“あなたがた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
貴所方16.7%
貴下方16.7%
貴方方16.7%
貴君方10.4%
貴女方6.3%
貴方々4.2%
貴方等4.2%
貴嬢方2.1%
客僧方2.1%
読者2.1%
読者方2.1%
貴下等2.1%
貴人2.1%
貴婦人方2.1%
貴所等2.1%
貴方2.1%
貴方所2.1%
貴方達2.1%
貴郎方2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
村「はい、有難う存じます、どうぞおふくろの方さえい様にして下されば、折角の御親切でございますから、私の身の上は貴所方あなたがたにお任せ申します」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
見様みように依っては、大変因縁咄めいておりましてな、貴下方あなたがたの様に新しい学問を修められた方には、少々ムキが悪いかも知れませんが、でもまあ、車中の徒然つれづれに——とでもお思いになって
とむらい機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
お崎「誠に貴方方あなたがたには相済みませんがわたくしも友之助には云うだけの事は申しますから、はい……おれが云うことを能く聞け」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
貴君方あなたがたが上等の二連銃をたずさえて汽車に乗って遠い所へ雉子打きじうちにお出掛なさると随分費用もかかりましょう。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
何にも知らない不束ふつつかなものですから、余所よその女中にいじめられたり、毛色の変った見世物みせものだと、邸町やしきまちの犬にえられましたら、せめて、貴女方あなたがた御贔屓ごひいきに、私をかばって下さいな、後生ですわ、ええ。
錦染滝白糸:――其一幕―― (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
失敬しっけいな!』と、一言ひとことさけぶなりドクトルはまどほう退け。『全体ぜんたい貴方々あなたがたはこんな失敬しっけいなことをっていて、自分じぶんではかんのですか。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
『サア、今度こんど貴方等あなたがた順番じゆんばんです、日本につぽん代表者だいひやうしやとしてなにかおやりなさい。』とわめく、滿塲まんじやう一度いちど拍手はくしゆした。
... 貴嬢方あなたがたがお買わせになると三百五十目の鶏といっても正味二百七、八十目よりありません。残余あとは皆んな胃袋とはらわたの重量のみですアハハ」と仔細しさいを聞いて玉江嬢も呆れ「オヤオヤ」
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
貴嬢方あなたがたが衣服をお買いなすっても反物たんものの地が良いか悪いか色がめるか褪めないかと委しくおしらべになるでしょう。まして人の口へ入れる食物の材料を買う時にはなお厳重に調べなければなりません。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
花の中に、母君の胸がゆらぐ。おお、最惜いとおしの御子おこに、乳飲まそうと思召すか。それとも、私が挙動ふるまいに、心騒ぎのせらるるか。客僧方あなたがたには見えまいが、の底にむものは、昼も星の光を仰ぐ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
親父が寝付いたに内職を致すのだから何程の工銭こうせんも取れません、売り喰いに致して居りましたが、末には、何うも致方がない、読者あなたがたは御存じがありますまいが、貧乏人の身にある事で米薪が切れる
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
読者方あなたがたの御新造様が決して左様さようなさもしいことを遊ばす気遣いは毛頭ございませんが、我々仲間の左衛門尉さえもんのじょうには兎角ありがちのことで
大佐たいさよ、わたくしすでこのしま仲間なかまとなつたいまは、貴下等あなたがた毎日まいにち/\の勞苦らうくをば、いたずらに傍觀ぼうくわんしてるにしのびません、んでもよい。
親しいもののために手軽くつくる炊事の楽しさと共に、男や、貴人あなたがたの知らない心地であろう。
食物しよくもつことついて、すこかんじたことりますから貴婦人方あなたがた御噺おはないたしますが、いま宮本みやもとさんから、段々だん/\御噺おはなしがツて、兒護婦こもり不注意ふちういより、子供こども種々しゆ/″\もの
貴所等あなたがたわたしとは長く御近所に住つて居りますが、今まで仲よく一所に遊ぶ様な機会をりがありませんでした、今晩はくこそ来て下さいました、——今晩貴所方あなたがたをおよび申したのは
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
聞きまづ寛々ゆる/\と御逗留遊ばさるべししかし貴方あなたがたには江戸表不案内ふあんないと申事なれば爰によきさいはひあり私し兄江戸馬喰町二丁目に武藏屋むさしや長兵衞と申て當時たうじ旅宿りよしゆくを致して居るにより是へ先御落着ありて寛々ゆる/\江戸見物を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いま濱田ハマダ宮本ミヤモト兩先生りようせんせい御話おはなしついて、わたくし已徃きおうおいかんじましたること一寸ちよつと貴方所あなたがたまうげましたのです。
「俺はこういう話を覚えているが——貴方達あなたがたが未だ東京に家を持ってる時分、お仙が二階から転がり落ちて、ヒドク頭を打った——それを貴方達は知らずに寝ていたということだが——」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
子爵は貴郎方あなたがたよりも人事に老功でいらっしゃるからまたい御分別があるかもしれません。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)