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縛
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くゝ
ふりがな文庫
“
縛
(
くゝ
)” の例文
上役人
(
かみやくにん
)
の扱いに不服を唱えるとは
不届千万
(
ふとゞきせんばん
)
な奴だと云って、その三人を庭の
樹
(
き
)
の枝に
縛
(
くゝ
)
り上げ、今日で三日半ほど
日乾
(
ひぼし
)
にされて居ります
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
かくても
未
(
いま
)
だ
怒
(
いかり
)
は解けず、お村の
後手
(
うしろで
)
に
縛
(
くゝ
)
りたる縄の
端
(
はし
)
を
承塵
(
なげし
)
に
潜
(
くぐ
)
らせ、天井より
釣下
(
つりさ
)
げて、一太刀
斬附
(
きりつ
)
くれば、お村ははツと我に返りて
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「まア、飛ばねえやうに、繩ででも
縛
(
くゝ
)
つて置いてお呉れなせえ、
此方
(
こつち
)
の
躯
(
からだ
)
もちぎれねえやうに、今ま一杯
行
(
や
)
つてくからネ」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
御臺所
(
おだいどころ
)
町、妻戀町一帶に網を張らせ、少しでも怪しい者があつたら引つ
縛
(
くゝ
)
るやうにと指圖をして置いたのです。
銭形平次捕物控:079 十七の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
二人
(
ふたり
)
は
藁
(
わら
)
で
縛
(
くゝ
)
つた
大
(
おほ
)
きな
束
(
たば
)
を
解
(
と
)
いては
粘
(
ねば
)
つた
物
(
もの
)
でも
引
(
ひ
)
き
剥
(
はが
)
す
樣
(
やう
)
に
攫
(
つか
)
み
取
(
と
)
つて
熱心
(
ねつしん
)
に
忙
(
せは
)
しく
臼
(
うす
)
の
腹
(
はら
)
へ
叩
(
たゝ
)
きつけた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
高手
(
たかて
)
小手
(
こて
)
に
縛
(
しば
)
りあげ傍らなる
柱
(
はしら
)
へ
縛
(
くゝ
)
り
着置
(
つけおき
)
ヤレ/\大騷ぎをしたりと云ながら其身は
臥寢
(
ふしど
)
に
入
(
いり
)
たりけり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
つら/\此
住居
(
すまゐ
)
を見るに、
礎
(
いしずえ
)
もすえず
掘立
(
ほりたて
)
たる
柱
(
はしら
)
に
貫
(
ぬき
)
をば
藤蔓
(
ふぢづる
)
にて
縛
(
くゝ
)
りつけ、
菅
(
すげ
)
をあみかけて
壁
(
かべ
)
とし小き
窓
(
まど
)
あり、戸口は大木の
皮
(
かは
)
の一
枚
(
まい
)
なるをひらめて
横
(
よこ
)
木をわたし
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
支倉の奴は木で鼻を
縛
(
くゝ
)
ったような挨拶をしやがったが、おかみさんが分った
方
(
ひと
)
でねえ、病気の方は医者にかけて治療させると云う事になって姪の奴は一先ず世話した人の宅へ引取って
支倉事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
それから
小切
(
こぎれ
)
を持ち出して来て、指の附根をしっかりと
縛
(
くゝ
)
りました。それだけの応急手当をして置いて、雨のふりしきる暗いなかを医者のところへ駈けて行きました。阿部さんは運がよかったのです。
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
文「
何
(
なん
)
だ、
縛
(
くゝ
)
り上げて置いた、無法なことをするなア、そんなら仕方がない、兎も角
此処
(
こゝ
)
へ連れて来てくれぬか」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
さて下に三把を
並
(
なら
)
べ、中には二把、
上
(
うへ
)
には一把、これを
縄
(
なは
)
にて強く
縛
(
くゝ
)
し
麓
(
ふもと
)
に
臨
(
のぞん
)
で
蹉跌
(
すべらかす
)
に、
凍
(
こほり
)
たる雪の上なれば幾百丈の高も
