“あんたがた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
貴女方42.9%
貴客方14.3%
貴所方14.3%
貴方方14.3%
貴方等14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だがねお八重さん、お定さんもだ、まあよつく考へてみるこつたね。俺は奈何でも構はねえが、彼方へ行つてから後悔あとくやみでもする樣ぢや、貴女方あんたがた自分のこつたからね。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
貴客方あんたがた、ちょこッとその花を見て下さらんけ。……めて下さると、何じゃ、白いのを賞めて下されば、取次ぎの白粉おしろいじゃ、いろのを賞めて下されば、内のべにじゃ。一包ずつ、お景物を
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あゝ有難ありがてえ……、此家こゝへ奉公して、外に何にも覚えたことはねえが、く/\十年も経ち、年季が明けて炭屋の店でも開くような事が有ったらば、其の時貴所方あんたがたから千両の荷を
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
『何うしてもないが、貴方方あんたがたが二人——貴方は男だからまあ可いが、矢沢さんが途中で歩けなくなつたら、みんなで山の中へ捨てて来ますぞ。』
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
『私はへえ、面目なくて、うして貴方等あんたがたに合せる顔も無いのでやす——まあ畜生のたことだからせえて(せえては、してのなまり、農夫の間に用ゐられる)、御災難と思つて絶念あきらめて下さるやうに。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)