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慾目
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よくめ
ふりがな文庫
“
慾目
(
よくめ
)” の例文
娯樂
(
ごらく
)
ものの
講談
(
かうだん
)
に、
近頃
(
ちかごろ
)
大立
(
おほだて
)
ものの、
岡引
(
をかつぴき
)
が、つけて、
張
(
は
)
つて、
見
(
み
)
さだめて、
御用
(
ごよう
)
と、
捕
(
と
)
ると、
其
(
そ
)
の
幽靈
(
いうれい
)
は……
女
(
わか
)
い
女
(
をんな
)
とは
見
(
み
)
たものの
慾目
(
よくめ
)
だ。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
同役への義理である。森岡丹後も親の
慾目
(
よくめ
)
から末子の丹三郎をそれほど劣った子とは思っていないらしく
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
そんな調子に、
筑阿弥
(
ちくあみ
)
は絶えず口ぎたなく日吉をこき使ったが、母の甘い
慾目
(
よくめ
)
ばかりでなく、実際、寺から帰って来た後の日吉は、生れ変ったようによく働いた。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
親の
慾目
(
よくめ
)
かは知れませんが、師匠のお手本によって描いたものを見ましても
能
(
よ
)
くまあこんなに描けるものだと思ったこともありまして、子供の前ではいえないことだが
幕末維新懐古談:72 総領の娘を亡くした頃のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
午飯
(
ごはん
)
をしまつて少し過ぎると、二人の
従妹
(
いとこ
)
が参り升たから
蜀畑
(
たうもろこしばたけ
)
を見せ、手製の
亭
(
ちん
)
を見せると、二人は
慾目
(
よくめ
)
で見る私さへ満足するほどに
賞揚
(
ほめそや
)
してくれ升て、私も大分得意になり
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
▼ もっと見る
器量のいい赤ん坊でなかった事が不幸ではあったけれど、千穂子自身は、生れた赤ん坊に、一ヶ月近くもなじんで来ると、器量なぞのよしあしなぞ親の
慾目
(
よくめ
)
で考える事も出来なかった。
河沙魚
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
いかなる場合にもまだどこかの
谷陰
(
たにかげ
)
に、
活
(
い
)
きて時節を待っているものと、想像してみずにはいられなかったでもあろうが、単にそのような
慾目
(
よくめ
)
からでなくとも、現実に久しい歳月を過ぎてのち
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
これも
佳
(
い
)
い
娘
(
こ
)
だと思いまする年寄の
慾目
(
よくめ
)
、人ごとながら
自惚
(
うぬぼれ
)
でございましょう、それで附かぬことをお話し申しますようではございますけれども旦那様、後生でございます
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
戦の
統率
(
とうそつ
)
ぶりも
養父
(
おや
)
の
慾目
(
よくめ
)
ばかりでなく大出来でした。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
慾
漢検準1級
部首:⼼
15画
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
“慾”で始まる語句
慾
慾張
慾得
慾望
慾心
慾念
慾気
慾情
慾深爺
慾張婆