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せうし
ふりがな文庫
“
笑止
(
せうし
)” の例文
忘
(
わす
)
るゝ
人
(
ひと
)
ありとか
聞
(
き
)
きしがこれは
又
(
また
)
いかに
歸
(
かへ
)
るべき
家
(
いへ
)
を
忘
(
わす
)
れたるか
歳
(
とし
)
もまだ
若
(
わか
)
かるを
笑止
(
せうし
)
といはゞ
笑止
(
せうし
)
思
(
おも
)
へば
扨
(
さて
)
も
訝
(
いぶか
)
しき
事
(
こと
)
なり
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
立んとて此大雪に出で行きたれ
共
(
ども
)
何
(
なん
)
の
甲斐
(
かひ
)
やあらん
骨折損
(
ほねをりぞん
)
の
草臥
(
くたびれ
)
所得
(
まうけ
)
今に
空手
(
からて
)
で歸り
來
(
こ
)
んアラ
笑止
(
せうし
)
の事やと
獨
(
ひと
)
り
言
(
ごと
)
留守
(
るす
)
してこそは居たりけり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
さて
其
(
その
)
俊秀
(
しゆんしう
)
なる
当代
(
たうだい
)
の
小説家
(
せうせつか
)
が普通
日用
(
にちよう
)
の語をさへ知らぬ事は、ヒイキたる
僕
(
ぼく
)
の
笑止
(
せうし
)
とするよりも、残念とする所だが今ではこれが新聞記者にも及んだらしい。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
ふくら雀は風にもまるる
笑止
(
せうし
)
や正直
一途
(
いちづ
)
の源吾兵衛はひよいと世に出て人にもまるるもまるる
真珠抄
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
東京
(
とうきやう
)
の或る
固執派
(
オルソドキシカー
)
教会
(
けうくわい
)
に
属
(
ぞく
)
する
女学校
(
ぢよがつかう
)
の
教師
(
けうし
)
が
曾我物語
(
そがものがたり
)
の
挿画
(
さしゑ
)
に
男女
(
なんによ
)
の
図
(
づ
)
あるを
見
(
み
)
て
猥褻
(
わいせつ
)
文書
(
ぶんしよ
)
なりと
飛
(
と
)
んだ
感違
(
かんちが
)
ひして
炉中
(
ろちう
)
に
投込
(
なげこ
)
みしといふ一ツ
咄
(
ばなし
)
も
近頃
(
ちかごろ
)
笑止
(
せうし
)
の
限
(
かぎ
)
りなれど
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
▼ もっと見る
籠中
(
かごのなか
)
の
人
(
ひと
)
聲
(
こゑ
)
を
震
(
ふる
)
はし、「お
人
(
ひと
)
の
惡
(
わる
)
い、
斯
(
かゝ
)
る
難儀
(
なんぎ
)
を
興
(
きよう
)
がりてなぶり
給
(
たま
)
ふは
何事
(
なにごと
)
ぞ。
君
(
きみ
)
の
御心
(
おんこゝろ
)
はいかならむ、
實
(
まこと
)
に
心細
(
こゝろぼそ
)
くなり
候
(
さふらふ
)
」と
年效
(
としがひ
)
もなく
涙
(
なみだ
)
を
流
(
なが
)
す、
御傍
(
おそば
)
の
面々
(
めん/\
)
も
笑止
(
せうし
)
に
思
(
おも
)
ひ
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
殊に、今でも眼についてゐるのは、副長の慌て方で、この前の戦争の時には、随分、
驍名
(
げうめい
)
を
馳
(
は
)
せた人ださうですが、その顔色を変へて、心配した事と云つたら、はた眼にも
笑止
(
せうし
)
な位です。
猿
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
たゞ
甲板
(
かふはん
)
に据ゑぬればげにや
笑止
(
せうし
)
の
極
(
きはみ
)
なる。
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
袖褄
(
そでつま
)
引合ひてののしり合へるぞ
笑止
(
せうし
)
なる。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
蒙
(
かうぶ
)
るは
笑止
(
せうし
)
千萬但證據有やと尋ぬるに然れば福井町に
住
(
すむ
)
權三助十と云ふ
駕籠舁
(
かごかき
)
二人證人なりと申せば八右衞門
首
(
くび
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
雪
(
ゆき
)
の
後朝
(
あした
)
の
末
(
すゑ
)
つむ
花
(
はな
)
に
見參
(
げんざん
)
まへの
心
(
こヽろ
)
なるべし、
扨
(
さて
)
も
笑止
(
せうし
)
とけなしながら
心
(
こヽろ
)
にかヽれば、
何時
(
いつ
)
も
門前
(
もんぜん
)
を
通
(
とほ
)
る
時
(
とき
)
は
夫
(
そ
)
れとなく
見
(
み
)
かへりて、
見
(
み
)
ることも
有
(
あ
)
れかしと
待
(
ま
)
ちしが
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
トヾの
結局
(
つまり
)
が
博物館
(
はくぶつくわん
)
に
乾物
(
ひもの
)
の
標本
(
へうほん
)
を
残
(
のこ
)
すか
左
(
さ
)
なくば
路頭
(
ろとう
)
の
犬
(
いぬ
)
の
腹
(
はら
)
を
肥
(
こや
)
すが
世
(
よ
)
に
学者
(
がくしや
)
としての
功名
(
こうみやう
)
手柄
(
てがら
)
なりと
愚痴
(
ぐち
)
を
覆
(
こぼ
)
す
似而非
(
えせ
)
ナツシユは
勿論
(
もちろん
)
白痴
(
こけ
)
のドン
詰
(
づま
)
りなれど、さるにても
笑止
(
せうし
)
なるは
世
(
よ
)
の
是
(
これ
)
沙汰
(
さた
)
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
ともばやしこそ
笑止
(
せうし
)
なれ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
寝惚
(
ねぼけ
)
がほなる
笑止
(
せうし
)
さに
全都覚醒賦
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
も
勤
(
つと
)
められし大橋文右衞門殿が
今日
(
けふ
)
は一文二文の
袖乞
(
そでごひ
)
を致し
居
(
を
)
らるゝとは餘りなる
零落
(
おちぶれ
)
樣
(
やう
)
偖
(
さて
)
も/\
笑止
(
せうし
)
千萬なることなり
何
(
どう
)
かなして昔年の恩報じに當時の難儀を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“笑止”の意味
《名詞》
笑止(しょうし)
(context、dated)大変なこと。困ること。
(context、dated)気の毒。
笑うべきこと。
(context、dated)恥ずかしいこと。
(出典:Wiktionary)
笑
常用漢字
小4
部首:⽵
10画
止
常用漢字
小2
部首:⽌
4画
“笑止”で始まる語句
笑止千万
笑止気
笑止千萬