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鹽辛
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しほから
ふりがな文庫
“
鹽辛
(
しほから
)” の例文
新字:
塩辛
莞爾
(
くわんじ
)
として
聞
(
き
)
きながら、よし/\
其
(
それ
)
もよし、
蒲鉾
(
かまぼこ
)
は
旅店
(
はたごや
)
の
口取
(
くちとり
)
でお
知己
(
ちかづき
)
、
烏賊
(
いか
)
の
鹽辛
(
しほから
)
は
節季
(
せつき
)
をかけて
漬物屋
(
つけものや
)
のびらで
知
(
し
)
る
通
(
とほり
)
、
外郎
(
うゐらう
)
は
小本
(
こほん
)
、
物語
(
ものがたり
)
で
懇意
(
こんい
)
なるべし。
城の石垣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「見ろ、此太繩を切つて落せば、五人は道具部屋の中で
巨石
(
おほいし
)
に打たれて
鹽辛
(
しほから
)
になつて死ぬばかりだ」
銭形平次捕物控:002 振袖源太
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
先
(
ま
)
づ
目
(
め
)
は
海
(
うみ
)
ぢゃ、
終始
(
たえず
)
涙
(
なみだ
)
の
滿干
(
みちひき
)
がある、
身體
(
からだ
)
は
船
(
ふね
)
、
其
(
その
)
鹽辛
(
しほから
)
い
浪
(
なみ
)
を
走
(
はし
)
る、
溜息
(
ためいき
)
は
風
(
かぜ
)
ぢゃ、
涙
(
なみだ
)
の
浪
(
なみ
)
と
共
(
とも
)
に
荒𢌞
(
あれまは
)
り、
涙
(
なみだ
)
はまたそれを
得
(
え
)
て
倍〻
(
ます/\
)
荒
(
あ
)
るゝ、はて、
和
(
なぎ
)
が
急
(
きふ
)
に
來
(
こ
)
なんだら
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
老人等
(
としよりら
)
は
自分
(
じぶん
)
の
騷
(
さわ
)
ぐ
方
(
はう
)
にばかり
心
(
こゝろ
)
を
奪
(
うば
)
はれて
卯平
(
うへい
)
のことはそつちのけにした
儘
(
まゝ
)
であつた。
卯平
(
うへい
)
はそれでも
種々
(
いろいろ
)
な
百姓料理
(
ひやくしやうれうり
)
の
鹽辛
(
しほから
)
い
重箱
(
ぢゆうばこ
)
へ
箸
(
はし
)
をつけて
近頃
(
ちかごろ
)
になく
快
(
こゝろ
)
よかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
するに空腹なる時は途中にて
困
(
こま
)
るならんと
只
(
と
)
ある杉酒屋へ入て酒を五合
熱燗
(
あつかん
)
に
誂
(
あつら
)
へ何ぞ
肴
(
さかな
)
はなきやと問に最早
皆
(
みな
)
賣切
(
うりきれ
)
鰹
(
かつを
)
の
鹽辛
(
しほから
)
ばかりなりと答へけるを
夫
(
そ
)
は何よりの品なりとて五合の酒を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
源吉の
鹽辛
(
しほから
)
聲を聞くと、お菊の死骸に
蠅
(
はへ
)
のやうに
群
(
むら
)
がつた彌次馬は、一ぺんにパツと飛散ります。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
相州
(
さうしう
)
小田原
(
をだはら
)
の
町
(
まち
)
に
電車鐵道
(
でんしやてつだう
)
待合
(
まちあひ
)
の、
茶店
(
ちやみせ
)
の
亭主
(
ていしゆ
)
が
言
(
ことば
)
に
因
(
よ
)
れば、
土地
(
とち
)
の
鹽辛
(
しほから
)
、
蒲鉾
(
かまぼこ
)
、
外郎
(
うゐらう
)
、
及
(
およ
)
び
萬年町
(
まんねんちやう
)
の
竹屋
(
たけや
)
の
藤
(
ふぢ
)
、
金格子
(
きんがうし
)
の
東海棲
(
とうかいろう
)
、
料理店
(
れうりてん
)
の
天利
(
てんり
)
、
城
(
しろ
)
の
石垣
(
いしがき
)
、
及
(
およ
)
び
外廓
(
そとぐるわ
)
の
梅林
(
ばいりん
)
は、
凡
(
およ
)
そ
日本一
(
につぽんいち
)
也
(
なり
)
。
城の石垣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
粘膜
(
ねんまく
)
のやうに
赤
(
あか
)
く
濕
(
うるほ
)
ひを
持
(
も
)
つた二つの
道筋
(
みちすぢ
)
を
傳
(
つた
)
ひて
冷
(
つめ
)
たく
垂
(
た
)
れた
洟
(
はな
)
を
彼
(
かれ
)
は
啜
(
すゝ
)
りながら、
箸
(
はし
)
を
横
(
よこ
)
に
持
(
も
)
ち
換
(
か
)
へて
汁椀
(
しるわん
)
の
鹽辛
(
しほから
)
い
干納豆
(
ほしなつとう
)
を
抓
(
つま
)
んで
口
(
くち
)
へ
入
(
い
)
れたり
茶碗
(
ちやわん
)
の
中
(
なか
)
へ
撒
(
ま
)
いたりして
幾杯
(
いくはい
)
かの
飯
(
めし
)
を
盛
(
も
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
露拂
(
つゆはら
)
ひのガラツ八が持前の
鹽辛
(
しほから
)
い地聲でワメキ立てながら、人波をかきわけて中へ
潜
(
くゞ
)
ると
銭形平次捕物控:159 お此お糸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それで
其
(
そ
)
の
蔬菜
(
そさい
)
が
庖丁
(
はうちやう
)
にかゝる
間
(
あひだ
)
は
口
(
くち
)
にこそつぱい
干菜
(
ほしな
)
や
切干
(
きりぼし
)
やそれも
缺乏
(
けつばう
)
を
告
(
つ
)
げれば、
此
(
こ
)
れでも
彼等
(
かれら
)
の
果敢
(
はか
)
ない
貯蓄心
(
ちよちくしん
)
を
最
(
もつと
)
も
發揮
(
はつき
)
した
菜
(
な
)
や
大根
(
だいこん
)
の
鹽辛
(
しほから
)
い
漬物
(
つけもの
)
の
桶
(
をけ
)
にのみ
其
(
そ
)
の
副食物
(
ふくしよくぶつ
)
を
求
(
もと
)
めるのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「變でしたよ、何處か荒つぽいところがあつて——
身扮
(
みなり
)
も言葉遣も大店の息子らしくはして居ましたが、顏の色が妙に陽焦けがして居るし、聲が少し
鹽辛
(
しほから
)
で、手足も妙に荒れて居ましたね」
銭形平次捕物控:168 詭計の豆
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「昨夜のお
菜
(
かず
)
が
鹽辛
(
しほから
)
かつたのか」
銭形平次捕物控:108 がらツ八手柄話
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
鹽
部首:⿄
24画
辛
常用漢字
中学
部首:⾟
7画
“鹽辛”で始まる語句
鹽辛聲
鹽辛声
鹽辛水
鹽辛蜻蛉