)” の例文
老夫人と差向いの時に「お日和ひよりがこう続いては麦の肥料こえが利くまいのう」とか、「悪い時に風が出たなあ。非道ひどうならにゃえが」
梅津只円翁伝 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
番「たいでもえ、あたいは理の当然をいうのや、お嬢さまを殺して金子かねを取ったという訳じゃないが、う思われても是非がないと云うのや」
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「百姓もこれ、やって見れば、べっしていもんでもがいんね。朝から晩まで、真黒になってかせいで!」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
「うちうちならえが、札差しを痛めつけられるようでは、栄三郎さまの行く末が思われる。ぶるるッ! これはどうあっても殿様へ申し上げねばならぬ……殿様へ申しあげねばならぬ」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
然し晩になると大概校長さんが来ますからその時だけは幾干いくら気嫌きげんえだが校長さんも感心に如何いくらなんと言われても逆からわないで温和おとなしゅうしているもんだから何時いつか老先生も少しは機嫌が可くなるだ……
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
それあ話してもえ。吾輩としては俯仰ふぎょう天地にじない事件で首を飛ばされたんだから、イクラ話しても構わんには構わんが、しかしだ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
丹「負ってくれたって、ちょっくら四五丁の処なれば負って行ってもいが……よし/\うごぜえます、わしも一生懸命だ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
番「何じゃ、おのれが出る幕じゃアない、汝は飯炊めしたきだから台所に引込ひっこんで、飯のこげぬように気を附けてれ、此様こないな事に口出しをせぬでもいわ」
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
どこへ出したらえかチョット見当が附かんで困っておったところだが……まさかソコを探知して受取りに来たんじゃあるまいな……君は……。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
檀家の機嫌気づまとるは容易ようえなものじゃアないじゃて、だから折々は気晴しも無ければ成らん、気を晴さんでは毒じゃ、泊ってもえがじゃ
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
おろさなければあの小僧をたたき殺すがえかチウてな。胸の処の生首なまくび刺青いれずみをまくって見せよった。ムフムフ」
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
眞「そんな事を云うても来てえるのは知っているからえけません、宵にお目に懸って此方こっちゃに泊ってもいと云うたのだから」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
、物理、化学で固めた船で走るんじゃろ。それが信じられん奴は……君や僕が運用する数理計算が当てにならんナンテいう奴は、最初はなから船に乗らんが
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
林「心配しんぺいしねえでもえ、大丈夫だよ、少し理由わけがあるだ、おけくさん、ま一盃えっぺい飲めなせえ、おまえ今日は平日いつもより別段におつこしいように思われるだね」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「それは当り前の話じゃ。襟半の内輪を知り抜いとる私が証人に立ってもえ。昔から腕前うでのない、手柄望みの役人は、すぐに弱い正直者を罪に落そうとするものじゃてや」
清「大丈夫でえじょうぶだ、あゝゝ魂消たあんまり小言を云わねえがえよ、義理立をして見す/\子を殺すようなことが出来る、もう其様そんなに心配しねえが宜えよ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「イヤ。これは恐縮でした。……実は玄関に妙な患者が来たという話でな。あんた方は今日は、そげな者を相手にされん方がえと思うたけに、私が立って来ましたのじゃが」
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
重「はい大きに有難う、誠にとおとこに御苦労さま、婆アさま腹アったろう、何もないがおまんまア喰ってくがい」
萎縮腎いしゅくじんも一所に来ているようじゃ。漢法に書痙しょけいという奴があるがアンタのは酒痙じゃろう。今に杯が持たれぬようになるよ。ハハハハ。とにかく暫く書くのを止めた方がえ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
母「別れエつれえたッておっぬじゃアなし、関取がに逢って敵いって目出度くけえって来たらえじゃアねえか」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
鍛練に鍛練を重ねても十分につとまるかどうか判らぬとがお能の常習つねじゃ。そげな卑屈な心掛で舞台に出てもえものと思うてんなさるとな。私の眼の黒いうちは其様そげな事は許さん。
