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ねんせい
「
先生、
僕たちの
拾ったすずめを、だまって
持っていこうとするから、いけないのです。」と、
青木が、六
年生の
行為を
非難しました。
それから
菫、
蒲公英、
桔梗、
女郎花、
菊……一
年生の
草花の
精は、
何れも
皆小供の
姿をしたものばかり、
形態は
小柄で、
眼のさめるような
色模様の
衣裳をつけて
居りました。
「そんなものを、
教室へ
持って
入っては、いけないな。」と、おっしゃいました。六
年生は、それ
見ろといわぬばかりの
顔つきをしました。
「どうして、こんな
遠いところまで、
遠足にいらしたのだろう? きっと
来年、
卒業する六
年生かもしれない。どれ、
走っていって
見よう。」
「やはり、それがいい。」と、
青木も、
小田も、
賛成しました。六
年生の
二人は、
反対しなかったが、だまっていました。
「いいんですね。
名まえを
書きましたか。
今年から二
年生ですよ。」と、お
母さんが
注意をなさいますと、
正ちゃんは
昨日あたりから、あたたかな
風が、
吹きはじめました。もう
春がやってくるのです。
吉雄の
学年試験も
終わって、
来月からは六
年生になるのでした。
また、
秋の
運動会の
日であった。それは、
自分が六
年生のときであったが、
徒歩競争に
出るのをお
母さんは、やはり、あの
桜の
木の
下に
立って
見ていられた。
いま、
正吉さんは、
中学の二
年生で、
吉雄さんは、
今年、
中学を
卒えて
上の
学校へ
入ったのであります。
お
隣の
勇ちゃんがきて、
寒ぶなを
釣りにいかないかと
誘った。
勇ちゃんは、
中学の三
年生だ。
良ちゃんは、いま
中学の一
年生です。ある
日学校から
帰ると、お
母さんに
向かって
ことし三
年生になった
妹が、まだ
自分のすわる
机を
持っていないので、いつも
茶の
間のちゃぶ
台や、えんがわで、かばんから
本を
出して、
勉強しているのを
見て、
母は、かわいそうに
思って
「
僕は
今年四
年生だ。いちばん
修身と
歴史が
好きだよ。
君は? ……」
お
母さんは、
過ぎ
去った
日のことを
思い
出していられました。それはまだ
良ちゃんが、
小学二
年生ごろのことであります。
事変前で、
町には、お
菓子もいろいろあれば、
卵などもたくさんありました。
やきゅうぼうを かぶった かわいらしい 一
年生の
小さい
子が、
学校の かえりに、ももの
花を もって いると、あたまの
大きい つよそうな
子が、その
花を よこせと いったの。
「三
年生になったのですから、
新しいのを
着ていらっしゃい。」
「ああ、あの
子なら 三
年生の きゅうちょうだよ。」