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見苦
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みぐる
ふりがな文庫
“
見苦
(
みぐる
)” の例文
見るに
衣裳
(
なり
)
は
見苦
(
みぐる
)
しけれども色白くして
人品
(
ひとがら
)
能く
鄙
(
ひな
)
に
稀
(
まれ
)
なる美男なれば
心
(
こゝろ
)
嬉敷
(
うれしく
)
閨
(
ねや
)
に
伴
(
ともな
)
ひつゝ終に
新枕
(
にひまくら
)
を
交
(
かは
)
せし故是より吉三郎もお菊を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
この
人
(
ひと
)
は
傑
(
すぐ
)
れた
才子
(
さいし
)
でありましたが
形恰好
(
なりかつこう
)
が
少
(
すこ
)
し
變
(
へん
)
で、
丈
(
せい
)
は
高
(
たか
)
く
肩
(
かた
)
が
突
(
つ
)
き
出
(
で
)
て、
見苦
(
みぐる
)
しかつたので、
人々
(
ひと/″\
)
が
笑
(
わら
)
つてゐました。
今昔物語:21 大江匡衡が歌をよむ話
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
マーキュ
出來
(
でき
)
た。
此上
(
このうへ
)
は
洒落競
(
しゃれくら
)
べぢゃぞ。これ、
足下
(
おぬし
)
の
其
(
その
)
薄
(
うす
)
っぺらな
靴
(
くつ
)
の
底
(
そこ
)
は、
今
(
いま
)
に
悉
(
こと/″\
)
く
磨
(
す
)
り
減
(
へ
)
って、
果
(
はて
)
は
見苦
(
みぐる
)
しい
眞
(
ま
)
ッ
赤
(
か
)
な
足
(
あし
)
を
出
(
だ
)
しゃらうぞよ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
多門
(
たもん
)
は
小手
(
こて
)
を一本に
面
(
めん
)
を二本とりました。数馬は一本もとらずにしまいました。つまり三本勝負の上には
見苦
(
みぐる
)
しい負けかたを致したのでございまする。
三右衛門の罪
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ふたりは道すがら話もせずに、
腹
(
はら
)
のうちでねりにねってきたのである。どうやら
見苦
(
みぐる
)
しくもなくあいさつがすんだので、ふたりは
重荷
(
おもに
)
をおろしたようである。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
▼ もっと見る
俺達
(
わしたち
)
が
受持
(
うけも
)
っている
以上
(
いじょう
)
、そち
達
(
たち
)
に
断
(
だん
)
じてそんな
見苦
(
みぐる
)
しい
真似
(
まね
)
わさせられぬ。これからそち
達
(
たち
)
はどこまでも
愛
(
あい
)
し
合
(
あ
)
ってくれ。が、そち
達
(
たち
)
はどこまでも
浄
(
きよ
)
い
関係
(
かんけい
)
をつづけてくれ……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
覺悟
(
かくご
)
の
身
(
み
)
に
今更
(
いまさら
)
の
涙
(
なみだ
)
見苦
(
みぐる
)
しゝと
勵
(
はげ
)
ますは
詞
(
ことば
)
ばかり
我
(
わ
)
れまづ
拂
(
はら
)
ふ
瞼
(
まぶた
)
の
露
(
つゆ
)
の
消
(
き
)
えんとする
命
(
いのち
)
か
扨
(
さて
)
もはかなし
此處
(
こゝ
)
松澤
(
まつざは
)
新田
(
につた
)
が
先祖累代
(
せんぞるゐだい
)
の
墓所
(
ぼしよ
)
晝
(
ひる
)
猶
(
なほ
)
暗
(
くら
)
き
樹木
(
じゆもく
)
の
茂
(
しげ
)
みを
吹拂
(
ふきはら
)
ふ
夜風
(
よかぜ
)
いとゞ
悲慘
(
ひさん
)
の
聲
(
こゑ
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お
供
(
とも
)
の人たちは、
太子
(
たいし
)
のお
馬先
(
うまさき
)
に
見苦
(
みぐる
)
しいと
思
(
おも
)
って、あわてて
追
(
お
)
いたてようとしますと、
太子
(
たいし
)
はやさしくお
止
(
と
)
めになって、
食
(
た
)
べ
物
(
もの
)
をおやりになり、
情
(
なさ
)
けぶかいお
言葉
(
ことば
)
をおかけになりました。
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
平岡
(
ひらをか
)
の
家
(
いへ
)
は、此十数年来の物価騰
貴
(
き
)
に
伴
(
つ
)
れて、中流社会が次第々々に
切
(
き
)
り
詰
(
つ
)
められて
行
(
ゆ
)
く有様を、
住宅
(
じうたく
)
の
上
(
うへ
)
に
善
(
よ
)
く代表してゐる、尤も粗悪な
見苦
(
みぐる
)
しき
構
(
かま
)
へである。とくに代助には
左様
(
さう
)
見えた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
すごすご都に歸り來りし、
打漏
(
うちもら
)
されの
見苦
(
みぐる
)
しさ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
はて、
見苦
(
みぐる
)
しいわい。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
御稱美
(
ごしようび
)
ありて早速
御召抱
(
おめしかゝ
)
へ成るべくとの由なれば
直樣
(
すぐさま
)
御對面
(
ごたいめん
)
あらるべし
就
(
つい
)
ては先生の
御衣服
(
おいふく
)
は
餘
(
あま
)
り
見苦
(
みぐる
)
し此段をも申上たれば
小袖
(
こそで
)
一重
(
ひとかさね
)
と
羽織
(
はおり
)
一ツとを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
坂を
上
(
のぼ
)
つて伝通院の横へ
出
(
で
)
ると、細く高い烟突が、
寺
(
てら
)
と
寺
(
てら
)
の
間
(
あひだ
)
から、
汚
(
きた
)
ない
烟
(
けむ
)
を、
雲
(
くも
)
の多い
空
(
そら
)
に
吐
(
は
)
いてゐた。代助はそれを
見
(
み
)
て、貧弱な工業が、生存の
為
(
ため
)
に無理に
吐
(
つ
)
く
呼吸
(
いき
)
を
見苦
(
みぐる
)
しいものと思つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
見て大いに
笑
(
わら
)
ひ二人の手下に
打對
(
うちむか
)
ひ役にも立ぬ
無駄骨折
(
むだぼねをり
)
扨
(
さて
)
も
働
(
はたら
)
き
薄
(
うす
)
い奴等と云はれて二人は大いに
怖
(
おそ
)
れ
無益
(
むえき
)
の殺生致せしと
天窓
(
あたま
)
掻
(
か
)
き/\
閉口
(
へいこう
)
したる其有樣ぞ
見苦
(
みぐる
)
しき次郎は
重
(
かさ
)
ねて申樣此樣な
仕事
(
しごと
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
苦
常用漢字
小3
部首:⾋
8画
“見苦”で始まる語句
見苦敷