容易ようゐ)” の例文
ロレ はれ、それは物怪もっけ不運ふうんの! 眞實しんじつ重大ぢゅうだい容易ようゐならぬ用向ようむきその書面しょめん、それが等閑なほざりになったうへは、どのやうな一大事だいじ出來でけうもれぬ。
ちかやうでも海上かいじやうの三容易ようゐでない、無限むげん大海原おほうなばらたゞよつてつたあひだこそ、しまさへ見出みいだせば、たゞちにたすかるやうかんがへてつたが、仲々なか/\左樣さうかぬ。
是等は玩弄品ぐわんろうひんか裝飾品か貨幣くわへいの如き用を爲せしもの容易ようゐ考定かうていする事能はずと雖も、石鏃せきぞく本來の用及ひ主要しゆゑうの用は、此所にかかげたる名稱めいせう意味いみする通り
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
かゝる淺薄せんぱくなる研究けんきうもつて、日本先住民にほんせんじうみん大疑問だいぎもんくわんし、解决かいけつ容易ようゐあたらるべきか、如何どうか。
りながらこの問題もんだいじつ哲學てつがく領分れうぶんぞくするもので、容易ようゐ解決かいけつされぬ性質せいしつのものである。
建築の本義 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
山の頂上に出で其後そのご国境こくけうとする所をみてかへらんとするを云ふなり、二派各其困難こんなんの度を比較して利害得失りがいとくしつべ、甲論乙駁容易ようゐけつせず、数時間をつひに水源論多数たすうめ之れに一决す
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
御調べの程ひとへに御願ひ申上ますと申立ければ越前守殿いなとよ願ひ人光其は容易ようゐならざる事件ことがらなれば胡亂うろんなる儀は取上には成らぬぞとく了簡れうけんして申立よ差添さしそへ店請たなうけ人清右衞門其方儀は八ヶ年以前右の事柄ことがら心得居るや又如何なるえんにて母子共ぼしとも世話致し居りしやと尋問たづねありしかば清右衞門つゝしんでおそながら道十郎は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
自動冐險鐵車じどうぼうけんてつしや! あゝこの前代未聞ぜんだいみもんなる鐵車てつしや製造せいざうは、隨分ぜいぶん容易ようゐことではあるまい。しかし、わたくし一個いつこ男子だんしである。
いくら注意ちういはらつても、却々なか/\我々われ/\に——其遺物そのゐぶつの一破片はへんでも——れることむづかしからうとかんがへてたのが、う、容易ようゐ發見はつけんせられてると、おほいに趣味しゆみかんぜずんばあらずである。
なに左樣さうでない、このじう泥土どろと、松脂まつやにとで、毛皮けがわてつのやうにかためてるのだから、小銃せうじう彈丸たまぐらいでは容易ようゐつらぬこと出來できないのさ。』とわたくしなぐさめた。