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疲労
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ひろう
ふりがな文庫
“
疲労
(
ひろう
)” の例文
旧字:
疲勞
軍隊
(
ぐんたい
)
が長い
行軍
(
こうぐん
)
で
疲労
(
ひろう
)
しきると、
楽隊
(
がくたい
)
がそれはゆかいな曲を
演奏
(
えんそう
)
する、それで
兵隊
(
へいたい
)
の疲労を
忘
(
わす
)
れさせるようにするというのであった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
一同が
縄
(
なわ
)
をひくと! 見よ! たくたくたる
丈余
(
じょうよ
)
の灰色の
巨鳥
(
きょちょう
)
! 足はかたくしばられ、
恐怖
(
きょうふ
)
と
疲労
(
ひろう
)
のために
気息
(
きそく
)
えんえんとしている。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
此
(
こ
)
の
煽動
(
あふり
)
に
横顔
(
よこがほ
)
を
払
(
はら
)
はれたやうに
思
(
おも
)
つて、
蹌踉
(
よろ/\
)
としたが、
惟
(
おも
)
ふに
幻覚
(
げんかく
)
から
覚
(
さ
)
めた
疲労
(
ひろう
)
であらう、
坊主
(
ばうず
)
が
故意
(
こい
)
に
然
(
さ
)
うしたものでは
無
(
な
)
いらしい。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ゆえにこの間に結ばるる夢は
徒
(
いたず
)
らに
疲労
(
ひろう
)
せる身体の
幻
(
まぼろし
)
すなわち
諺
(
ことわざ
)
にいう五
臓
(
ぞう
)
の
煩
(
わずら
)
いでなく、精神的営養物となるものと思う。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
あなたの
盗
(
ぬす
)
み見た横顔は、
苦悩
(
くのう
)
と
疲労
(
ひろう
)
のあとが、ありありとしていて、いかにも
醜
(
みにく
)
く、ぼくは眼を
塞
(
ふさ
)
ぎたい想いでした。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
▼ もっと見る
その
挙止
(
きょし
)
活溌
(
かっぱつ
)
にして少しも
病後
(
びょうご
)
疲労
(
ひろう
)
の
体
(
てい
)
見えざれば、
予
(
よ
)
、心の内に先生の
健康
(
けんこう
)
全く
旧
(
きゅう
)
に
復
(
ふく
)
したりと
竊
(
ひそ
)
かに喜びたり。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
寒さも、
飢
(
う
)
えも、
疲労
(
ひろう
)
にはうちかてなかった。それから間もなく三人は、うとうとしはじめたかと思うと、やがて、前後もしらず、ぐっすりと眠りこんだ。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そして、つまらなそうに、
馬糧
(
まぐさ
)
のなかにゴロリと身をよこたえたが、やがて連日の
疲労
(
ひろう
)
がいちじにでて、むじゃきないびきが、スヤスヤそこからもれはじめた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そんなことには一向平気な
性分
(
しょうぶん
)
で——どんなに騒がれようがビクともしないたちだったが——それでもやはり
疲労
(
ひろう
)
を覚えて、ちょっと一休み横になると言い出した。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
が、だん/\走りつゞけて、早川の岸に出たときには、彼の身体が、疲れるのと一緒に、
疲労
(
ひろう
)
から来る落着が、彼の狂いかけていた頭を、だん/\冷静にしていた。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
汝等
(
なんじら
)
審
(
つまびらか
)
に諸の
悪業
(
あくごう
)
を作る。
或
(
あるい
)
は
夜陰
(
やいん
)
を以て
小禽
(
しょうきん
)
の家に至る。時に小禽
既
(
すで
)
に終日日光に浴し、
歌唄
(
かばい
)
跳躍
(
ちょうやく
)
して
疲労
(
ひろう
)
をなし、
唯唯
(
ただただ
)
甘美
(
かんび
)
の
睡眠
(
すいみん
)
中にあり。汝等飛躍してこれを
握
(
つか
)
む。
二十六夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
私
(
わし
)
は
疲労
(
ひろう
)
の
砂漠
(
さばく
)
から、
袋
(
ふくろ
)
にその
疲労
(
ひろう
)
の
砂
(
すな
)
を
持
(
も
)
ってきた。
私
(
わし
)
は
背中
(
せなか
)
にその
袋
(
ふくろ
)
をしょっている。
眠い町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こちらの
世界
(
せかい
)
では、どんな
山坂
(
やまさか
)
を
登
(
のぼ
)
り
降
(
くだ
)
りしても
格別
(
かくべつ
)
疲労
(
ひろう
)
は
感
(