梅津只円翁伝 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
今日はう仕事は出来はすまい、ムヽ仕事と云えばわしも一つ煙草盆をこさえてもらいたいが、何ういうのがいかな……これは前住せんじゅうが持って居ったのじゃが
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
博多児はかたっこの資格チウても別段に困難むずかしい資格は要りません。懲役に行かずに飯喰いよれあ、それでえ訳で……もっともこれが又、博多児の資格の中でも一番困難しい資格で御座います。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
五八「なに身い投るって、止しなせえ、止すがえよ、此んなちっけえとこ這入へえって死ねるもんじゃアねえ」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「婆さん。留めるな留めるな。もうえもう良え。立たしとけ立たしとけ。こげな式の時には見送りに立たぬものと昔からなっとるが、今の若い者は流儀が違うでのう。心配せんでもえわい」
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
百「はア細田へ行ったゞかえ、それじゃアちょっくら帰らないなア、婆さま、まア何時も達者でいのう」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「笑いなんな。あたし達の行末が、どうなる事かと思うとなあ。タッタ一度でえけに、あげな可愛い若殿をばシッカリと抱いて寝てみたいと思うわいな。そう思うとわたしゃ胸騒ぎがするわいな」
名君忠之 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
殊に又邪淫の一戒というて此れを破れば魔界へ落るというくらいの大事なものじゃ、それに酒を飲むことが出来でけん、飲酒おんじゅの戒は文珠経にも出てあるじゃ、えか
「アハアハアハ。何でもえ。これから仲よくしてくれい」
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
母「そんなに小言云わねえがえってに、其処そこやめえだからハア手におえねえだよ、あにきどんの側に居ると小言を云われるからおれが側へ来い、さア此方こっちへ来い、/\」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そんなら……えじゃろ。中学生にでもわかる話じゃろ。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そんなに謝らなくってもえよ、先達はおめえさんにえれえ事を云いましたが、若草はわしのためには一人のめいで、実は私のあにきは鋏鍛冶をして江戸の湯島に居やしたが
作「姉御麁朶を取って出さねえとおらを撲るから、放すがえ、見込まれたら蚊帳は助からねえからよ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
しの「エヽ馬鹿な奴のいう事を取上げて余計なことを云わねえがえ、恭太もまた何もいうな……此んなおろかな者のいう事だから、何もわれが小言をいうにゃア及ばねえ」
へえ頂戴ちやうだいを……うも流石さすが御商売柄ごしやうばいがらだけあつて御主人ごしゆじん愛嬌あいけうがあつてにこやかなお容貌かほつき番頭ばんとうさんから若衆わかいしう小僧こぞうさんまでみな子柄こがらいなモシ、じつしいやうですな
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
油断をしねえがうがすとちょっと知らせればそれでえだ、然うすればぐにお嬢様を他家わきへ預けるとか、もなければお内儀様が気イ附けて奉公人も皆起きてらば
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
久留島さまと少々御縁引ごえんびきであるから、おらほうへ来るがえと引取られてるんだそうだが、御亭主も妹も去年お死去なくなりなすって、久留島さまが引取って、小せえうち這入へい
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
文吉ぶんきち藤治郎とうじろう多藏たぞう彌五右衞門やごえもんの七人に買って来て呉れてえ頼まれて、御守が七つ御供物おくもつが七つある、それはえが金が二十両脇から預かって、小さい風呂敷に包んで金がある
此の児はおめえの勝手にしたがえと孩児を男の方へ打投ぶんなげたと見えて、孩児がくだアね、其の声で何を云ってるか聞えなかったが、何でも男の方も腹ア立って、また孩児を女の方へ投返すと
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
田舎客「左様でがんすとも死のうと云うははなはだ心得違い、若い身そらと云うは差迫りますと川などへ飛込んでおっんで仕舞うが、そんな駄目な事はがんせん、能く心を落付けてお頼み申すがい」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
海禪は小さい声で「いから此方こっち這入へえれよ」
あんたは殺さねえふりをするがいよ
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
気遣きづけえしねいが
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)