一瞬
(
まばたき
)
の
間
(
ま
)
にふもとにいたるを
輴
(
そり
)
にのせて
引
(
ひき
)
かへる。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
今度も
左様
(
さう
)
です、松島が負傷したに就て、軍隊や元老の方からも
八釜
(
やかま
)
しく言うて来て困る、是非何とかして、篠田を
引
(
ひ
)
ツ
縛
(
くゝ
)
らねばならぬからと言ふんでせう——其りや成程
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
押伏
(
おしふせ
)
忽ち高手小手に
縛
(
くゝ
)
し上れば富右衞門は
魂
(
たまし
)
ひ天外に
飛
(
とび
)
茫然
(
ばうぜん
)
として
惘
(
あき
)
れしが是は
抑
(
そも
)
何科
(
なにとが
)
有て此
繩目
(
なはめ
)
私し身に取て
聊
(
いさゝ
)
かも御
召捕
(
めしとり
)
になるべき
覺
(
おぼ
)
え無しと云せも果ず役人は富右衞門を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
また砂利の上に
莚
(
むしろ
)
を敷きまして、其の上に
高手小手
(
たかてこて
)
に
縛
(
くゝ
)
されて森山勘八が居りますお目付が席を進みて。
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
されど命の
惜
(
をし
)
きにやおの/\
己
(
おの
)
が
腰
(
こし
)
に
縄
(
なは
)
をつけこれを岩の
尖
(
とが
)
りなどに
縛
(
くゝ
)
しおく。こゝに
往来
(
ゆきゝ
)
するには岩に足のかゝるべき所をわづかに作り、岩にとりつきて
登
(
のぼ
)
り
下
(
くだ
)
りをなす。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
連
(
つれ
)
たる
浪人體
(
らうにんてい
)
の者夫婦
連
(
づれ
)
とも言べき樣子にて男の衣類は黒羽二重の
紋付
(
もんつき
)
に下には
縞縮緬
(
しまちりめん
)
の小袖を着し
紺博多
(
こんはかた
)
の帶を
締
(
しめ
)
大小なども相應なるを帶して
更紗
(
さらさ
)
の風呂敷包み二つ
眞田
(
さなだ
)
の
紐
(
ひも
)
にて中を
縛
(
くゝ
)
り是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
さて下に三把を
並
(
なら
)
べ、中には二把、
上
(
うへ
)
には一把、これを
縄
(
なは
)
にて強く
縛
(
くゝ
)
し
麓
(
ふもと
)
に
臨
(
のぞん
)
で
蹉跌
(
すべらかす
)
に、
凍
(
こほり
)
たる雪の上なれば幾百丈の高も
一瞬
(
まばたき
)
の
間
(
ま
)
にふもとにいたるを
輴
(
そり
)
にのせて
引
(
ひき
)
かへる。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
引摺
(
ひきず
)
られるようにしてお役所へ参り、早々届けに成りました事ゆえ、此の者を
縛
(
くゝ
)
し上げまして、其の
夜
(
よ
)
罪人
(
とがにん
)
を入れ置く処へ入れて置き、翌日お調べというのでお役所へ呼出しになりました時には
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
或はまた山に
九曲
(
まがりくねり
)
あるには、
件
(
くだん
)
のごとくに
縛
(
くゝ
)
したる
薪
(
たきゞ
)
の
輴
(
そり
)
に
乗
(
の
)
り、
片足
(
かたあし
)
をあそばせて是にて
楫
(
かぢ
)
をとり、船を
走
(
はしら
)
すがごとくして
難所
(
なんじよ
)
を
除
(
よけ
)
て数百丈の
麓
(
ふもと
)
にくだる、一ツも
過
(
あやまつ
)
ことなし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
×「別段案内にゃア及びますめえ、
先刻
(
さっき
)
二三人廻して
縛
(
くゝ
)
って……」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“縛”の意味
《名詞》
(バク)罪人をしばること。しばるなわ。
(出典:Wiktionary)
縛
常用漢字
中学
部首:⽷
16画
“縛”を含む語句
捕縛
呪縛
繋縛
引縛
束縛
金縛
緊縛
縛著
纏縛
棒縛
蹈縛
縛付
地縛
自縄自縛
就縛
喰縛
咒縛
魅縛
縛引
縛繩
...