かん
)
じませぬが、しかし
何
(
なに
)
やらシーンと
底冷
(
そこび
)
えのする
空気
(
くうき
)
に、
私
(
わたくし
)
は
覚
(
おぼ
)
えず
総毛立
(
そうげだ
)
って、
躯
(
からだ
)
がすくむように
感
(
かん
)
じました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
鹽原君大得意の
能弁
(
のうべん
)
を以て落語二席を
話
(
はな
)
す、
其
(
その
)
巧
(
たくみ
)
なる人の
頤
(
おとがへ
)
を
解
(
と
)
き、
善
(
よ
)
く当日の
疲労
(
ひろう
)
と
寒気
(
かんき
)
とを
忘
(
わす
)
れしむ、其中にも
常
(
つね
)
に山間に
生活
(
せいくわつ
)
する人夫輩に至りては、都会に出でたるの
感
(
かん
)
を
起
(
おこ
)
し
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
子路は二人を相手に
激
(
はげ
)
しく斬り結ぶ。往年の勇者子路も、しかし、年には勝てぬ。次第に
疲労
(
ひろう
)
が加わり、呼吸が乱れる。子路の旗色の悪いのを見た群集は、この時ようやく
旗幟
(
きし
)
を明らかにした。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
一つ会社に十何年間かこつこつと勤め、しかも地位があがらず、
依然
(
いぜん
)
として平社員のままでいる人にあり勝ちな
疲労
(
ひろう
)
がしばしばだった。橋の上を通る男女や荷馬車を、
浮
(
う
)
かぬ顔して見ているのだ。
馬地獄
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
疲労
(
ひろう
)
と不眠と空腹とが
重
(
かさな
)
った上に、又もや
此
(
こ
)
の難所を二時間余も
彷徨
(
さまよ
)
ったのであるから、
身体
(
からだ
)
の疲れと気疲れとて、彼は少しく眼が
眩
(
くら
)
んで来た。脳に貧血を
来
(
きた
)
したらしい。ここで倒れては大変だ。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
軍首脳部や長老の動きは
頻繁
(
ひんぱん
)
で、その代表者は叛軍の説得に
赴
(
おもむ
)
いたが、その結果はきわめてあいまいであり、しかもその夕方には、叛軍の
疲労
(
ひろう
)
をねぎらう意味で首相官邸をはじめ、鉄道、文部、
大蔵
(
おおくら
)
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
煙りと火気と臭気と
殺戮
(
さつりく
)
とで、
疲労
(
ひろう
)
しきっているのであった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
それを肉体の
疲労
(
ひろう
)
と取り
換
(
か
)
えたいためだったからな。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
「うん。わしは
連日
(
れんじつ
)
、脳細胞を使い過ぎるので、どうしてもこれをやらないと、早く
疲労
(
ひろう
)
がとれないのじゃ」
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
望みの
綱
(
つな
)
も切れはてて一家三人はたがいにため息をついた。もとより女と子どものことである、心は勇気にみちてもからだの
疲労
(
ひろう
)
は三日目の朝にはげしくおそうてきた。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
汝等
(
なんじら
)
審
(
つまびらか
)
に諸の
悪業
(
あくごう
)
を作る。
或
(
あるい
)
は
夜陰
(
やいん
)
を以て、
小禽
(
しょうきん
)
の家に至る。時に小禽、
既
(
すで
)
に終日日光に浴し、
歌唄
(
かばい
)
跳躍
(
ちょうやく
)
して
疲労
(
ひろう
)
をなし、
唯唯
(
ただただ
)
甘美
(
かんび
)
の
睡眠
(
すいみん
)
中にあり。汝等飛躍してこれを
握
(
つか
)
む。
二十六夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
両人ともすっかり
疲労
(
ひろう
)
して、そのままぶったおれ、意識を失ってしまった。
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ふたりは
極度
(
きょくど
)
に
疲労
(
ひろう
)
した人のように、
鼾声
(
かんせい
)
をあげて早くも
熟睡
(
じゅくすい
)
した。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
空腹と
疲労
(
ひろう
)
でもう一歩も歩けなくなった。彼女は
昏倒
(
こんとう
)
した。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
“疲労”の解説
疲労(ひろう、en: Fatigue)は、無力とは異なる主観的感覚であり、徐々に始まる。無力とは異なり、疲労は休息(睡眠)によって軽減することができる。
(出典:Wikipedia)
疲
常用漢字
中学
部首:⽧
10画
労
常用漢字
小4
部首:⼒
7画
“疲労”で始まる語句
疲労困憊