ごようと、ると、幽靈いうれいは……わかをんなとはたものの慾目よくめだ。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
同役への義理である。森岡丹後も親の慾目よくめから末子の丹三郎をそれほど劣った子とは思っていないらしく
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
そんな調子に、筑阿弥ちくあみは絶えず口ぎたなく日吉をこき使ったが、母の甘い慾目よくめばかりでなく、実際、寺から帰って来た後の日吉は、生れ変ったようによく働いた。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)