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ふりがな文庫
“
家々
(
いえいえ
)” の例文
伯父
(
おじ
)
さんの
住
(
す
)
んでいる
町
(
まち
)
は、
都会
(
とかい
)
の
片端
(
かたはし
)
であって、たてこんでいる
小
(
ちい
)
さな
家々
(
いえいえ
)
の
上
(
うえ
)
に、
雲
(
くも
)
のない
空
(
そら
)
から
日
(
ひ
)
が
照
(
て
)
りつけていました。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と
海老之丞
(
えびのじょう
)
が
答
(
こた
)
えました。これは
昨日
(
きのう
)
まで
錠前屋
(
じょうまえや
)
で、
家々
(
いえいえ
)
の
倉
(
くら
)
や
長持
(
ながもち
)
などの
錠
(
じょう
)
をつくっていたのでありました。
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
処々
(
ところどころ
)
の
館
(
たて
)
の
主
(
ぬし
)
の伝記、
家々
(
いえいえ
)
の盛衰、昔よりこの
郷
(
ごう
)
に
行
(
おこな
)
われし歌の数々を始めとして、深山の伝説またはその奥に住める人々の物語など、この老人最もよく知れり。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
武田の
士卒
(
しそつ
)
は、
呂宋兵衛
(
るそんべえ
)
らのために森にいましめられていた善良の民を第一に解放し、
衣
(
きぬ
)
なき者には
衣
(
きぬ
)
をあたえ、財は
家々
(
いえいえ
)
へかえしてやり、宝物は寺にはこび返し、老人には
慰安
(
いあん
)
を
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
秋
(
あき
)
も
末
(
すえ
)
のころで、
町
(
まち
)
の
中
(
なか
)
は、いたって
静
(
しず
)
かでした。その
日
(
ひ
)
は、
風
(
かぜ
)
もなく、
青
(
あお
)
い
空
(
そら
)
から、
太陽
(
たいよう
)
が、あたたかに、
家々
(
いえいえ
)
の
屋根
(
やね
)
を
照
(
て
)
らしていました。
どこかに生きながら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
好
(
す
)
き勝手なことをいって、財宝をうばい、衣類食い物を取りあげ、部落の男どもを一人のこらずしばりあげて、その
家々
(
いえいえ
)
へ、
飢
(
う
)
えた
狼
(
おおかみ
)
のごとき野武士が、わがもの顔して、なだれこんだ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
とまだ
少年
(
しょうねん
)
の
角兵ヱ
(
かくべえ
)
が
答
(
こた
)
えました。これは
越後
(
えちご
)
から
来
(
き
)
た
角兵ヱ獅子
(
かくべえじし
)
で、
昨日
(
きのう
)
までは、
家々
(
いえいえ
)
の
閾
(
しきい
)
の
外
(
そと
)
で、
逆立
(
さかだ
)
ちしたり、とんぼがえりをうったりして、一
文
(
もん
)
二
文
(
もん
)
の
銭
(
ぜに
)
を
貰
(
もら
)
っていたのでありました。
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れると、このごろは
毎晩
(
まいばん
)
のように、いい
月
(
つき
)
が
出
(
で
)
ました。
月
(
つき
)
は
町
(
まち
)
の
家々
(
いえいえ
)
を
照
(
て
)
らして、
戸
(
と
)
のすきまからのぞきこみました。
つばめと魚
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
どこからともなく、
口笛
(
くちぶえ
)
の
声
(
こえ
)
が
起
(
お
)
こりますとたちまちの
間
(
あいだ
)
に、
黒
(
くろ
)
い
鳥
(
とり
)
が、たくさん
月
(
つき
)
をかすめて、四
方
(
ほう
)
から
飛
(
と
)
んできて、
町
(
まち
)
の
家々
(
いえいえ
)
の
屋根
(
やね
)
に
止
(
と
)
まりました。
あほう鳥の鳴く日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
重
(
かさ
)
なり
合
(
あ
)
うように、
建
(
た
)
ち
並
(
なら
)
ぶ
家々
(
いえいえ
)
の
屋根
(
やね
)
は、さながら
波濤
(
はとう
)
のごとくでした。
地
(
ち
)
の
上
(
うえ
)
ですむことのできないものは、ここが
唯
(
ゆい
)
一の
場所
(
ばしょ
)
であったかしれません。
どこかに生きながら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
まことに、いい
天気
(
てんき
)
の
日
(
ひ
)
で、のら
仕事
(
しごと
)
の
忙
(
いそが
)
しかったときでありました。
家々
(
いえいえ
)
のものは、みんな
外
(
そと
)
の
圃
(
はたけ
)
に
出
(
で
)
ていて、
家
(
うち
)
にいるものはほとんどありませんでした。
善いことをした喜び
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
自分
(
じぶん
)
たちと
異
(
ちが
)
った
人間
(
にんげん
)
がそばの
家々
(
いえいえ
)
から
顔
(
かお
)
を
出
(
だ
)
してのぞいたり、またその
中
(
なか
)
に
動
(
うご
)
いたりしているようすなどを
見
(
み
)
ると、あちらの
美
(
うつく
)
しい
建物
(
たてもの
)
の
中
(
なか
)
には、もっと
力
(
ちから
)
の
強
(
つよ
)
い
幸福に暮らした二人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
町裏
(
まちうら
)
を
小
(
ちい
)
さな
川
(
かわ
)
が
流
(
なが
)
れていました。
川
(
かわ
)
というよりは、
溝
(
みぞ
)
といったほうがあたっているかもしれません。
家々
(
いえいえ
)
で
流
(
なが
)
した
水
(
みず
)
が
集
(
あつ
)
まって、
一筋
(
ひとすじ
)
の
流
(
なが
)
れをなしているのでありました。
ねずみとバケツの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
鐘
(
かね
)
は、
街
(
まち
)
から
仰
(
あお
)
がれる
山
(
やま
)
の
上
(
うえ
)
に、
鐘楼
(
しょうろう
)
を
建
(
た
)
て、そこにつるされることとなりました。
朝
(
あさ
)
、
晩
(
ばん
)
、その
鐘
(
かね
)
をつくときに、
鐘
(
かね
)
の
響
(
ひび
)
きは、
森
(
もり
)
を
越
(
こ
)
え、
街
(
まち
)
の
家々
(
いえいえ
)
の
空
(
そら
)
に、
鳴
(
な
)
りわたるだろう。
ひすいを愛された妃
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのうちに、
年
(
とし
)
の
暮
(
く
)
れがきまして、そこ、ここの
家々
(
いえいえ
)
では
餅
(
もち
)
をつきはじめました。
金銀小判
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
やがて、そのひづめの
音
(
おと
)
が、
聞
(
き
)
こえなくなると、
後
(
あと
)
には、
夜風
(
よかぜ
)
の
空
(
そら
)
を
渡
(
わた
)
る
音
(
おと
)
がかすかにしました。しかしこうして、ひづめの
音
(
おと
)
は、
夜中
(
よなか
)
、
家々
(
いえいえ
)
の
前
(
まえ
)
をいくたびも
往来
(
おうらい
)
したのであります。
赤い姫と黒い皇子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
々
3画
“家”で始まる語句
家
家内
家中
家来
家鴨
家主
家人
家族
家並
家庭